1) 慢性中耳炎の急性増悪期および急性中耳炎に対し,LVFX1回200mg, 1日2回投与法と1回100mg, 1日3回投与法の治療効果を比較検討した。2) 全般改善度は, 1回200mg, 1日2回投与法が94.7%, 1回100mg, 1日3回投与法が78.8%であり,両群間に有意差はなかったが, 1日2回投与法がより高い改善度を示した。3) 両群ともすべての自他覚症状 (耳痛,中耳粘膜・鼓膜の発赤,耳漏の量,耳漏の性状) は有意に改善した。4) 8日間以内に治癒した症例は, 1回200mg, 1日2回投与法が77.7%, 1回100mg, 1日3回投与法が48.3%で,統計学的有意差 (
p=0.02) を認めた。5) 有害事象は, 1回200mg, 1日2回投与法で1例あったが,軽微な湿疹であった。6) LVFX1回200mg, 1日2回投与法は,慢性中耳炎の急性増悪期と急性中耳炎に対して極めて有効かつ安全な治療法であると考えられた。
抄録全体を表示