人間‐生活環境系シンポジウム報告集
Online ISSN : 2434-8007
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  • p. Cover1-
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • p. Cover2-
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • p. App1--
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • p. App2--
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • p. App3--
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • p. App4--App17
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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  • 橋本 剛, 石井 仁, 栗原 広佑, 渡邊 慎一
    p. 1-2
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    本研究の目的は、ミセ造りの現存する漁村集落に形成される夏季の屋外熱環境を明らかにすることである。2023年の夏季に徳島県海陽町鞆浦において小気候観測調査を行なった。その結果、集落内では防風効果が現れるとともに風の流れが複雑になることが確認された。漁村集落における空地の増加が集落気候形成に影響を与えることが明らかになった。
  • 山形県金山町の地域型住宅及び伝統型住宅を対象に
    栗原 広佑
    p. 3-6
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    山形県金山町における地域型住宅及び伝統型住宅を対象に、夏季・冬季それぞれの室内温熱環境の測定調査を行った。地域型の住宅では夏季に冷房機器を使用しない場合には比較的高温となるが、冬季は薪ストーブを使用する事により隣接室や上階室を含めた暖房が成立している。伝統型の住宅では夏季は基本的には窓開けによる通風確保により室内温熱環境を調整しており、冬季は暖房範囲を居間中心に限定し高出力な薪ストーブにより低温になりすぎないよう室内温熱環境を調整している。住宅のタイプによって冷暖房範囲と住まい方が異なる事が明らかになった。
  • 彭 彭, 田中 稲子, 白川 葉子, 菅野 裕子
    p. 7-10
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    横浜市山手地区には1920~30年代の洋風住宅が現存し、歴史的建造物としての価値を有するとされる。しかし、同地区の景観に大きな影響を与えるこれらの洋風住宅は、居住者の高齢化や相続、居住性の課題などの要因から減少傾向にあることから、歴史的価値の保存と居住性を両立させる方法も求められると考える。そこで、本研究では1920~30年代の洋風住宅に居住中の世帯を対象として、住宅の改修履歴や居住者の温熱環境に対する意識や、冷暖房設備の設置状況等を把握することを目的としてヒアリング調査を行なった。居住者は暑さ・寒さに対する問題意識を有していたが、住宅に対する満足度は高い傾向が見られた。空間に対する満足度を損なうことのない温熱環境の改善などの適切な温熱改修が求められる。
  • 狭小空間における温熱・空気環境と空間快適性の検証
    池本 和大
    p. 11-14
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    集合住宅におけるテレワークスペースの空間設計の提案を行なうことを目的として、洋室と扉を介して隣接する『洋室併設型』のテレワークスペースにて、被験者実験を実施した。洋室閉鎖型のテレワークスペースとして、扉閉鎖時は、扉開放時と比較して、申告値や生理量評価での明確な差は見られなかった。また、新たな空調提案として「指向性を持たせたパイプファン」や「ペルチェ素子を用いた冷却装置」を採用したが、優位性が見られなかった。
  • 休憩条件の異なる現場の比較
    川上 梨沙, 長谷部 弥, 山本 裕治, 依田 柊, 竹内 玄, 阿部 隆司, 登坂 優樹, 野村 裕一
    p. 15-18
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    暑熱環境下における冷涼な休憩エリアがもたらす建設作業者(鉄筋工)の生理・心理への効果を把握するため、東京と千葉にある5つの建設現場にて調査を実施した。分析対象は、ファン付き作業服を使用しておらず、脱水症状の影響と推測される血圧上昇が見られない者に限定した。結果、調査対象者の休憩時の周辺空気温度が低いほど休憩終了時の脈拍数は低値となる傾向にあり、加えて脈拍数が下がる速度が大きく、より早く安静状態に近づく効果が得られることがわかった。一方、作業中の最大歩数が大きい(106~124歩/分)場合、作業エリアと休憩エリアの温度差が小さい(0~1.7℃)時よりも大きい(3.4~7.9℃)時の方が、終業時の疲労感や主観的作業強度の申告は悪化し、より「つかれた」「作業がきつかった」側に評価された。
  • ファン付き作業服着用と昼休憩時の冷却ベスト併用による身体外部冷却の有効性の検証
    富澤 瞭, 桒原 浩平, 染谷 俊介, 杉山 拓真, 藤崎 幸市郎, 傳法谷 郁乃, 小林 宏一郎, 白石 篤史
    p. 19-22
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    建設現場にて作業員の昼休憩時に冷却ベストを着用させ、作業中のファン付き作業服との併用による熱中症対策としての有効性を検証した。冷却ベスト着用により、午後からの作業で脱水率を抑制させる可能性が示唆された。
  • 未就学児との室内遊びを想定して
