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音声外科手術における困った症例
牛嶋 達次郎
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
251
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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6人の先生方に実物を持参していただき, 参加者に供覧した. ついで工夫された器具器械などの作られた経緯と実際の使い方を, スライドやVTRなどで説明した. その後フロアをまじえて活発な討議が行われたが. 老若, 世代を越えた先生方の経験や工夫がつぎつぎに披露され, 司会者としては捌きに苦労するほどであつた. 通常の学術講演会とはまつたく異なり, 当会ならではの一体感あふれた雰囲気であつた.
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音声外科手術における困った症例
岩村 忍
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
252-255
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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いわゆるラリンゴマイクロ手術は高い普及率をみているが, 喉頭術野を広く把握できる喉頭直達鏡の完成はまだみていない. 1980年Weerdaは喉頭直達鏡筒が二分離できる新しい直達鏡を発表した. しかし前連合部の展開に堆がみられた. このたび, 更なる改良に手掛け, 開閉型喉頭鏡と名付けて紹介する. 閉鎖状態では喉頭鏡の長さおよび鏡筒内腔面積は, 従来から用いられている喉頭直達鏡 (斉藤式, 長嶋製) とほとんど同じである. 開閉型喉頭鏡の上翼を簡単なギア操作で上昇させると, 声帯側末端での前後径は16mmから25mmに, 同様に口腔側末端では12mmから25mmに, それぞれ開大拡大される. 広い視野である. 声門下腔, 声帯, 喉頭室, 仮声帯, 披裂軟骨, 披裂間部, 披裂喉頭蓋ひだ, および前連合部を術野におさめられる. より喉頭前方, またはより喉頭後方の術野調整は, 喉頭直達鏡支持器の調整ネジの簡単な操作でおこなう.
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音声外科手術における困った症例
丘村 煕, 岡本 和憲, 湯本 英二
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
256-258
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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直接喉頭鏡下の声帯創傷修復法としてヒト濃縮フィブリン被覆法の概要と臨床応用の結果を紹介した. 動物実験による検討で, ヒト濃縮フィブリン被覆法は形態学的にも良好な創傷治癒を営むことが明らかになつた. 同法をポリープ様声帯例と上皮肥厚性病変例に臨床応用したところ, いずれも良好な創傷治癒がえられた. ヒト濃縮フィブリンによる声帯創傷部被覆法は手技が簡単で, しかも良好な創傷治癒が期待されるので音声外科的手法としては有用な方法と考える.
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音声外科手術における困った症例
田村 悦代, 北原 哲, 福田 宏之, 井上 鐵三
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
259-263
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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音声外科手術における困った症例
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
264
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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音声外科における困った例症
児嶋 久剛, 大森 孝一, 庄司 和彦
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
265-266
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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声門部から声門下部にかけての喉頭狭窄の症例に対して喉頭裁開を行い, 瘢痕除去後の粘膜欠損部に口唇粘膜を移植した. 粘膜片の固着にフィブリン糊を使用することで狭い術野での縫合手技を容易にでき, また移植片の生着も良好で, ステントを用いずに喉頭の再建が可能であった.
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音声外科手術における困った症例
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
267-268
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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音声外科における困った例症
森川 郁郎, 渡邉 宏, 深浦 順一, 津田 邦良, 川副 みちる, 福山 つや子, 進 武幹
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
269-272
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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喉頭外傷では治療に苦慮する症例をよく経験する. しかし, いずれの症例も喉頭の枠組みの損傷と, 喉頭内腔の損傷との組み合せである. したがつて, まずこの両者それぞれに対しての対策を考えれば, 比較的その治療は容易になると思われる. そこで, この喉頭枠組みの損傷が主体の症例と喉頭内腔の損傷が主体のものとの典型的な症例で治療に苦慮した2例を紹介し, 喉頭外傷治療上の問題点について考えてみた.
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音声外科手術における困った症例
安岡 義人
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
273
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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外傷後声門下狭窄の治療には, Tチューブなどのステントを用いる例が多いが, 幼小児では気道の閉塞などで術後管理に困難をきたす場合がある. 今回, カニューレと分離した型で, 軟性シソコンチューブを細工してステントとし, 前頸部と気管に固定する方法を紹介した. この方法は一カ月以上の持続固定が可能であり, カニューレ交換も容易で管理し易いため, とくに幼小児に有用な方法と考えられた. 難治性のウェジナー肉芽腫症の声門下狭窄2例を含む8例の声門下狭窄症を呈示した.
