撫順式頁岩乾溜炉の円滑な運転を妨げていた数個の問題,
(1) 溜出油の熱分解による採油率の低下 (50t炉にて90%, 189t炉にて75%)
(2) 発生炉および乾溜筒内のクリンカー発生による稼動率の低下
(3) 乾溜筒よりのガスに伴う多量のオイルダストの発生 (180t炉60基より80t/日)
(4) 従来廃棄していた小粒頁岩 (20mm以下, 原砿の35%) 乾溜
これらの問題に関し発生炉内の化学反応, 発生炉ガスの組成, 炉内温度, 溜寓油の分解濃度, 溜出醇油の凝縮, オイルダスト発生原因など検討した。
その結果にもとずいて, 180t炉の運転條件を改めて採油率を90%に向上し, また上述の諸困難を除去し, 小粒頁岩の乾溜についても成功した。
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