    黒田 涼太, 種市 慎也, 田中 稲子
    p. 23-24
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    日常生活では個人の温熱感覚や代謝量等の違いから、現行の温熱環境指標では快適性の評価が難しく、特に高温側の評価に課題が残る。また、現行の温熱環境指標が成人男性を基にして作られていることから、性別や年齢による違いが指摘されてきた。そこで、本研究では夏場の未就学児との室内遊びを模した被験者実験を行い、成人女性の代謝量と温熱感覚の関係性を分析した。その結果、高温環境下で未就学児と室内遊びを行う成人女性の身体活動量は1.8~1.9METs程度であった。また、室内遊び時のSET*(ASHRAE)とSET*(UC)の温冷感に対する相関関係には顕著な差がみられ、代謝量の影響が確認された。
  • 桃井 良尚, 宮本 征一, 義江 龍一郎, 南條 莉花
    p. 25-26
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    既報では、人体正面から1m/s以上の高風速気流に暴露された際の座位人体各部位における対流熱伝達率と静圧の測定結果について報告した。本報では、人体の熱上昇流による自然対流が影響すると考えらえる1m/s以下の低風速条件下における人体表面の風速、静圧及び対流熱伝達率について把握を行った。いずれの測定でも、0.5m/s以下の低風速条件の特に後流域で、人体熱上昇流の影響が見られた。
  • Zurnalis, Yasuhiro SHIMAZAKI, Arihiro SATO, Masaki TAJIMA
    p. 27-30
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    This study focuses on the indoor environment for occupational health and comfort regarding air quality, lighting, and thermal condition, considering energy saving towards climate-responsive and sustainable architecture. During winter and summer, measurements of the indoor environment, such as air temperature, humidity, wind speed, radiant temperature, lighting, CO2 concentration, and noise levels, were performed in a clothing factory. Mean radiant temperature (MRT) was calculated with an average temperature of 22 °C in winter and 33 °C in summer. The finishing room had the highest temperature, as evident from the PMV results for summer subjects, which showed that approximately 90% felt between +2 (warm) and +3 (hot) owing to the machine's radiation device with the highest surface temperature. Based on these indoor environmental issues, further research is required to develop healthy and energy-efficient factory design strategies.
  • 開口を塞ぐ物品と空調機の位置が及ぼす影響
    市川 敦貴, 高田 暁
    p. 31-34
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    夏期に冷房を運転しながら店先を開放して営業する小規模店舗において、空調機からの吹出し気流が開口部を介した換気性状へ及ぼす影響を明らかにするため、店舗の室内空間と仮想的な外気空間の間の自然換気について数値流体解析を行った。店舗モデルは、神戸市内の3つの商店街を対象として、開口の形状(幅・高さ)や、その周辺に置かれた陳列棚やカウンター等、開口を塞ぐような物品の配置の実態について調査した結果に基づいて作成した。空調機の位置(開口部との距離2パターン)、開口を塞ぐ物品を模した物品のサイズ(幅3パターン・高さ3パターン)と設置位置(床面からの高さ3パターン・開口部との重なり方3パターン)を想定し、空調機が開口部に近い位置にある場合、開口を塞ぐ物品が大きい場合、床面との隙間が小さい場合、開口部よりも外気側にせり出した場合に、開口を介した換気による冷房負荷がより小さくなるという結果が得られた。
  • その4  JOS-2モデルを用いた非定常解析
    藤本 遼, 岩本 靜男
    p. 35-38
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    講義室の温熱環境は学生の健康や学習効率に影響を及ぼす可能性があり、講義室の空調はきわめて重要である。しかし大規模講義室の温熱環境を数値流体解析で再現するには多くの計算資源を必要とする。既報までは、講義室を1スパンで区切った代表空間(単位モデル)を採用し、学生を模擬した人体モデルについては単純形状、温熱環境に関しては定常解析で扱ってきた。本報ではより現実の形状に近い人体モデルを採用し、それに田辺らが開発したJOS-2モデルを搭載することにより、講義室単位モデル内に配置した複数の人体モデルの部位別皮膚温を算出しZhangモデルを用いることにより、部位別および全身の温冷感および快適感を算出し、座席ごとの評価を行った。
