きんぎょくかんの性状におよぼす寒天濃度、砂糖濃度の影響について研究した。
1) きんぎょくかんの特性曲線はゼリー強度や相対的な粘りを示し、この曲線により寒天濃度や砂糖濃度をほぼ推察することができる。
2) ゼリー強度は寒天濃度が高くなると強くなり、針入度は浅くなる。また、砂糖濃度が高くなるとゼリー強度は強くなり、針入度は浅くなるが、75%になるとかえってゼリー強度は低下し、針入度は深くなる。
3) きんぎょくかんの相対的な粘りは寒天濃度より砂糖濃度の影響が大きく、とくに70%から75%になると著しい。
4) ゼリーの剛性係数は寒天濃度が増すと大きくなり、砂糖濃度が増すと小さくなる。
5) きんぎょくかんの光の透過率は4)の場合と逆に、寒天濃度の増加とともに減少し、砂糖濃度の増加とともに増加する。
6) きんぎょくかんの寒天濃度は、これらの実験試料では0.75~1%、砂糖濃度は60~70%程度が適当である。
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