高効率かつクリーンな排気を実現できる内燃機関の燃焼方式として予混合圧縮着火(HCCI)機関が注目されているが,着火時期の制御が困難であることと,運転可能領域が低負荷に限られてしまうことが課題である。これらの対策として過給および排ガス再循環(EGR)を導入することによって高負荷時の急激な燃焼を緩和させる手法が有効である。しかし,EGRによる燃焼の不安定化が課題になる。そこで,高EGR 率を維持しつつ燃焼の安定化を図る手段として非平衡プラズマによる燃焼アシストを検討した。本研究では、インバータ回路で構成された自励式パルス電源を用いて交流・高電圧を印加し,燃焼室内に挿入された電極間に非平衡プラズマを生成し,HCCI 燃焼に及ぼす影響を調査した。その結果,非平衡プラズマアシストによって,燃焼が不安定になる条件下での燃焼を安定化する効果があり,より高負荷での安定燃焼が実現できることが明らかになった。
可視光照射下での高い光触媒活性を得るために,ゾル- ゲル法でTiO2-Bi2O3を作製した後,Ptを含浸法で担持してPt/TiO2-Bi2O3触媒を作製した。メチレンブルー(MB)分解に対する光触媒活性にはPt担持量とTiO2含有量に最適値が存在した。 特に,0.1Pt/17TiO2-83Bi2O3, 0.2Pt/23TiO2-77Bi2O3および0.3Pt/28TiO2-72Bi2O3は高いMB分解に対する光触媒活性を示した。 この結果は,(1)光誘起生成した電子とホール再結合がPtによって抑制されることおよび(2)Pt担持により結晶化が促進された高いTi含有量のチタン酸ビスマスの存在に関係づけられる。