本報文はプロピレンの利用を目的とする二, 三の誘導体合成反応において得られた結果を総括したものである。
K.Zieglerの報告によれぱ, これまで困難視された純度の高いオレフィンが, 容易に合成されるようになつたが, 著者も 2-メチルペンテン-1, 2-メチルブチン-1の合成をこの方法によつて行ない好結果を得たので, 2-メチルペンテンー1の脱メタンおよびオキソ化を行なつたが, 前者では, 47wt%の収率でイソプレンを, 後者では原料の構造から予想されるとおりに, 3-メチルヘキサノールを約90%の純度で得た。また2-メチルブテン-1については, 脱水素反応を試み, ブテン-1の脱水素と比較した。
クメンの液相酸化反応では, とくに酸化後回収される未反応クメンについて, 二, 三の不純物除去手段を断施こし, その紫外吸収スペクトルの比較から純度を判定する方法を提案した。
ノニルフェノール合成用原料であるボリプロピレンについては, ガスクロマトグラム上から定性的解析を行なはい, 同製品合成上の目安を得た。
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