  • 5対隣接都市における階級別の気温諸値の傾向把握と比較
    堀越 哲美, 加藤 里実, 土川 忠浩, 近藤 恵美, 小松 義典, 石松 丈佳, 今西 貴美
    p. 39-42
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    日本の温暖化と都市暑熱化について、気温の階級別の数値を用いて、長期傾向と顕著な変化の時期を明らかにすることを目的とする。そのため1948年からの75年間について、大都市と隣接する小都市の気温階級別日数と積算温度を計算し、経年変化傾向、隣接都市間における変動比較を行った。その結果、各都市の暑熱化傾向を把握し、1990年と2000年付近で大きい変化があることを推定できた。
  • その1 異なる風温下での青年男性の前腕を対象とした場合
    大下 颯真, 宮本 征一, 近藤 恵美, 桃井 良尚
    p. 43-46
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    異なる風温下において青年男性被験者の前腕を気流に曝露して、気流を知覚し始める風速の閾値を測定する被験者実験と、同被験者の前腕の冷覚の閾値を測定する被験者実験を行った。その結果、冷覚の閾値が鈍感であると風速の閾値が高く、冷覚の閾値が敏感であると風速の閾値が低くなる傾向が見られた。また、回帰直線による外挿ではあるが、冷覚を知覚しない状態で気流を知覚するには、0.5m/s以上の風速が必要であることを明らかにした。また、室温22℃条件では0.1 m/s以下の風速であっても被験者2名が気流を知覚し、室温30℃では0.3m/sの風速であっても気流を知覚する被験者がいないことを明らかにした。
  • その2 環境温と風温が異なる場合の検討
    赤井 音央, 近藤 恵美, 宮本 征一
    p. 47-48
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    本研究では、空間を形成する環境温と局所風の風温の異なる場合の、知覚風速の閾値を検討することを目的とした。冬季の暖房時を想定した風温による被験者実験を行った。環境温に対して風温が高い場合、環境温と風温がほぼ同じ場合に比べて、気流を知覚するためにより強い風速を必要とする傾向が表れた。同時に、皮膚表面温度と風温の差が大きいほど弱い風速の気流でも知覚することができ、温風であることの気流の知覚は環境温と同程度の気流の知覚に対して鈍感ではあるものの、より低い環境温に晒されて皮膚表面温度が低下している場合は局所的に温風を知覚する感覚は敏感であることが推察された。
  • 近藤 勲, 高田 暁, 古賀 弘子, 森 千菜津, 前田 享史
    p. 49-50
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    我々は入浴中の深部体温変化を複数の湯温・浴室室温条件の下で予測可能な人体熱モデルを提案し,10分間の全身浴についてモデルの妥当性を確認してきている.今回は湯温2条件(38℃・40℃),室温2条件(18℃・28℃)において,最大20分間の全身浴を行った結果を用いてモデルの妥当性を検証した.検証実験における直腸温の実測値と提案モデルを用いたcore温度の計算値の誤差は,0.12℃であり,先行研究で報告した誤差0.11℃と相違ない結果が得られた.以上より,低温側の湯温および10分以上の入浴にも適用可能であることが示された.
  • 五十嵐 希美, 岩本 靜男, 傳法谷 郁乃, 藤本 遼
    p. 51-54
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    空調効率を向上させる方法の一つとしてファン付き作業服を用いることとし、その快適性を、CFD解析を用いて評価することを目的とする。人体モデルに合わせて作成したファン付き作業服のモデルに、実測したファンの風量を設定して解析を行った。モデル化したファン付き作業服が人体モデルの温冷感・快適感に与える影響を、ファン付き作業服を着用していない条件と比較した。その結果、ファン付き作業服の着用により全身の温冷感・快適感が下がり、ファンの風量で影響を受ける部位の範囲が変化した。
  • ファン付き作業服着用時におけるフルハーネスの装着方法が生理・心理反応に及ぼす影響
    福島 歩実, 傳法谷 郁乃, 岩本 靜男, 藤本 遼, 染谷 俊介, 杉山 拓真, 藤崎 幸一郎, 桒原 浩平
    p. 55-56
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    ファン付き作業服着用時のフルハーネス安全帯の装着方法が生理・心理反応に及ぼす影響を評価するため、室温32℃、相対湿度60%に設定した室内環境実験用チャンバで、被験者実験を実施した。条件は、ファン付き作業服のみでフルハーネスなし、フルハーネスの上にファン付き作業服、ファン付き作業服の上にフルハーネスの計3条件である。フルハーネスなしは3条件の中で最も首周辺の気流感は大きく、快適側に申告される傾向であった。いずれの条件も、快適感は運動すると不快側へ移行し、運動後に回復した。運動後の快適感は、フルハーネスなしで高い傾向であった。フルハーネスの上にファン付き作業服を着用した場合、快適感は低い傾向であり、心的ストレスが高くなることが示唆された。
  • ウラタ 英寿, 丁 昭徳, 渡邊 慎一, 岩井 将行
    p. 57-58
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    近年,日本国内において熱中症患者が増加しており,特に高齢者において顕著である.他方,昨今,デジタルツインの活用が工場や建設現場,スマートビルディングなどを中心に広がっている.本研究では,日傘に装着可能なIoTデバイスおよび情報を可視化するデジタルツインを組み合わせたシステムを開発し,提案する.日傘をさす日常的な行動の延長で環境の情報を計測・収集可能である点,また,可視化にコンピュータゲームを活用した点によって,利用者にとって負担が少なく,情報を直感的に受け取りやすいものとした.
