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久 育男, 日向 誠, 竹内 章, 佐藤 文彦, 水越 治
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
117-119
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1. 挿管性肉芽腫2例, 接触性肉芽腫5例に対して, 無挿管NLA麻酔下に顕微鏡下炭酸ガスレーザー手術を施行した.
2. 1回手術にて6例は治癒した.
3. 術中出血が少なく, また再発も少ないことから, 本法は喉頭肉芽腫に対する有用な手段と考えられた.
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戸田 勝也, 湊川 徹, 池田 利夫, 雲井 健雄
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
120-122
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1. 喉頭微細手術症例56例の統計的分析を行つた.
2. レーザー手術と鉗除法では, 術後の声帯所見はレーザー手術の方がすぐれていた.
3. 声帯結節, 声帯ポリープにはレーザーは良い適応となるが, vaporizeの範囲, 深さは最小限となるよう留意する必要がある.
4. 浮腫性声帯炎の場合, 粘膜温存の吸引手術が最適と考えられるが技術的困難さを伴う. これに対しレーザー手術は技術的困難さは少ないが, 音声改善までに長期間を要する欠点がある.
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米川 紘子, 東 博二, 安達 薫, 飯田 覚, 玉木 克彦, 太田 文彦
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
123-126
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1985年5月から1986年11月までの1年7カ月間に施行した顕微鏡下喉頭内レーザー手術例の9症例を呈示し, その治療成績について報告した. 症例の内訳は, 披裂部の孤立性髄外性形質細胞腫1例, 仮声帯腫瘤1例, 喉頭狭窄1例, 喉頭横隔膜症1例, 声帯の上皮過形成2例および悪性腫瘍3例である. 病巣が声帯上面, 声門上部にある場合は明視下に操作ができて創傷治癒も良好であつた. 病変が声帯下面, 声門下腔におよぶ場合は操作上の工夫, 改良が必要である. 声帯の創傷治癒機転からみると, レーザー手術は音声機能面でなお問題が残されていることが示唆された.
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実験的研究および臨床応用
土師 知行, 森 一功, 本庄 巌, 田辺 正博, 平良 達三, 一色 信彦
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
127-129
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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松瀬 敏章, 松尾 浩一, 進 武幹, 前原 法文, 渡邉 宏
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
130-133
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
声帯上皮肥厚性疾患 (白色病変) 13例について検討した. CO
2Laserによる蒸散は, 声帯靱帯までにとどめれば術後音声機能は良好である. もし浸潤癌であれば放射線治療を追加する必要がある. 本疾患へのCO
2Laserの応用は極めて有用である.
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高橋 美也子, 柴田 康成
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
134-136
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
喉頭癌33例に, レーザー手術又は, レーザー手術と放射線の併用療法を行つた.
1. レーザー手術又は, レーザー手術と放射線治療併用により, 33例中31例が局所制御できた.
2. 局所再発・転移などの経過は, 組織分化度よりT分類と関連した.
3. 発声機能障害は, 比較的軽微であつた.
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平出 芳生, 平野 実, 栗田 茂二朗
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
137-138
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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前交連を中心として
渡邉 宏, 進武 幹, 松尾 浩一, 前原 法文, 松瀬 敏章
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
139-141
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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松尾 浩一, 坂井 つや子, 渡部 俊, 富田 まり子, 松田 知愛, 進武 幹
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
142-144
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
今回, 喉頭, 気管領域で直視下で観察ができ, レーザー照射がおこなえるレーザー側視鏡を試作した. さらに, 犬気管を用いた本装置の基礎的実験について報告した.
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湯本 英二, 丘村 煕, 岡本 和憲, 佐々木 裕美
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
145-148
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
喉頭癌治療への応用を念頭においてレーザー手術後の創治癒について検討し, あわせて当科における現況を述べた. レーザー手術を用いる場合, 腫瘍の広がりを正確に把握し, どこまでが内視鏡的に切除可能かを知つた上で, 適応を誤らないよう留意せねばならない.
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深浦 順一, 進 武幹, 渡邉 宏, 松尾 浩一, 森川 郁郎, 福山 つや子
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
149-152
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
レーザー手術を行った声門癌10例の術後音声の結果について検討を行った.
術後早期には, 呼気流率の増加, 声域の狭小化, 基本周波数と振幅のゆらぎ幅の増加が認められた. 雑音レベルと高調波成分の相対レベルはほぼ一定の値を取った.
その後, 組織欠損の軽度な症例では音声は改善したが, 高度な症例では改善が認められなかった.
