以上, 本篇では調査対象である本人がその親から調査時までに何を, いつ, 分与されたかについて調査した.
(1) 夫も妻も工業地域を除けば約85%の人が何らかの形で親から贈与を受けている.
(2) 夫は土地, 住宅の贈与を受けた割合が多く, 農業にその傾向が顕著である.
(3) 夫は土地, 住宅を結婚後か, 結婚前に, 現金, 耐久消費材等は結婚時に贈られる傾向がみられる.
(4) あととりたる夫は, 不動産の分与が多く, あととり以外の夫は子の祝い等の形でもらい受け, 動産はどちらも同じ程度, 分与されている.
(5) 妻は結婚道具や学校教育以外の教育, 子の祝い等の形で贈与され, 親は娘と息子に明らかに差をつけている.
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