日本病院総合診療医学会雑誌
Online ISSN : 2758-7878
Print ISSN : 2185-8136
21 巻, 4 号
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症例報告
  • 山本 賢, 山嵜 奨, 松本 佑慈, 鍋島 千佳, 西村 直矢, 西山 史帆, 酒井 大地, 中林 ヒカリ, 前原 玄昌, 岡部 綾, 太田 ...
    2025 年21 巻4 号 p. 119-126
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/12
    ジャーナル フリー
    70 代,男性。腹部に落屑を伴う角化性病変が出現し,全身に拡大した。1ヵ月半後に食思不振や倦怠感が出現したため,精査目的に他院入院となった。その2 週間後には発熱や酸素需要もみられるようになったが,体幹部CT 検査では異常は指摘されず,原因不明のため当科紹介受診となった。初診時,筋力低下や筋把握痛はみられなかったが,耳介の突出部に紫紅色斑や,肘や膝関節の伸側に左右対称に紅斑が認められた。血液検査で高LDH 血症,高Ferritin血症が認められたが,CK は正常範囲内であった。CT 検査の再検では,両肺に新規のすりガラス陰影が出現しており,皮膚病変の分布から無筋症性皮膚筋炎が鑑別疾患に挙がった。本疾患に特異的な抗MDA5 抗体が上昇していたため,間質性肺炎合併抗MDA5 抗体陽性無筋症性皮膚筋炎と診断した。プレドニゾロン,タクロリムス,シクロホスファミド大量静注療法の3 剤併用療法が開始され,間質性肺炎の治療反応性は良好であった。
  • 本永 英治, 山中 裕介
    2025 年21 巻4 号 p. 127-134
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/12
    ジャーナル フリー
    脊椎関節炎(Spondyloarthritis;SpA)は,体軸性SpA と末梢性SpA に大別される1,2)。末梢性SpA には乾癬性関節炎(PsA),炎症性腸疾患に伴うSpA,反応性関節炎に加え分類不能型SpA(uSpA)が含まれる。今回,68 歳男性が 10 年来非対称性に反復する両側手指( 2 ~ 4指)浅指・深指屈筋􄼳鞘滑膜炎に引き続き,両側(左優位)長母指外転筋􄼳鞘滑膜炎-付着部複合体炎3,4)(ドケルバン􄼳鞘炎様)と両側肩三角筋部付着部炎を併発しuSpA と考えられた症 例を経験した。末梢性SpA の付着部炎で乾癬性関節炎(PsA)に特徴的である踵部付着部炎は知られている4)が,長母指外転筋􄼳鞘滑膜炎-付着部複合体炎様は報告が殆どないので報告する。また,診断への変遷と付着部炎3,4)や􄼳鞘 滑膜炎の発症機序に関する考察を行ったので報告する。
症例短報
特別寄稿
  • 德島 圭宜, 平田 理紗, 相原 秀俊, 藤原 元嗣, 八板 静香, 西 知世, 香月 尚子, 山下 駿, 黒木 和哉, 織田 良正, 百武 ...
    2025 年21 巻4 号 p. 141-146
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/08/12
    ジャーナル フリー
    佐賀大学医学部附属病院総合診療部(佐大総診)では,プライマリ・ケアから重症患者の全身管理まで全ての段階の医療に対応できる医師を育成することを目標としている。佐大総診ではこれまで2 か所の市中病院に地域総合診療センター(地総センター)を設置し,そこに専攻医を派遣することで専攻医教育を実践してきた。また,2023 年に織田病院に新たに第3 の地総センターを設置した。これにより当科の専攻医は,大学と各地総センターでプライマリ・ケアから重症患者の全身管理までの全ての段階の医療を経験することが可能となった。 地総センターでは専攻医が多様な診療経験を積むとともに,大学教員による訪問指導を受けることができる。また臨床実習生や臨床研修医に対する教育も担当し,臨床・教育を担う総合診療医教育を効果的に実践している。今後は他の地域への新しい地総センターの設置を視野に入れ,佐賀県の地域医療を充実させたいと考えている。
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