日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
Print ISSN : 0916-8753
97 巻 , 5 号
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目次
論文
  • 伊藤 拓哉, 大橋 千尋, 林 貴志, 村山 俊平, 岩崎 稔友紀, 周 祐梨, 鈴木 誠一, 小島 紀徳
    2018 年 97 巻 5 号 p. 97-104
    発行日: 2018/05/20
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    流動層における木質バイオマスの熱分解ガス化時には,特徴的な現象がいくつかあげられる。先行研究では,小型流動層熱分解ガス化装置を用いて急速熱分解を行った際に「凝集」という現象が発生し,それらは装置の詰まりや非流動化などの工学的な問題に繋がることが判明した。本研究では,多孔質アルミナと珪砂の二つの流動媒体を用い,粒径の異なるヒノキを急速熱分解後,生成した凝集物を回収した。 凝集現象は主に500-900℃において観測された。得られた凝集物を回収して,可溶性有機物を有機溶媒によって抽出した。 解砕された凝集物を再び測定したところ,凝集物の除去量と可溶性有機物との関連性が確認された。すべての結果の考察から,流動媒体とバイオマス粒子径が凝集に与える効果がいくつか確認された。次いで800-1100℃でチャー生成・乾留後その場でのガス化を行った結果,流動媒体によってガス化の進行が異なった。 バイオマス粒子径および流動媒体の違いが熱分解およびガス化過程へ与える影響は揮発分の放出挙動および吸着,分解挙動に違いによって説明できる。

  • 大坂 典子, 長谷川 文生, 海津 裕, 芋生 憲司
    2018 年 97 巻 5 号 p. 105-113
    発行日: 2018/05/20
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    微細藻類の一種であるBotryococcus braunii は,液状炭化水素を大量に組織内に蓄積し,次世代燃料の生産リソースとして注目されている。更にその炭化水素を抽出した後の藻類の残渣は,メタン発酵の基質に適している。しかし,炭化水素を抽出する溶媒として使用しているヘキサンは,多量に含まれる場合生物毒として作用し,メタン発酵を阻害する。本研究では,長期試験でヘキサンや残留炭化水素による阻害による影響を定量化し,メタン発酵の阻害を回避できることを確認したので報告する。

技術論文
  • 林 謙年, 鑓水 桂二, 伊藤 和男, 岩瀬 義和
    2018 年 97 巻 5 号 p. 114-118
    発行日: 2018/05/20
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    日本では,輸入天然ガスを原料に都市ガスを製造している。都市ガス製造工程では,天然ガスにLPGを添加することにより増熱し,規定の都市ガス熱量に調整している。近年,LPGを液のまま直接添加する方法が主流となっており,添加したLPGを全量確実に蒸発させることが求められる。全量蒸発しない場合,増熱に寄与しないLPGが下流側に流出し,熱量調整が機能しない状態となる。LP Gの微粒化が熱量調整の鍵となる。さらに,都市ガス需要は季節や時間帯で大きく変化し,ターンダウン(運転流量/定格流量)は天然ガスでは1/20,LPGに至っては1/500にも達する。今回,そのような広い流量範囲において圧力損失を増大することなく完全かつ確実なLPG微粒化技術を開発し,広い運転可能範囲と良好な制御性を有する熱量調整装置を実現した。

  • 林 謙年, 淺香 竜太, 織田 英幸, 小塚 満
    2018 年 97 巻 5 号 p. 119-123
    発行日: 2018/05/20
    公開日: 2018/05/31
    ジャーナル フリー

    LNGは-160℃という低温のため,タンク貯蔵している間にも常に外部からの入熱がある。そのためLNGの一部が蒸発することになり,この蒸発ガスをボイルオフガス(BOG)と呼ぶ。BOG処理動力の増大は都市ガス業界や電力業界のようなLNGを輸入する産業にとって大きな課題であり,BOGを再液化する設備を導入してBOG圧縮機動力の削減を図ってきた。著者らは,BOG処理に関わるコストの更なる低減に向け,新型BOG再液化設備を開発した。気液直接混合技術の適用により,従来に比べてBOG再液化設備の大幅なコンパクト化が可能となる。再液化設備の中核機器である混合器には,高い再液化性能,低い圧力損失,内部におけるキャビテーションエロージョンの防止,BOGとLNGの大温度差への耐久性,といったことが要求され,これらの要求性能を満たしていることを検証する必要がある。本論文では,確認された再液化性能や要求性能について述べると共に,従来型設備の1/50という大幅な小型化を実現した商用初号機についても紹介する。

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