極小規模のCHP事業(サテライトCHP事業)に対して準乾燥チップの生産・供給拠点の機能を担う熱分解ガス化CHP事業(拠点CHP事業)の採算性を評価した。その結果,以下のことが分かった。拠点CHP事業は売電のみの条件で14年で投資回収が可能である。準乾燥チップの販売によって採算性は悪化するが,投資回収の遅れは3年に留まる。採算性悪化の原因は,準乾燥チップの輸送単価が高額なためで,この主な要因は車両のリース費である。拠点CHP事業は,原料チップに対して,大型木質バイオマス発電所と同程度の金額を支払うことが困難である。