  • その3 CFD解析による日傘使用者の対流熱伝達率、暑熱環境適応効果の評価
    熊谷 今日子, 吉田 伸治
    p. 59-62
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    夏季の暑熱環境悪化により屋外における滞在者や歩行者の行動的適応が注目されている。そのため、日傘使用者の対流熱伝達率分布やその周辺の微気候に与える影響を分析し、その実態を明らかにすることを目的とする。本論文では、CFD解析を用いて日傘を持つ人体の対流熱伝達率分布と人体体温調節モデルを採用した日傘使用者周辺の微気候の評価を行った。3ケースの解析が行われた。Case1では日傘を持たない場合、Case2では日傘を鉛直に持つ場合、Case3では日傘を日射の入射方向に向けて保持する場合を想定した。分析の結果、日傘保持の方法次第では、頭部付近の対流熱伝達率が約7割程度減少すること、胴体の発汗率を約10%程度減少することが明らかとなった。今後はこの分析を環境条件や日傘の種類などの多様な影響を課した解析を行い、さらに歩行者に最適な暑熱適応策を明らかにすることが課題である。
  • (第2報)冬季・夏季講義室内での複合環境実測
    伊神 智美, 吉田 伸治, 許 載永
    p. 63-66
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    人間を取り巻く環境は、温熱環境の他、音・光環境などあらゆる要因が相互に作用しながら、構築されている。各種複合環境に関する研究は行われているが、その中でも、音と温熱の複合環境の相互関係には不明な点が多い。本研究は各種環境音を被験者に曝露し、音の有無による人体の温熱快適感の心理的評価への影響を調査し、音を用いた温熱環境制御方法の提案を目的とした。本稿では夏季大学講義室での実測により、音の有無が人間の温熱快適性に関する主観に与える影響を SD (Semantic Differential)法を用いて評価した内容を中心に過去に行った冬季実験の結果と併せて報告する。冬季と夏季の講義室実験を併せた結果、音の種類による温熱快適感への効果やその大きさは異なることがわかった。これらの結果により、各種音源を用いることでの温熱快適性や空間快適性を向上することが可能とみられる。
  • 想像快適温度・相対想像温度の個人差
    勝瀬 菜央, 吉田 伸治
    p. 67-70
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    本研究は、想像温度と熱的快適性の関係、とりわけ想像快適温度と相対想像温度の個人差について考察することを目的として、秋冬季と春夏季に大学生を対象としてアンケート調査と温熱環境計測を行った。調査は秋冬季:2021年10月4日から12月20日までの10日間、春夏季:2022年4月25日から7月11日までの5日間の計15日間、奈良女子大学の学生42名を対象に行った。想像温度は、「今、何度であるか?」と直感で想像する温度である。本報のまとめは以下の2点である。(1)想像快適温度はおおむね外気温、講義室温度と対応するが、段々寒くなる秋冬と段々暑くなる春夏という季節差の影響も受ける。各個人の回答に注目すると、想像快適温度の平均やばらつきの様子は様々であった 。(2)全体の傾向として、相対想像温度を利用することで、想像温度と主観評価の関係を掴みやすくなる。個人に注目してもその傾向は同様に見られたが、個人差も大きい。
  • 新田 智也, 中村 駿太郎, 西村 貴孝, 若林 斉
    p. 71-72
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    本研究では質問紙を用いた主観的暑熱耐性と,暑熱環境における体温調節応答や形態的特性,生活習慣などの個人特性との関係を調査することを目的とした.健康な成人男性17名を対象として3つの実験を行った.(1)質問紙調査.(2)軽度暑熱曝露試験.(3)体組成測定及びマルチン式人体計測での形態測定.質問紙を用いたクラスター分析の結果,被験者は主観的暑熱耐性の高いHigh群(n=9),低いLow群(n=8)の2群に分類された.質問紙の質問項目のうち,睡眠環境に関する質問においてHigh群がLow群に比べて有意に高値を示した(p<0.05).しかし,軽度暑熱曝露試験において,2群間の深部体温(直腸温),平均皮膚温を比較したところ,時間と群の主効果及び交互作用は認められなかった.暑熱曝露90分後の後頚部局所発汗量においてHigh群がLow群に比べて有意に高値を示した(p<0.05).High群の主観的暑熱耐性が高いのは,高い発汗機能により熱放散を促進することが要因だと考えられる.