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音声外科手術における困った症例
米川 紘子, 竹山 豊, 江龍 誠, 玉木 典子, 石川 雅洋, 太田 文彦
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
274-276
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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治療が困難であつた喉頭狭窄症の2症例を呈示し治療上の問題について報告した. 症例1 (55歳, 女性) は大喀血後に緊急気管内挿管を受け抜管後に両側声帯がほぼ全長にわたり癒着したものである. 症例2 (42歳, 男性) は気道熱傷で気管内挿管を受けて声門後部の癒着をおこしたものである. 喉頭マイクロレーザー手術は癒着部の切離や瘢痕の蒸散除去には有用で声門前方の再癒着は防止できた. しかし, 声門後部は2症例ともに瘢痕拘縮を増強する結果となつた. そのため症例2には喉頭切開下に, 声門後部の癒着を切離し粘膜下に瘢痕を除去した後披裂部粘膜形成とフィブリン糊を利用して頬部粘膜移植を行つた. 術後徐々に両側披裂間のスペースが消失してきたが, 2年経過後呼吸機能および音声機能に問題は認められない.
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音声外科手術における困った症例
湯本 英二
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
277-278
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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Weerda喉頭鏡について, 従来からわが国でおもに使われてきた慶大式ラリンゴマイクロ用喉頭鏡と比較しながら紹介した. Weerda喉頭鏡は, 従来の筒状の喉頭鏡を上下のspatulaに分離して両者の距離と下のspatulaの傾きを可変にしたものである. 喉頭展開が容易になり, 術野を広く確保できる. また, 喉頭鏡の側方から鉗子を入れて手術操作ができるという利点がある. しかし吸引チューブが短いという欠点もある.
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1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
279
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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溝尻 源太郎, 柴 裕子, 野崎 智嗣, 星野 鉄雄, 山田 康荘
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
280-285
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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66例のポリープ様声帯手術施行例と, 喉頭癌に関連した声帯浮腫の臨床的観察を行つた. その結果, 1. ポリープ様声帯は40歳以上の喫煙者が大多数を占め, 男女差はなく, 大声をだす職場が多い. 病理組織学的には上皮の肥厚, dysplasiaが, 上皮下では浮腫, 細胞浸潤, 血管拡張, 結合織増生などが多く見られた. 2. 喉頭癌放射線治療後に生じた浮腫では, 治癒機転が働いている. 3. ポリープ様声帯症例では, 治癒機転が障害されている. 4. 声帯の局所的循環障害が悪循環を形成し, ポリープ様声帯が発症すると考えた.
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吉田 哲二, 平野 実
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
286-290
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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浮腫状病変が軽度 (米川分類1型) なポリープ様声帯症例に対し, 禁煙のみでfollowした患者の禁煙前後の発声機能について検討した.
その結果2カ月以上の禁煙により, 楽な発声時の基本周波数が高くなり, 声域が高音域に向かつて高くなり, 嗄声の程度および粗槌性因子が改善し, 両声帯の振幅がほぼ正常になり, 浮腫状病変の明らかな軽減が認められた.
以上のことより軽度なポリープが様声帯症例に対する治療は, 最初の2カ月間はまず禁煙のみで経過観察すれば良いと考える.
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術後音声早期改善例と非改善例との比較
森川 郁郎, 深浦 順一, 渡邉 宏, 進 武幹
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
291-296
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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ポリープ様声帯の手術治療法の早期音声改善群と非改善群を聴覚印象による評価で分類し, この2群について比較検討した. 年齢の若いもの, 術前の理学所見において病変が軽度と思われる片側性のものおよび米川分類でI, II型のものは早期改善群に属するものが多かった.
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蓼原 東紅, 井上 健造, 溝尻 源太郎, 柴 裕子, 福田 宏之
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
297-302
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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ポリープ様声帯に関して疫学的な臨床統計を行い, 従来の報告通り, 喫煙との相関を認めた. ポリープ様声帯の成因仮説として, 熱傷の病理組織学的な推移を用い, その推移のなかでリンパ系の循環障害にまでおよんだ症例がポリープ様声帯になると考えられた.
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湯本 英二, 黒川 浩伸, 丘村 煕
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
303-304
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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(1) ポリープ様声帯は加齢とともに増加する. とくに女性にその傾向がある.
(2) 女性の方が両側性が多い.
