日本エネルギー学会誌

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アンモニア／水素混合燃料を用いた火花点火機関の熱効率を支配する影響因子を調査した。行程容積412 cm³の空冷単気筒4ストロークディーゼル機関に火花点火栓を取り付け火花点火機関に改造し，供試機関として用いた。圧縮比2 種類とピストン形状2種類による4つの組合せで，総当量比1.0のもとアンモニアと助燃燃料である水素の混合割合を変化させて実機運転を行った。圧縮比の増大ならびにスキッシュ速度の増大は安定運転範囲拡大に寄与し，高圧縮比かつ高スキッシュピストンの条件ではアンモニア当量比1.0での安定運転が可能であった。熱効率に及ぼす影響因子は，（i）圧縮比ならびに比熱比の影響，（ii）モル数変化の影響，（iii）等容度の影響，（iv）燃焼効率の4つとし，これらの積で図示熱効率を表現した。また図示平均有効圧力を前述の4つの要素と（v）投入熱量の積で表現した。各要素の積は，実際の図示熱効率ならびに実際の図示平均有効圧力をある程度定量的に表現でき，安定運転範囲の拡大は燃焼効率の改善で説明できることが示された。

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