  • (その4)ファン付き作業服着用とアイススラリー摂取の併用による身体外部・内部冷却の有効性の検証
    宇野 紘生, 染谷 俊介, 藤崎 幸市郎, 桒原 浩平, 山崎 慶太, 傳法谷 郁乃, 若林 斉, 小林 宏一郎
    p. 73-76
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    建設作業員の脱水による熱中症リスクを明らかにし,ファン付き作業服(VWW)とアイススラリーの併用による身体内部・外部冷却の有効性を評価するために,人工気候室実験を行い被験者の皮膚温,深部体温などを測定した.人工気候室は室温34℃,相対湿度50%に設定した.スポーツドリンクを摂取した条件と比較して,アイススラリーを摂取した条件では被験者の発汗量が減少し,飲水量が少ないほど被験者の発汗量が減少した.アイススラリーを摂取する事による深部体温の低下はみられない一方で,飲水量が少ないと深部体温が上昇することが示唆された.
  • A Focus on Using CLO
    Ah Lam LEE, Hee Eun Kim
    p. 77-78
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    This study aims to evaluate 3D body avatar generation methods for different body types, specifically small and large torso groups. Three individuals were selected from each of these two groups, and their 3D body scans and measurements were obtained from the 6th Size Korea dataset. These 3D body scans were then compared with avatars generated using three distinct methods in CLO software: Converter method (inputting subject-specific 3D body scans), Editor method (inputting subject-specific body measurements), and Average method (inputting average body measurements for each body type group). The findings revealed that the Converter method performed best in accurately reproducing torso shapes for both small and large torso groups. However, the overall avatar quality was contingent on the quality of the 3D scan data, with low-quality scans may result in limb distortions. Conversely, the Editor and Average methods exhibited greater surface disparities, particularly within the large torso group. But these methods offer a straightforward approach to creating well-balanced avatars. This study provides insights into the selection of appropriate 3D avatar generation methods, which can have practical implications for industry and research area such as clothing air gap analysis in virtual fitting.
  • Hee-Eun Kim, Seong-Suk Kim, Su-Young Son
    p. 79-80
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    This study aimed to investigate the thermal physiological responses of protective jackets with two different types (goose down and aerogel) in two cold environments with different velocities (less than 0.15 m/s-1 (windless) and 2.3 m/s-1 (windy)) at 10 °C of air temperature. Systolic BP was the highest when wearing a jacket consisting of aerosol filler and windless condition. However, in the first exercise and rest section, the BP was the lowest when wearing a jacket with aerosol filler with airflow, and significant differences were shown between those two conditions (P<0.05). In the wearing condition of aerosol filler with airflow, Vo2 was significantly lower than in all others. In addition, there was no significant difference in HR. Still, when wearing aerosol-cold protective jackets in airflow, the HR change was the smallest in the second exercise section. Through this, wearing a jacket made of aerosol fillers rather than goose down when working in a cold environment with airflow is considered appropriate.
  • 長野市に位置する知的障害を有する特別支援学校を対象とした調査
    山岸 明浩
    p. 81-84
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
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    本研究は,特別支援学校における学習活動と温熱環境のかかわりを明らかにし,実践的な温熱環境の調節手法について検討することを目的とする。本稿では,特別援学校の冬季における温熱環境の実態として,2022年から実施した測定結果について報告する。調査の結果,暖房運転状況により教室の気温が変動し,暖房時には20℃,非暖房時には10℃程度となっていることが明らかとなった。また,CO2濃度は教室使用時には一時的に1,000ppmを超えるケースが認められた。さらに,調査対象とした建物では,暖房運転により外気の影響を受けずに教室の気温が20℃程度に制御されていたが,暖房時には低湿環境となることが明らかとなった。
  • 梶井 宏修, 井川 正治, 菅原 作雄, 土川 忠浩, 宮本 征一, 薩本 弥生, 久保 博子, 宮沢 モリエ, 山岸 明浩, 都築 和代, ...