(3) 女性ではBrinkmanindexが400以下の例が4割を占め, 喫煙量と病変程度との相関が少ない. 逆に男性ではほぼ全例がBrinkmanindex400以上で, 喫煙量と病変程度は相関する.
(4) 術後経過の問題のひとつとして過緊張性発声障害を呈した例を供覧し, 術後音声治療の必要な例のあることを示した.
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1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
305-307
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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嚥下障害
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
309-310
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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山下 弘之, 宮崎 洋, 小宮山 荘太郎
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
311-313
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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神経疾患による嚥下障害症例6名に対して輪状咽頭筋切断術を行つた. 術前後に嚥下圧測定を行い比較した. 術前では全例において咽頭蠕動波は輪状咽頭筋部まで伝搬した. しかし3例では頸部食道への伝搬率が低下していた.
咽頭蠕動波の伝搬様式と嚥下障害の程度および輪状咽頭筋切断術の効果については相関がなかつた.
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嚥下障害
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
314-315
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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伊藤 裕之
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
316-317
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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渡邉 宏, 進 武幹, 松尾 浩一, 前山 忠嗣, 森川 郁郎, 梅崎 俊郎, 江崎 秀夫, 草場 靖
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
319-325
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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舌および口腔底癌の手術的治療では, 筋皮弁による再建術か, 単純切除術のいずれかを行つている. 当然, 舌癌および口腔底癌に関して, 切除範囲と術後生存率, 術後構音機能および術後嚥下機能は密接な関連がある. 舌癌に関して, 1981年10月より1989年12月迄当院にて入院し手術的加療を行つた一次治療症例は17例であつた. 内容はT
1: 5例, T
2: 9例, T
3: 2例, T
4: 1例であつた. Kaplan-Meier法による5年生存率は61%であつた. 今回, 再建舌について病理組織学的な検討と共に, CTによる評価を行い, 以下の結果を得た. 1. 大胸筋皮弁による再建後, 再建舌の筋層は脂肪変性に陥る. しかし, 筋組織の萎縮と皮下脂肪の増大は舌隆起としてのmassの減少を必ずしも伴うものでは無い. 2, 再建舌の脂肪変性は舌のmassとしてのstatic balanceの結果, 嚥下・構音に悪影響を及ぼすものではない.
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佐藤 公則, 黒岩 泰直, 松岡 秀隆, 吉田 哲二, 平野 実
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
326-328
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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広範切除を行つた口腔癌43例の術後の嚥下障害を検討した. 再建行わない舌半側切除例では普通食が食べられた. 舌根を含んで舌半側切除を行つた症例では, 2/3は粥食, 1/3は普通食を食べていた. 舌を2/4から3/4切除した例と舌根を含んで舌を2/4から3/4切除した例では粥食を食べていた. 舌亜全摘あるいは舌全摘を行つた例では粥食あるいは流動食を食べていた. 舌根も切除すると嚥下障害の程度はさらに悪くなつた
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1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
329
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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黒岩 泰直, 佐藤 公則, 松岡 秀隆, 吉田 哲二, 平野 実
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
330-334
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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福井 康二, 森 敏裕, 丘村 煕, 稲木 匠子
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
335-340
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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喉頭部分切除術2症例の術後嚥下機能を検討した. 声門上水平切除例では誤嚥防止法として甲状軟骨舌骨固定術による喉頭挙上術と輪状咽頭筋切断術を施行した. 術後早期には舌根部の後方運動が悪く, 喉頭閉鎖機能不全による喉頭挙上期型誤嚥を呈した. しかし, 舌根部の後方運動の改善にともない誤嚥は消失した. 垂直喉頭半切除例でも輪状咽頭筋切断術を同時に行つたが, 喉頭挙上の開始が遅れるために喉頭挙上期型誤嚥が生じていた. 喉頭蓋と披裂部の喉頭閉鎖機能, 形成した声門の閉鎖機能が経過とともに改善し, 誤嚥は消失した. 2症例とも軟口蓋部, 下咽頭の嚥下圧は正常で, バリウムの咽頭通過時間も正常であつた. 輪状咽頭筋切断術は食道入口部静止圧を消失させることにより咽頭クリアランス能が良好で, 咽頭下降期型誤嚥の予防に有効であつた.
