日本エネルギー学会誌
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103 巻, 9 号
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目次
論文
  • 横濱 克彦, 渡邊 裕章
    原稿種別: 論文
    2024 年103 巻9 号 p. 67-82
    発行日: 2024/09/20
    公開日: 2024/09/30
    ジャーナル フリー

    石炭の熱分解プロセスで発生するタールや煤は,後流プロセスでの運転阻害要因となるため発生量の把握が重要である。熱分解ガスの発生量予測にChemical Percolation Devolatilization(CPD)理論に基づく,石炭の化学構造を考慮した反応解析手法が用いられているが,従来の13C-NMRスペクトル解析からの化学構造推定手法では,熱分解ガス発生量の計算誤差が大きかった。そこで,本研究では化学構造パラメータの選定方法を構築することを目的とした。まず,8種の高揮発分炭の工業分析揮発分とCPDモデル計算結果を比較し,芳香核クラスタに接続するα炭素の反応に着目したCPD-αモデルを提案した。次に,橋頭炭素の化学シフトピーク位置を,13C-NMRスペクトル解析で計測した芳香族炭素割合と,メチレン類炭素割合の関数として設定する化学構造推定手法を見出した。さらに,CPD-αモデルと本手法を組み合わせることで,示差熱天秤および高圧流通管式反応試験装置での,熱分解ガス発生量を精度よく評価可能であることがわかった。

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