    p. 85-86
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本委員会では、熱放射環境の可視化や熱エネルギーの測定に関わるテーマについて検討してきた。また、それらの相互の測定対象物と測定機器の相互の関係ではエネルギーの入射、反射および透過などが大きく影響する。また、物体だけでなくそれらのおかれた環境条件によっても測定値の変化がみられた。今回は、分光のためプリズムを使った分光器やプラスチックの回折格子:レプリカグレーティング(RG )などを用いたものがある。またCD 溝間隔1.6 μm(625 本/mm )やDVD 、0.74 μm(1,300本/mm )を回折格子として用いると前述のRG より分解能が高くなる。今回、過型RG で制作しようとしていたがかなわなかった。直視型の簡易分光計で、自然光や各種光源、フィルターなどを透過したエネルギーの波長特性を見ていただける簡単な回折格子を供給し、後述の光路を安定させる箱の製作図を参考に分光器を作成し有効活用に利用していただけるよう願っている。
  • その2:実験刺激の操作による影響の検証
    秋月 麻綾, 松原 具子, 飛田 国人
    p. 87-88
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、歴史的景観における違和感が景観の好ましさに及ぼす影響を、単純接触効果の観点から検討した。刺激の合成操作の影響を排除するため、本研究では違和感を付与しない統制条件の刺激にも操作を行い、刺激への操作を統制した。その結果、刺激への操作の有無によって、実験結果に違いは認められなかった。また、歴史的景観に対して単純接触効果は見られなかった。本研究では、参加者を景観刺激へ受動的に接触させたことが単純接触効果を抑制した可能性があるため、接触時に客観的判断をさせるなどの検討が今後必要である。
  • ― 介護世帯を対象とした長期停電の影響と意識について ―
    安岡 絢子, 上野 剛, 宮永 俊之, 向井 登志広
    p. 89-92
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本調査は、介護を必要とする家庭を対象とした、災害による長期停電時の困りごと(早期復旧を望む介護機器、医療機器、家電機器等)や意識に関するインタビュー調査(家族介護者3名、介護職2名)である。要介護度が高いほど、電気を使用する介護機器への依存が高い傾向にあり、困りごととして介護機器への言及が多く聞かれた。また、被介護者の体温調節能への懸念から、空調機器が使用できなくなることの不安が挙げられた。長期停電時に早期復旧が望まれる介護・医療、家電機器を把握し、それらの使用を可能とする電源確保について、情報発信していくことが、安全な在宅避難も含めた、停電時の支援に繋がると考えられる。
  • (第1報)サウナの温熱環境による影響
    河原 ゆう子, 石神 稜大
    p. 93-96
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    サウナ経験者の健康成人20~40代42名を対象に、サウナ時の温冷交代浴と外気浴を行ったときの温熱環境と心拍変動を調査した。被験者はサウナ開始前にウェアラブル心拍センサを非利き腕に装着し、サウナ浴、冷水浴、外気浴を実施した。これらの実施回数と実施時間は任意とした。サウナ実施日毎に、サウナの温熱環境、サウナ満足度、主観的ととのい度をWEBアンケートで回答してもらった。その結果、rMSSDはサウナ浴時に顕著に低下し、外気浴時に顕著に上昇した。サウナの満足度は、サウナの温熱環境による影響は認められず、主観的ととのい度とは有意な相関が認められた。主観的ととのい度は、外気浴時とサウナ浴時のrMSSDの高低差や外気浴の実施時間による影響が認められた。サウナによる「ととのった」感覚は、外気浴の時間を十分に確保し、副交感神経活動が優位となるような状態で実施することで得られるものと考えられた。
  • 暑熱環境曝露時間とSET*, WBGTの比較
    吉田 伸治
    p. 97-100
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では、CFD解析により夏季屋外暑熱環境の評価指標毎の関係を詳しく分析した。気象条件には、大阪における夏季晴天日の14時の条件を課した。本解析では、SET*、WBGT、暑熱環境曝露時間の3つの評価指標を対象に取り上げ、各々の相関を分析した。分析の結果、(1) 全ての評価指標において、日照部と日影部の値には大きな差異が見られること、(2) WBGTが約34C、SET*が約39C以上となると急激に熱中症の発症危険性が高まると推察されること、が明らかとなった。
  • 笠原 優子, 福澤 沙弥佳, 庄山 茂子
    p. 101-102
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    大豆ミート製品の販売促進に向けて、女子大生を対象に同一コンテンツの背景色を10色相と12トーンに変化させた22種のパッケージの印象について調査した。その結果、色相比較において「食べたい」と「買いたい」、「健康的である」は、橙の評価が高く、「大豆ミートが環境に貢献している」は、緑の評価が高かった。トーン比較において、「食べたい」、「買いたい」はsoftトーンの評価が高く、「健康的である」はlight grayishトーンの評価が高かった。
  • その 2:凸点の視覚刺激としての効果の検証
    松原 具子, 飛田 国人
    p. 103-104