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1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
341
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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嚥下障害の改善に伴う嚥下圧変化
大前 由紀雄, 井上 鐵三, 北原 哲, 小倉 雅実
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
342-347
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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1保存的治療で嚥下障害の改善が認められた3症例の嚥下機能を嚥下圧検査で検討した.
24点同時に嚥下圧測定をすることで圧変化とその時間的関係を簡便に知ることができた.
3嚥下機能の改善に伴つて嚥下運動の残存機能が賦活され正常に近い嚥下圧波形が観察された.
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部坂 弘彦, 加藤 孝邦, 本多 芳男, 三谷 浩樹
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
348
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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高齢化社会を迎え, 老化に伴う問題が注目されてきている. 嚥下動態においても, 高齢者は加齢による嚥下機能の低下によつて誤嚥を引き起こす可能性が高くなつてくる. しかしその嚥下動態に関する研究はさほど多くはない.
今回70歳以上の老人における嚥下動態を検討したので報告する. 症例は太田総合病院耳鼻咽喉科を通院中で, 日常生活においてはとくに誤嚥を自覚せず器質的疾患のない70歳以上の慢性咽喉頭炎患者3名 (男性1名, 女性2名) である. 嚥下動態の解析は, X線側面透視下に, Gaeltec社製Type16CT圧力トランスデューサーを用い, 嚥下圧測定およびおとがい舌骨筋筋電図の同時測定を行い, 嚥下圧, センサーの動き, 喉頭の挙上, 筋電図を中心にその嚥下動態を検討した.
結果1) 老人は, 全例静止圧陽圧帯部の圧力低下を認めた. 2) 嚥下圧, センサーの動き, 筋電図, bolusの通過状態より総合すると老人は, 嚥下第1相レベルでの時間的遅延を認めた.
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伊藤 裕之
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
349-350
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
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森 敏裕, 福井 康二, 丘村 煕, 稲木 匠子
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
351-356
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
臨床経過・嚥下動態を異にした多発性筋炎・皮膚筋炎の4例を経験したので, 症例間の嚥下病態の相違を中心に報告した. 70歳, 79歳, 76歳の女性3症例は, 徐々に発症した嚥下困難以外の自覚症状に乏しく, 輪状咽頭筋の拡張障害と咽頭収縮筋群の筋力低下による嚥下障害であつた. いずれも輪状咽頭筋切断術などにより嚥下障害の改善がみられ患者の満足が得られた. 58歳男性例は, 四肢の筋痛・筋力低下自覚後, 急激に高度の嚥下痛と喉頭挙上障害による誤嚥を呈した. ステロイドの投与により嚥下困難感が軽減したので経過観察中である. 以上, 病態の異なる多発性筋炎・皮膚筋炎の4例を供覧し, 嚥下病態の理解に咽頭食道透視と嚥下圧測定の両者を総合することが有用であることを述べた.
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西嶌 渡, 竹生田 勝次, 渋沢 三伸
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
357-359
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
360
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
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佐藤 博信, 村山 公, 須田 清美, 宋 圭男, 大槻 穣治, Naohiko ISEDA, 田中 隆
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
361-363
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
ジャーナル
フリー
食道裂孔ヘルニアに合併した逆流性食道炎における超音波内視鏡所見と嚥下機能について報告した. 逆流性食道炎の超音波内視鏡所見は, 第3層, 第4層の変化としてとらえられ, これは切除した病理組織との対比から粘膜下層と固有筋層の線維化によるものと考えられた. また逆流性食道炎は超音波内視鏡所見の程度により軽度, 中等度, 高度の3型に分類することができた.
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福山 つや子, 梅崎 俊郎, 松瀬 敏章, 大谷 信二, 進 武幹
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
364-367
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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喉頭知覚系に対する検査方法を検討するためネコを用い実験を行い, 次の結論を得た。
2. 上喉頭神経上行路の誘発電位を導出し, LSEP (Laryngeal Sensory Evoked Potential: 喉頭知覚誘発電位) と名付けた.
2. LSEPは, 主としてN1, N2, N4, N12の4つの波形成分からなつた.
3. 各波の頂点潜時はN1: 1.09±0.18msec (n=16), N2: 1.93±0.19msec (n=16), N4: 3.97±0.19msec (n=16), N12: 12.07±0.75msec (n=19) であつた.
4. 波形の起源は, N1: 節神経節, N2: 孤束核のpre synapticな成分, N4: post synaptic電位を含む孤束核複合波, N12: 大脳皮質眼窩回吻側部と同定された.