焼灼の範囲の狭い症例ほど音声の改善は良好であり, また筋層まで焼灼した症例は音声が改善しなかった.
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蓼原 東紅, 溝尻 源太郎, 柴 裕子, 矢田 恒雄
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
153-156
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1. 放射線治療群は正常群と比較し, 基本周波数に関して, 3つの発声モードで, 有意に高値を示した.
2. レーザー手術治療群は, 放射線治療群と比較して, 3つのパラメーターとも音声障害の大きい傾向が見られた.
3. 声帯癌に対するレーザー手術の適応の確立には, 腫瘍の拡がりを的確に把握する手段を見い出すことが不可欠である. さらに, 年令を考慮に入れた社会的適応も考えるべきであると思われる.
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丘村 煕, 黒川 浩伸, 河村 裕二, 湯本 英二
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
157-159
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
喉頭垂直部分切除術後, 再建声帯に起こる萎縮の成因につき考察した. その結果, 萎縮の成因には移植筋肉弁の萎縮に加えて, 甲状軟骨翼の有無が左右しているものと考えられた. あわせて再建声帯の萎縮予防法について若干の考察を加えた.
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木西 實, 天津 睦郎
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
160-162
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
TEシャント症例20例, 声帯癌症例5例および声帯ポリープ, ポリープ様声帯症例6例の音声について基本周期のゆらぎに関して検討を行った. mean jitterは, TEシャント症例, 声帯癌症例, 声帯ポリープおよびポリープ様声帯症例でそれぞれ0.47msec, 0.25msec, 0, 28msecであった. jitter ratioは, TEシャント症例, 声帯癌症例, 声帯ポリープおよびポリープ様声帯症例においてそれぞれ30, 35, 38とほぼ同様であった. TEシャント音声は, 早期声帯癌や声帯ポリープ, ポリープ様声帯症例の音声と基本周期のゆらぎの面からはほぼ同様の音声波のゆらぎを有することがわかった.
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T-EシャントとT-Gシャント音声の比較
斎藤 等, 吉田 幸夫, 津田 豪太, 真鍋 恭弘, 本多 徳行, 谷川 允彦
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
163-166
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
Komom変法と粘膜皮膚管法による54例のT-Eシャント発声を分析した. 平均 MPTは前者で18秒, 後者で17秒であった. 一方, 年均最大SPLは前者で77dB, 後者で81dBであった. T-Gシャント発声手術を行った4例中3例を音声学的に分析した. 平均MPTは11秒, 平均最大SPLは70dBであった. 胃管発声の方が誤嚥はないが, シャントからの空気注入が悪かった. そのためかT-E に比し音圧がやや低く, 胃管粘膜の緊張度や胃管の太さにより仮声門の形成が悪いのか, 明瞭度も食道粘膜に劣る傾向にあったが, 日常会話には十分使用できた.
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大森 孝一, 庄司 和彦, 田坂 康之
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
167-169
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
Strome 式T-Eシャント法を喉頭癌症例4例に行つた結果, 3例が発声不能で, 2例に誤嚥がみられ, 本法は音声再獲得手術としては極めて不満足なものであった.
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久 育男, 豊田 健司, 園田 隆郎, 宇野 敏行, 村上 泰
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
171-174
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1979年~1988年の10年間に京都府立医科大学附属病院耳鼻咽喉科を受診した挿管性反回神経麻痺16例をもとに若干の文献的考察を加え, 本疾患の成因としての不適合麻酔用チューブや過膨張カフの可能性について検討した.
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黒川 浩伸, 河村 裕二, 湯本 英二, 丘村 煕
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
175-177
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
気管内挿管が反回神経麻痺の原因となつた症例について, 統計的観察を行い, 予後, 成因などについて検討した.
1. 全反回神経麻痺症例253例中, 挿管が原因となつたものは12例, 4.9%であつた.
2. 挿管麻痺の原因となつた手術の2/3は, 消化器系の手術であつた.
3. 男性10例, 女性2例で, 50歳台60歳台に多かつた.
4. 麻痺側は, 左側5例, 右側6例, 両側1例であつた. 不全麻痺が6例と多かつた.
5. 従来の報告通り予後は良好で, 3週から2カ月で麻痺は回復した.
6. 挿管麻痺の発症機転については, カフの位置およびカフ圧, さらにチューブの管径が重要な因子と考えられた.