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    実験1では、文字ラベルのみを付与した画像(V条件)と、文字ラベルと凸点を付与した画像(T条件)を用いて、参加者に分類課題をさせた。その結果、条件間で分類時間と正答率に有意な差は認められず、視覚刺激としてだけの凸点には分類作業に有意な効果はないことが明らかとなった。実験2では、実験1の画像に用いたパウチ容器の実物を用いて、参加者に分類させる実験を行った。その結果、正答率に有意な差は認められなかったが、分類時間はT条件の方がV条件よりも有意に短く、凸点を視覚手がかりと触覚手がかりの両方として利用できる場合には分類時間を有意に短くできることが示された。
  • 長沼 凜, 飛田 国人
    p. 105-106
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    赤を主体とした環境では人は暖かく感じ、青を主体とした環境では涼しく感じるという、色彩が温冷感に及ぼす影響についてのhue-heat仮説がある。色によって温冷感や注視行動が影響を受けるのであれば、寒暑への対応として色に対する注意にも変化が生じる可能性がある。そこで本研究では、やや暑い環境(温度33℃、相対湿度50%)で暖色と寒色を呈示したときの色への注意の大きさの違いを明らかにすることを目的とした。オッドボール課題を用いて、赤と青の画像呈示時における、反応時間、事象関連電位、潜時、オミッション・エラーを比較した結果、条件間に有意な差は認められなかった。本研究で用いた刺激が3色の色画像のみであったため、刺激への慣れや飽きが生じ、課題に注意が向けられていなかった可能性がある。色を増やしたり、文字を用いたりして、課題の難易度を高くする検討が必要と考えられる。
  • 小嶌 美佐子, 河原 ゆう子
    p. 107-110
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    既往研究において実験室環境で測定した入浴時の鼓膜温データを用い、全国120名を対象に非拘束下入浴時の鼓膜温を推定した。分析の結果、入湯後の鼓膜温変化量は、季節によって差がみられ、特に、初期の鼓膜温は環境温度から影響を受けていることが分かった。また、86%の人は、鼓膜温変化量が0.5℃になるまでに湯から出ていたが、13%の人は鼓膜温が0.5℃以上上昇していても湯に浸かり続けていた。これらは、高温入浴、秋季・冬季、痩せ体型の人に多く見られた。
  • 栃原 裕
    p. 111-112
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    物理的環境のなかでも、温熱環境は、人間の快適性、作業性や健康に、最も影響与える環境の一つである。 本稿では、私の研究室で行った、過去40 年間における各種温熱環境下における人体生理・心理反応の測定結果を 紹介した。研究は、現場や人工気候室の両方で実施するように努めた。研究成果は、労働衛生学、居住衛生学、 被服衛生学および生理人類学的観点に分けて紹介する。
  • 源城 かほり
    p. 113-114
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    オフィスの室内緑化に対する需要の増加が予想されているが,同一の緑視率の下での植物の配置方法の違いが在室者に及ぼす影響に関する研究は少ない。したがって,本研究では同一緑量の下での植物の配置方法の違いが在室者に及ぼす影響を明らかにするために,室内緑化が在室者の生理心理反応に及ぼす影響に関する被験者実験を模擬執務空間にて行った。植物を設置しない場合の1条件及び植物の配置方法の異なる2条件の計3条件について検討した結果,フリッカー値では有意ではなかったものの,植物有の条件において作業前後のフリッカー値があまり低下しない傾向が見られた。一方,室内の印象評価に関しては,壁際に植物を配置したときに良い側に評価されており,また,自覚症状に関して,植物有の条件において,作業後が作業前に比べ軽減されていた。以上のように,同一緑視率の下において,植物の配置方法の違いによる室内印象評価への影響が認められた。
  • 大江 宮子
    p. 115-116
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    筆者は近畿地方の 17 か所の高齢福祉施設において、開放された空間と閉鎖された空間で行われている音楽 療法を調査した。そして、高齢者の音楽療法の声の音量やリズム感など音楽に対する反応について観察し、3 段 階で得点化した。また音楽療法後の高齢者の生活の変化を施設職員に質問紙により調査したその調査から、特別 養護老人ホームは、男女別では男性、介護度別は要介護 3、年代別は 90 代の得点が高く、アンケート調査は男性 の得点が高くなった。デイサービスでは、男女別では女性、介護度別は要介護 1・2、年代別は 80 代が高く、アン ケート調査は、80 代の得点が高くなった。有料老人ホームでは、男女別は女性、介護度別は要介護 1・2、年齢別 は 90 代、アンケート調査は 80 代の得点が高くなった。そのデータを指導者、空間別に分析した。その調査から、 指導者は音楽療法士以外、空間別では開放空間で行う方が得点は高くなった。
  • 能動的調整の有無と調整値に着目した検討
    池田 維, 松原 斎樹, 森下 正修, 合掌 顕, 西尾 幸一郎, 内田 治幸, 田中 真平, 吉川 員郭, 神代 圭輔, 古田 裕三
    p. 117-118
