日本病院総合診療医学会雑誌
Online ISSN : 2758-7878
Print ISSN : 2185-8136
最新号
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原著
  • 八幡 晋輔, 永田 恵子, 前田 晃宏, 杉本 和真, 橋田 恵佑, 進藤 達哉
    2025 年 21 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/17
    ジャーナル フリー
    人工知能(Artificial Intelligence;AI)を用いた AI 問診システムが上市されているが,その有用性や課題に関する報告は少ない。当院総合内科外来でユビー AI 問診を使用した医師に対し,使用感に関する調査を行った。16 名中 15 名(93.8%)が回答し,総合的に有用と評価したのが 10 名(66.7%),機能に満足と評価したのは 7 名(46.7%),問診時間の主観的変化についてはかわらないが 9 名(60.0%)であった。 各診療録項目の記載手間軽減について肯定的に評価したのは,現病歴で 7 名(46.7%)に対し,既往歴や生活歴,アレルギー歴,家族歴では約 80%であった。効果を実感した点はないと回答したのは 1 名(6.7%)のみの一方,不満な点はないと回答したのは誰もいなかった。施設や 診療科等の環境が異なれば評価は異なると思われ,さらなる検討や効果的な活用方法に関する 知見の集積が必要である。
  • 岡田 和弘, 横山 拓也, 吉田 匠生, 近澤 博夫, 吉田 政之
    2025 年 21 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/02/17
    ジャーナル フリー
    2016年に地域の公的2病院の再編統合により誕生し,断らない救急応需の方針等により救急不応需の問題を解決した加賀市医療センター(当院)では,2019 年度から基幹型研修病院として研修医の募集を開始し,継続的に研修医を獲得することに成功した。研修病院によって研修医の獲得状況に格差がある中で,継続的に研修医を獲得できた要因を検討するために,当院 基幹型研修医 10 名へのアンケート調査を行っ た。その結果,断らない救急応需の方針による 救急症例の確保が研修医獲得に特に影響を及ぼしていることが示された。また研修の自由度が高い,研修医数が適度である,医療手技習得の機会が豊富であるなどの研修体制に加え,魅力あるスタッフの存在や満足できる給与体系なども研修医獲得に影響を与えていることが示唆された。
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