内燃機関潤滑油の優劣の判定は究極的には実車による評価にまたねばならないが, その前段階として実験室的に篩分け評価を行うことが, 手間および経費を省くために必要である。その篩分け試験として純実験室的なIndiana Stirring試験法, Sohio試験法, Sand Cbro-matograph試験法があり, また試験エンジンによるものとしては, ローソンエンジン試験が慣用されている。筆者は前記種実験室評価法とローソンエンジン試験との相関について研究し相当によし相関性を認め, さらに国鉄各地方における各種実車による試験結果とも比較して, それらの間の関連について検討した。純実験室酌評価法と実用試験の結果の間には明確な関係があるとはいえないようで, またローソンエンジン試験はregular油とHeavy duty油の差はつかみうるが, 同一級のものの判定は困難で統一した試験法の確立がのぞまれる。
抄録全体を表示