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は,①リラックスできる照明・音響環境の基礎的データの取得,②能動的な環境操作がリラックス効果にもたらす影響の検討である。参加者は白色光・暗騒音の下でアナグラム課題を行った後,リラックスを意図した照明・音響環境で過ごした。参加者は,自身で環境調整をする能動条件と他者の調整を再現した環境で過ごす受動条件を体験した。心理評価と生理指標の測定は,アナグラム課題の前後,環境体験1回目後(能動条件または受動条件),環境体験2回目後(1回目と異なる条件)に行われた。能動条件の設定平均値は照度385.4lx,色温度3339K,等価騒音レベル37dBであった。環境音は波の音か鳥の鳴き声が好まれた。また,環境の快適さとリラックス感は受動条件より能動条件の方が高く評価された。能動条件の設定値に個人差が見られたため,画一的な環境よりも個人ごとに調整可能な環境の方がリラックスには効果的な可能性がある。
  • 山田 裕巳, 林 基哉, 長谷川 麻子, 菊田 弘輝, 杉山 幸輝
    p. 119-122
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    保育施設の設計換気量は建築基準法の規定に従うことが考えられる。これは新型コロナ感染症配慮に必要とされる換気量を下回ることから、室内のCO2濃度が高まる懸念がある。本研究は、一人当たりの換気量基準に基づいた換気システムの改修を行い、室内CO2濃度の改善効果を検証した。その結果、機械換気風量は一人当たり30m3/h程度を確保するとともに、室内換気性能分布指標からは、計画した空気の流れを確認することができた。その結果、滞在時のCO2濃度は、学校環境衛生基準を遵守するとともに、概ね1000ppmを下回った。
  • (第1報)山形の男性被験者における心拍数と熱環境の時系列変化
    岩瀬 豪太, 太田 周彰, 山内 泰樹
    p. 123-124
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は通常の睡眠環境における心拍数と熱環境要因の日間の時系列変動に相関があるかを季節ごとに確認した。測定は被験者の自宅寝室で行い、睡眠時の条件は特に指定しない観察研究としている。本稿では季節ごとに長期に調査を行い、各季節において睡眠時の一晩の平均心拍数と寝室の温度や寝床内の温度との間で前日との差について相関の有無の報告を行う。いずれの季節でも室温、寝床内温度共に顕著な相関関係は確認されず、前日の影響を受けているとは言い難い結果だった。
  • (第2報)冬場における温度環境が睡眠中の心拍へ与える影響
    太田 周彰, 山内 泰樹, 岩瀬 豪太, 安福 勝, 平栗 靖浩
    p. 125-128
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    夜間の平均心拍数は着座で計測する安静時心拍数や24時間の平均心拍数よりも死亡率と高い相関があるとされる。本稿では冬季において男性被験者が普段就寝する寝室でどの環境要素が最も睡眠時平均心拍数(以下、SHR)の日間変動に影響を与えるのかを明らかにした。測定は被験者6名が普段使用している寝室で行った。心拍数に加え環境因子として、室温と放射温度、寝床内温度を測定した。この結果、環境因子の中では寝室の温熱環境が最も線形的に相関し、中でも室温と放射温度が比較的大きい有意な正の相関を示した。各被験者の全実験期間中の平均作用温度と平均心拍数は負の有意相関を示した。
  • 都築 和代, ブディアワン ウィウィク
    p. 129-130
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    T市に居住するインドネシアからの留学生と日本人学生を対象として睡眠環境に関する実態調査を行った。寝室温熱環境の実測と就寝時の活動量計による睡眠変数の測定やアンケート調査を実施した。その結果、寝室の温度は夏に人種差を認めなかったが、冬に日本人が有意に低い値となった。また、夏の着衣量と寝具断熱性に有意な差は認めなかったが、冬は日本人が有意に高い着衣量と寝具断熱性を示した。入眠潜時(寝付くまでの時間)はインドネシア人は夏と冬で差がなかったが、日本人は夏が冬に比べ有意に長く、冬は日本人よりもインドネシア人が有意に長かった。入眠後の覚醒時間は、インドネシア人は夏よりも冬に有意に長くなり、日本人は冬よりも夏に有意に長くなり、冬には日本人よりもインドネシア人で有意に長くなった。睡眠効率は冬に日本人よりもインドネシア人で有意に低くなった。
  • 林 憧子, 棚村 壽三, 光田 恵
    p. 131-132
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/11/08
    会議録・要旨集 フリー
    におい評価には評価する環境の温湿度が影響するとされている。におい袋法での評価の場合、においを嗅ぐのは袋内の空気であることから、におい袋内の温湿度が評価に影響することが考えられる。本研究では、閾値測定におけるにおい袋内の湿度影響を検討するために、公定法の三点比較式臭袋法を用い、におい評価を行った。袋内の湿度を3条件に設定し、すべて無臭空気を使用したにおい評価実験、フェニルエチルアルコールを用いたにおい評価実験を行った。被験者はパネル選定試験に合格した20代男女6名を採用した。その結果、におい袋内の湿度が高い方の閾値が高くなり、におい物質の特性によってにおい袋内の湿度がにおい評価に大きく影響することが示された。
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