日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
Print ISSN : 0916-8753
97 巻 , 11 号
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目次
論文
  • Tetsuo UMEGAKI, Miki YAMASHITA, Qiang XU, Yoshiyuki KOJIMA
    2018 年 97 巻 11 号 p. 330-335
    発行日: 2018/11/20
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    本研究では,アンモニアボラン加水分解用球状シリカ- ニッケル複合触媒の活性に対するキレート剤の一種であるニトリロ三酢酸(NTA)の添加効果の影響について検討した。その結果,NTAを添加した試料ではその粒径が調製時のpHの増大とともに減少することが確認された。また,これら粒子の均一性はpHの増大とともに向上することが確認された。これらの試料の存在下で水素化ホウ素ナトリウムとアンモニアボランが共存した水溶液からの水素発生反応に対する活性を評価したところ,その発生量,発生速度ともに調製時のpHに依存しないことが確認された。一方,シリカ-ニッケル複合粒子の粒径と均一性は,ニッケルとキレート剤の比率にも影響を受けることが確認された。ニッケルの比率が高い試料において水素化ホウ素ナトリウムとアンモニアボランが共存した水溶液からの水素発生に対する活性が高いことが確認された。これらの結果から,NTAを添加して調製した試料において活性種であるニッケル種の分散性が向上し,水素発生に対する活性も高いことが示唆された。

  • Shun YAMATE, Yoshiki FUJIWARA, Hiroshi TADOKORO, Noboru KATAYAMA, Yuna ...
    2018 年 97 巻 11 号 p. 336-341
    発行日: 2018/11/20
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    運輸部門におけるドローンの活用は年々拡大しており,現在,宅配用ドローンの飛行可能時間は概ね30分程度である。このときの性能は,積載量5 kg,ドローンの飛行可能距離は概ね20 km程度との報告がある。近年,日本では山間地域などの限定的エリアにおける配送試験が行われているが,経済産業省の定めたロードマップによれば,2020年には都市部を含む地域での宅配システムの構築が想定されており,現状の電池容量ではその配送エリア拡大に対応できない問題がある。また,持続可能な社会を構築する上で,環境影響の考慮ならびに化石燃料依存からの脱却を図る必要がある。そこで,本研究では,飛行可能時間の上昇と環境負荷低減を目的とした,燃料電池搭載型ドローン(FCドローン)の開発を考えることとした。ここでは,燃料として再生可能エネルギーであるバイオマス資源由来の水素(Bio-H2)の利用を仮定し,貯蔵には水素吸蔵合金を用いる。まず,搭載可能な燃料電池システムの重量と要求される電力を求めるために,デモ機を用いたホバリング時の推力と重力のつり合いより,搭載重量と消費電力の関係性を実験的および理論的に解明した。次に,搭載燃料電池システムに対して飛行時間の概算を行い,それに加えてライフサイクルアセスメント(LCA)を用いることで,FCドローンの物流利用時における環境影響を定量化し,これらの結果を現行のLi-ion電池と比較を行うことで,FCドローン導入時の効用を評価した。本研究における評価結果として,LCA的観点からFCシステムの環境的優位性が示唆され,また,燃料電池システムの重量に起因する消費電力の増加により,デモ機における飛行可能時間の微減が示唆された。なお今後,システムの軽量化及び水素吸蔵合金の高効率化(充填率の増加)に取り組むことで,飛行可能時間の拡大が可能であるという知見を得ており,これを踏まえ,現在,FCドローン用水素吸蔵合金カートリッジを開発中である。

  • Naoki NODA, Shigeo ITO
    2018 年 97 巻 11 号 p. 342-347
    発行日: 2018/11/20
    公開日: 2018/11/30
    ジャーナル フリー

    日本の石炭火力発電所にて,2001年から2014年に測定された石炭,石炭灰,排水,および排ガスに含まれる水銀濃度の結果を収集し,石炭火力発電所における水銀の分配,および水銀排出に及ぼす排煙処理装置構成の影響を調査した。日本の石炭火力発電所で使用された石炭1224データの平均は0.039 mg/kgであり,発電電力量あたりの大気への水銀排出量(排出原単位)の平均は3.63 μg/kWhであった。この排出原単位と2014 年の発電電力量から求められる大気への年間排出量は1.0トンと推算された。石炭火力発電所における水銀除去率は,脱硝装置が設置され,電気集じん装置の操作温度が低いほど高くなる傾向であり,脱硝装置,低低温電気集じん装置,および湿式脱硫装置を設置した発電所の水銀除去率は,平均で87.4%と最も高い値であった。

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