日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
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98 巻 , 9 号
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目次
論文
  • Shogo KUMAGAI, Kohei FUJITA, Yusuke TAKAHASHI, Tomohito KAMEDA, Yuko S ...
    原稿種別: Original Paper
    2019 年 98 巻 9 号 p. 202-219
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2019/09/30
    ジャーナル フリー

    リグノセルロース―ポリエチレン(PE)の共熱分解において,セルロース-ヘミセルロース―リグニン-PE 間に生じるシナジー効果を,生成物回収試験および熱分解- ガスクロマトグラフ/質量分析計(Py-GC/MS)を用いた熱分解生成物のin-situ 分析を組合わせて検討した。セルロース,キシラン,milled wood lignin(MWL),ブナ,およびPEそれぞれの単体,およびそれらバイオマス- PE二成分混合物を650 °C で熱分解した。セルロース- PE ,キシラン- PE ,およびMWL-PEの二成分系共熱分解において,COおよびC2-C3炭化水素等の気体収率が増加した一方,重質タール,ワックス,および二次チャー等重質成分(solid)が減少することを明らにした。共熱分解においてPEには,バイオマスの凝集抑制,バイオマスおよびPE の熱分解生成物間の水素授受等ラジカル相互作用によるガス化促進,の効果があることが確認された。ブナとPEの共熱分解においては,まずバイオマス成分(セルロース- キシラン-MWL)の熱分解生成物間で相互作用が生じ,次いで,それら熱分解生成物とPEの熱分解生成物が相互作用することも示唆された。以上,生成物回収試験および生成物のin-situ分析の組合せにより,リグノセルロース-PEの共熱分解におけるシナジー効果を詳細に検討可能であることが見出された。本研究は,異なる組合せのバイオマス- プラスチック共熱分解解析にも応用可能であり,今後,共熱分解を応用したエネルギーおよび化学原料回収の検討に大きく貢献する。

  • 山野 修平, 山口 翔希, 秋澤 淳
    原稿種別: 論文
    2019 年 98 巻 9 号 p. 220-228
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2019/09/30
    ジャーナル フリー

    コージェネレーションシステム(CGS)は地域冷暖房システムに多く導入されており,一般的に経済性評価において故障は考慮されていないが,CGS は通常,電力,熱,冷熱を賄うことからその影響は小さくない。そのため,本研究では,CGSの故障を考慮することによる最適な設備容量への影響を評価することを目的とする。故障の発生は,CGSユニットの数に応じた確率過程である。最適化モデルは,故障によるエネルギー供給損失のペナルティの期待値を含んだシステムコストの最小化を使用した。シミュレーション結果は,故障を考慮した場合に,エネルギー不足で生じるコストが年間運転コストに大きな割合を占めた。一般的にアベイラビリティの高い機器では最適化計画で故障を考慮しないが,本研究で故障に直面した場合のコスト増加を考慮すると最適化計画での年間運用コストバランスが変わり得ることが明らかとなった。この結果はCGSの計画について故障確率を考慮することが有用であることを示している。

技術論文
  • 山本 康介, 桑山 采, 立石 卓馬, 鈴木 秀幸, 鈴木 健吾, 坂本 竜彦
    原稿種別: 技術論文
    2019 年 98 巻 9 号 p. 229-233
    発行日: 2019/09/20
    公開日: 2019/09/30
    ジャーナル フリー

    メタンガス生産のための嫌気発酵技術は広く実用化されており,原料に合わせた運転条件の設定が重要であることが知られている。ミドリムシ属Euglena gracilisは有用物質生産のために世界中で研究されており,E. gracilisの商業生産施設からは様々な状態の残渣発生が想定されるが,それぞれの嫌気発酵特性は一部が把握されているのみである。本研究では,E. gracilisの商業生産施設から発生したスラリー,乾燥細胞,脱脂乾燥細胞および精製パラミロンを原料とした嫌気発酵試 験を行った。メタンガス発生量はパラミロンが最も多く502.1 ml/g-TSで,スラリーの1.75倍であった。pHはすべての試験区で7.2-7.8以内でありメタンガス発生に適した範囲であった。アルカリ度はパラミロンが最も低く3.7 g-CaCO3/L,脱脂乾燥細胞で最も高く4.3 g-CaCO3/L 範囲であり,長期の嫌気発酵を行う場合は注意を要することが示唆された。

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