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前山 忠嗣, 渡邉 宏, 森川 郁郎, 南 仁成, 進 武幹
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
178-181
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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豊田 健司, 佐藤 文彦, 久 育男, 園田 隆郎, 宇野 敏行, 村上 泰
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
182-185
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1979年から1988年まで10年間に経験した挿管性喉頭肉芽腫症例15例について報告した. 本症発生因子のうち生体側の局所因子として喉頭の解剖学的形態及び性状が, さらに挿管する側の因子すなわち介達因子として挿管技術の熟達度, 挿管中の特殊体位, 麻酔深度が大きく関与していると考えられた. また手術時期に関しては慎重な対処が必要であり, 再発予防にCO
2レーザーは有用であると考えた.
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安達 薫, 米川 紘子, 太田 文彦
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
186-188
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
Ten cases with postintubation granuloma of the larynx were reported. There were eight females and two males. They ranged in age from twenty-one to eighty years old, with a mean of forty-six. All lesions were located at the mucous menbrane of the process vocalis of the arytenoid cartilage. Seven of the patients were affected on the right side, one on the left and two on both sides, Three out of four cases with sessile granuloma complained of a sensation of foreign bodies in the throat. Three of the six cases with pedicle granuloma complained of dyspnea. In two of these cases, the sessile granulomas disappeared spontaneously, and in the others, the lesions were resected under endolaryngeal microsurgery. No recurrence of the symptoms occurred in any patient following surgery or spontaneous recovery.
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八井田 昌志, 丹羽 珠実, 内藤 健晴, 岩田 重信
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
189-190
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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外傷性および術後性喉頭横隔膜症
渡邉 宏, 進 武幹, 森川 郁郎, 川副 みちる, 仲秋 功司, 前山 忠嗣
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
191-193
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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池田 佳充, 平野 哲雄, 真子 弘子, 笠 誠一
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
194-196
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
気管内挿管後, 左右披裂部の非対称運動と高度の嗄声が認められ, 輪状披裂関節脱臼と考えられた症例を経験した. その病因についても若干の文献的考察を加えた.
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大森 孝一, 児嶋 久剛, 塩見 洋作, 庄司 和彦
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
197-199
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
喉頭部分切除後の声門狭窄例に対して, 喉頭戴開術, 有茎皮膚弁及び遊離粘膜移植による前交連再建を行い, 粘膜片の固着にフィブリン糊を用いることでステント留置無しで一期的喉頭閉鎖が可能であつた. 術後6カ月で再癒着は認められず, 声門間隙は保たれている.
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創面治癒後声帯振動の検討
岡本 和憲, 湯本 英二, 黒川 浩伸, 丘村 煕
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
200-203
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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佐藤 英光, 湯本 英二, 丘村 煕
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
204-206
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
1. 気道熱傷後1カ月以上経過し, 声門と声門下に狭窄を来した症例を経験したので報告した.
2. 前連合の癒着には同部の切開とステントの挿入が有効であり, 声門下狭窄には炭酸ガスレーザーによる治療が有効であつた.
3. 火傷にて嗄声をきたした症例は少なくとも1カ月以上の経過観察が必要である.
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佐藤 公則, 平出 芳生, 松岡 秀隆, 平野 実
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
207-208
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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桜井 一生, 岩田 重信, 加藤 隆一, 酒井 正喜, 竹内 健二
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
209-211
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
喉頭・気管外傷症例10症例の検討を行つた. 年令は生後8カ月から67才までであり5才以下の小児が3例認められた. 男性4例, 女性6例と性差はなかつた. 受傷後早期に治療を開始した症例では予後良好であつたが, 喉頭, 気管の瘢痕狭窄をきたした症例は難治であつた. また, 特に小児では気管切開術の術後管理には十分な注意が必要と思われた.
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竹之内 智
1990 年 36 巻 1Supplement1 号 p.
212-217
発行日: 1990/03/10
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
頸部打僕および全麻挿管後におこつた喉頭気管の狭窄に対し, 喉頭戴開術を行い, 内腔狭窄部を切除またはステント挿入にて矯正拡大し, さらに声門下気管狭窄に対してもステントまたはTチューブを留置し呼吸発声ともに寛解した3症例の治療経過を報告した.
声門狭窄に対してはステントを挿入したが, 高度の気管狭窄に対しても大きさの異なるステントの挿入により段階的に内腔を拡大した後にTチューブを2年間にわたり挿入を繰り返した.
Tチューブ挿入は気管狭窄の程度により, ステントを併用し, かつ留置期間を延長すれば, 必ず有効管径を確保できる有効な治療法である.
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