5. 頭蓋外記録および喉頭粘膜刺激を行い, 本方法の臨床応用の可能性が示唆された.
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渡邉 宏, 進 武幹, 前山 忠嗣, 梅崎 俊郎, 松瀬 敏章, 深浦 順一, 福山 つや子, 青木 幸夫
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
368-380
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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PS-77音声機能検査装置を利用して, 嚥下機能, とくに嚥下第I期より第II期のbolus移行時の評価を行つた. 嚥下障害患者で嚥下を起こしやすい呼側相終期に嚥下を合わせる意味で, つまり発声後嚥下と指導するうえでは本装置すべてのチヤンネル指標 (とくに第3チヤンネルの呼気流率と第4チヤンネルの口腔内圧) が有意義であつた. 正常被験者32名にrapiddry swallowsをおこなわせ, その嚥下圧 (口腔内圧) と相互嚥下間時間を測定し正常値の目安とした. その結果, 相互嚥下間時間は平均3.0±0.8秒であり, これが4.0秒以上延長する者を要注意者とした. 口腔内圧に関しては本装置での測定で, 10cmH
2O以下を要注意者とした. 実際に嚥下障害者と評価するには, 嚥下圧と嚥下間時間との両者の総合評価が重要であることが分かつた.
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テンシロンテスト前後を中心に
森 敏裕, 丘村 煕, 稲木 匠子, 福井 康二
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
381-386
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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嚥下困難と構音障害を主訴とする全身型重症筋無力症の3症例のテンシロン投与前後の嚥下機能を食道透視と嚥下圧測定で検討した. テンシロン投与により, 1. 喉頭挙上期型あるいは下降期型誤嚥が2例で消失し, 2例でバリウム先端の速度および喉頭挙上が速くなり嚥下第II期が短縮していた, 2. 軟口蓋部嚥下圧は3例とも有意に上昇した. 以上の結果から, 球症状を主訴とする重症筋無力症の診断に, テンシロン投与時の自覚症状や構音機能検査に加えて嚥下機能検査も有力な検査法であるといえる.
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稲木 匠子, 丘村 煕, 森 敏裕
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
387-391
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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呼吸困難を主訴とした先天性輪状咽頭嚥下困難症の1例を経験した. 症例は日齢4の女児で主な症状は哺乳時の呼吸困難, 嘔吐, 咳および哺乳量の低下であつた. 喉頭ファイバーで唾液が気管に流入する所見が得られたため食道透視 (生後2カ月) を行い, 造影剤の気管流入, 鼻腔逆流と食道入口部に輪状咽頭筋圧痕像が認められ, 先天性輪状咽頭嚥下困難症と診断した. 以後, 経管栄養に切り換え経過観察したところ, 成長と共に嚥下機能は改善され, 生後10カ月には必要熱量を経口にて摂取可能となり経鼻チューブを抜去することができた. 本疾患および乳児の嚥下障害について文献的考察を加えた.
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伊藤 裕之, 冨田 昌夫, 土屋 辰夫, 佐藤 房郎
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
392-394
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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田山 二朗, 菅澤 正, 水野 正浩, 新美 成二, 廣瀬 肇
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
395-398
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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誤嚥の治療として喉頭微細手術下にフィブリン糊とシリコンを使用した声門閉鎖術の結果を報告し, 本術式がpoor riskの患者の誤嚥防止対策として短時間に侵襲も少なく比較的簡便にできる有効な術式であることを報告した.
高齢・嚥下性肺炎・放射線治療後・基礎疾患などのリスクから, 手術侵襲をなるべく避けたい6症例に施行した. 声帯外側へのシリコン注入により声門を閉鎖し, 必要に応じて声帯辺縁粘膜を除去しフィブリン糊を用いて声門粘膜の癒着を促した.
本法の利点としては, 手技的に簡便であり, 手術時間も短く, 侵襲も少なく施行できる点にある. また喉頭の摘出に抵抗を感じる患者心理にとつても無理のない術式である. 問題点としては, 発声機能の喪失はほぼ不可逆的であること, 完全な喉頭閉鎖に至るまでには複数回の施行が必要な場合もあること, 喉頭の存在自体が嚥下の妨げになる可能性があることなどが挙げられる.
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大前 由紀雄, 北原 哲, 羽生 よう子, 井上 鐵三
1993 年 39 巻 2Supplement1 号 p.
399-402
発行日: 1993/03/25
公開日: 2013/05/10
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