日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
Print ISSN : 0916-8753
94 巻 , 4 号
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論文
  • 上田 翔, 八木田 浩史
    2015 年 94 巻 4 号 p. 327-334
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    環境問題は,さまざまな要素を含んだ問題であり,関連する情報間に存在する関係性は複雑である。環境問題の解決には,複雑な関連情報間の関係性を体系化して理解することが必要である。複雑な情報を体系的に整理する際には,図示することが効果的な場合がある。本研究では,環境問題に関する情報のうち環境用語の出現数に着目して,発信情報を解析し,科学研究費助成事業,新聞,論文,議事録,国会図書館,白書の発信媒体における違いを明らかにする。使用した環境用語は,「地球温暖化」,「バイオマス」,「ダイオキシン」,「アスベスト」,「オゾン層」,「環境ホルモン」,「二酸化炭素」,「排出権取引」,「再生可能エネルギー」,「リサイクル」,「太陽光発電」,「温室効果ガス」である。解析はグラフィカルモデリングを採用し,モデル間の類似度から,グループ分けをした。その結果,使用した環境用語は「地,球温暖化」「バ,イオマス」「ダ,イオキシン」のグループに分類できることがわかった。「ダイオキシン」はメディア関連の用語,「バイオマス」は専門家関連の用語「,地球温暖化」は行政関連の用語であると示唆された。“3つのグループ間で発信情報の関係性が異なっていること”と“3つのグループ毎に共通する環境問題の特徴”が分かる結果を得た。発信情報の体系化と図示化を行うための結果の一部が得られたと結論付ける。
  • 野村 昇, 玄地 裕
    2015 年 94 巻 4 号 p. 335-345
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    発展途上国には,急速な経済発展に伴い深刻な大気汚染が発生している都市があり,適切な政策,国際協力のために大気環境の価値の評価が望まれている。本報では,大気汚染による影響で最も重要であると考えられる人間の健康被害の経済価値換算について考察する。このために北京市において,健康被害の経済価値を分析するための社会調査を実施,分析した。調査では700 人の回答者を,北京市の6つの区から抽出した。調査票は,仮想評価法により大気汚染による健康被害を回避するための支払意志額を,吸入器の購入意志により質問する部分を中心に構成した。また,利便性,環境,経済性のトレードオフについてコンジョイント法に基づく質問も行った。得られたデータに対して,統計的分析を行い,回答に影響を及ぼしている要因を分析した。世帯年収は最も重要な要因であったが,他の要因の影響も検出された。
技術論文
  • 秋山 愛子, 鈴木 剛, 丹羽 雅裕, 井口 靖敏, 福田 明, 三橋 秀一
    2015 年 94 巻 4 号 p. 346-356
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    セルロース系バイオエタノールを安定に製造するためには,原料植物の品質管理指標が必要である。熱帯では,ネピアグラスを通年で栽培できるため,栽培期間を指標に用いることにした。同じ圃場で3,4,5,6および7ヶ月間栽培したネピアグラスを,それぞれ同じ条件でアンモニア処理を施し酵素糖化を行ったところ,栽培期間が長くなると糖化率は減少した。しかし,栽培条件が異なると,ネピアグラスは同じ栽培期間でも糖化率や成分組成にばらつきが見られたため,栽培期間のみを原料の管理指標とするのは適切ではないと考えられた。そこで,原料の成分組成と糖化率の単相関係数を調べた結果,原料のリグニン(チオグリコール酸法)(以下,TGAL と略記)と糖化率にやや強い相関が見られたことから,原料管理の指標にはTGALが適していると考えられた。さらに,糖化率を目的変数,各成分を説明変数として重回帰分析を行ったところ,TGAL,グルコース,粗タンパク質から,標準誤差3.50 で糖化率を予測できることがわかった。
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