日本エネルギー学会誌
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目次
論文
  • 大和久 崇, 山本 博已, 秋澤 淳
    2026 年105 巻3 号 p. 47-58
    発行日: 2026/03/20
    公開日: 2026/03/31
    ジャーナル フリー

    本研究では,将来の再生可能エネルギー(以下,再エネ)の導入量には不確実性が伴い,その将来見通しが一様でないことを踏まえ,この状況を確率計画問題として定式化し,設備・運用計画モデルに組み込んだうえで,モデルを解くことにより,再エネ導入量の不確実性を考慮した2050年カーボンニュートラル実現時のエネルギー構成を水素・合成メタンの輸入利用も踏まえ評価を実施した。再エネ導入量によらず,再エネを主軸としつつ,各種脱炭素技術を組み合せることで2050年カーボンニュートラルは達成可能であり,その中において,既設設備を活用できる点から,合成メタンの利用は水素よりも経済的に有利であることが示された。また,合成メタンを利用することができ,運開までのリードタイムが短いSOFC-CGSのような分散電源は不確実な状況下において有力な技術オプションであることが示唆された。

  • Yoshihiro SHIMIZU, Daina HAMAKAWA, Tasuku TERUYA, Keigo YOSHINARI, Tor ...
    2026 年105 巻3 号 p. 59-78
    発行日: 2026/03/20
    公開日: 2026/03/31
    ジャーナル フリー

    水素源アンモニアボラン(AB)の安全な輸送・取扱いを確保するために,毒性,腐食性,可燃性,貯蔵安定性といった基本的な安全関連特性を,水溶液および粉末の両形態について評価した。AB水溶液の毒性試験では発がん性が示唆され,経口摂取,皮膚浸透,眼への接触を回避するための対策が必要であることが明らかとなった。AB水溶液による浸漬試験では,複数の金属板に腐食および表面析出が確認された。8 mol/L AB水溶液の引火点と発火点はそれぞれ56.5 °Cと129 °Cであり,AB粉末の引火点は84.0 °Cであった。AB粉末は室温・空気曝露下で4年間保存しても高純度を保持した。25 °Cにおいて80%以上の湿度では吸湿するが,絶対湿度が4.4 g/m3未満かつ50 °C未満では分解しないことが明らかになった。さらに,低湿度環境下の容器に保存したAB粉末は,夏季の屋外(50 °C未満)でも1週間にわたり純度を保持した。これらの知見は,水素システムにおけるABの実用利用に向けた安全設計,リスク管理,規制指針の策定を支える包括的なデータセットを提供する。

ノート
  • 渡邊 裕章, 持永 竜郎, 佐々木 拓郎, 竹ノ内 剛, 青山 千春
    2026 年105 巻3 号 p. 79-84
    発行日: 2026/03/20
    公開日: 2026/03/31
    ジャーナル フリー

    日本海海底から湧出するメタンプルームからのメタンガス回収を目的に,連続回収試験装置を設計・製作するとともに,洋上において回収試験を実施した。試験は佐渡北東沖の水深約150 mの海域で実施した。メタンプルーム連続回収試験装置は,気泡捕集器,揚収管,水中ポンプ,および気液分離器から構成される。回収試験装置は連続的に海底から湧出するガスと周囲の海水を回収することができることを確認した。調査船上の気液分離器出口で捕集されたガスの分析から,一定濃度のメタンガスが含まれていることが明らかとなった。このメタンガスは,海底から湧出するガスプルーム由来であると考えられる。

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