離乳食は手作りすることが推奨されているものの, 離乳食づくりを負担に感じる保護者は多い. そのため市販ベビーフード (以下市販BF) が活用されている. しかし, 手作りの離乳食との相違点を把握した上で, 市販BFの活用方法を提案した報告は認められない. 本研究では手作りの離乳食として保育所離乳食をサンプリングし, 食材の大きさおよびテクスチャーを市販BFと比較し, 市販BF活用時の留意点を検討した. 保育所離乳食および市販BFの12~18か月食の食材の長径はそれぞれ26 mm, 9 mmであり, 市販BF活用時には手づかみ食べを促す食材を添えるなどの対応の必要性が示唆された. お粥は5~6か月食, 7~8か月食で, おかずは5~6か月食で市販BFと保育所離乳食の硬さは同程度であったことから, この期間の市販BFはそのまま活用可能であることが示唆された. 一方, それ以降は市販BFの方が軟らかかった. お粥とおかずの硬さは同程度であったことから, 児の咀嚼を促すために7~8か月食以降はお粥だけでも手作りすることが望ましいと考えられた.
2022年3月に, 全国の公立中学校家庭科担当教師1,000名を対象に, 布を用いた製作に関する意識調査を行った. 343名の回答者のうち93.0%の教師が「家庭科において製作実習は必要である」に対して肯定的回答であった. 家庭における製作の必要がなくなっている今日においても, 教育実践に携わる教師のほとんどは家庭科の製作が生徒にとって必要であると考えている.
教師は, 質問項目「生徒が生活で実際に使えるものを製作させたい」 (肯定93.9%) と「生徒が製作技能を身につけることは重要である」 (肯定89.8%) に対しても, 肯定的な回答傾向だった. 生活実践と技能習得という家庭科ならではの特性は, 現在もなお製作の授業を魅力的にし, 教師のやりがいにもつながっていた.
本調査では家庭科教師の様々な指導の工夫が明らかになった. 家庭科の製作を通して, 生活の体験, 技能/技術の体験だけでなく, 楽しい体験, できる体験を生徒にさせたいという自由記述回答も多く見られた. 家庭科の製作を, 生活へ役立てるための活動としてだけでなく, 生徒の発達に必要な体験として捉えている教師も多いことが示唆された.