耳鼻咽喉科臨床
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49 巻, 1 号
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  • 浅井 良三, 山本 忠邦
    1956 年 49 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1956年
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
    耳鼻咽喉科領域に観られる悪性腫瘍のうち上顎癌は首位を占めている. しかしながら本症の治療は甚だ困難でありその治癒成績もわるい. 他方, 抗生物質の発達は治療底学に大変革をもたらし耳鼻咽喉科の如き感染創を取扱う換言うれば無菌的手術の少い臨床部門では手術にも将又術後の治療にも抗生物質が重要な役割をもち, これにより手術成績も改善せられ術後の治療も簡易になつた. それで従来術後治療に困難を極めた為に或は又術後の継発症を慮つて手を控えていた範囲にまで手術侵襲を伸ばすことが安全かつ容易になつた. 特に悪性腫瘍の手術例えば咽喉癌, 食道癌, 舌癌等の手術がそれであつて急速の進歩を観るに至つた. 然し上顎癌の治療成績は依然として芳しくない. しかも上顎癌は甚だ多い疾患である.
    我々は上顎癌の治療に多くの努力を払つて来たが本症の治療に当つても亦, その他の悪性腫瘍のこれに於ける如く早期診断の重要なるを痛感する. 上顎癌の早期診断とは上顎洞内に或は鼻腔内に局在せる時期における診断, 上顎骨外に拡展を来さない時期における診断を意味するとすれば, それは耳鼻咽喉科においてのみ可能となると考えられる. 蓋し上顎癌は常に副鼻腔炎を伴うからか玉る早期における検索の機会は鼻科医のみに与えられるからである.
    しかし従来の我々の症例では斯の如き早期に診断し得たものは殆んど無く本症早期診断の甚だしく困難なる状態にあるを感じる.
    以下上顎癌早期診断の重要性を述べ我々の行つている診断法を挙げ大方の参考にしたい.
  • 田畠 光男, 稲川 稔
    1956 年 49 巻 1 号 p. 6-7
    発行日: 1956年
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 田畠 光男, 稲川 稔
    1956 年 49 巻 1 号 p. 8-9
    発行日: 1956年
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 加藤 寅二郎
    1956 年 49 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 1956年
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
    聴器の遺伝的疾患として耳硬化症, 先天性聾唖, 遺伝性内耳性難聴があり, これ等の家系にしばしば諸種の変質的徴候, 畸形, 発育障碍が癸現することは周知の事実である. この事に就てBauer, Steinは体質病理学的見地から一元的把握を試み, 例えば耳硬化症の家系に零ける結核の多発はMesenchymの素地によるものであり, これが一方において耳硬化症となへ他方において結核を招来すると考えた. この概念ば聴器遺伝の研究に多大の示唆を与え, 遂にHammerschlagの一元説(Heredopathia acustica)となるに到つた.
    また内耳性難聴のうち原因の追及し得られない原因不明のものが極めて多いことも一般に認あられたところである. よつて私は原因不明の内耳性難聴患者についてその家系を調査し, その遺伝性と共に家系に発現した各種疾患を既知の変質徴候, 畸形等に拘束されことなく追及し, そこに一貫する体質遺伝的傾向の有無を検討し, 原因不明の難聴の癸現穫転をこの方面より察知せんとした.
  • 高須 照男, 向井 英世
    1956 年 49 巻 1 号 p. 18-28
    発行日: 1956年
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
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