日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
Online ISSN : 2432-3594
Print ISSN : 2432-3586
101 巻, 4 号
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前付
  • 2022 年 101 巻 4 号 p. anno_1-
    発行日: 2022/07/20
    公開日: 2022/07/29
    解説誌・一般情報誌 フリー
    創立100周年記念式典/第31回日本エネルギー学会大会 開催案内/第31回日本エネルギー学会大会 プログラム/北海道支部 学会100周年記念講演会及び施設見学会/令和4年度「バイオマス夏の学校」開催のお知らせ/第5回 新エネルギー・水素部会 シンポジウム/第59回石炭科学会議/天然ガス部会講演会開催案内/第10回アジアバイオマス科学会議(開催地:タイ)開催案内/第18 回バイオマス科学会議/関西支部「第67回研究発表会」発表募集/ほか
目次
随想
学会賞(技術部門)
  • 沖 裕壮, 橫濱 克彦
    2022 年 101 巻 4 号 p. 371-378
    発行日: 2022/07/20
    公開日: 2022/07/29
    解説誌・一般情報誌 認証あり

    「2050年カーボンニュートラル」に向けた火力発電のゼロエミッション化にはCCUS (Carbon Capture Utilization and Storage)の適用が有望であるものの,CO2回収動力分の発電効率低下による発電コストの増加が社会実装に向けた課題となっている。そこで,電力中央研究所と三菱重工業は,CO2を回収しつつも送電端効率が高いクローズドIGCCシステムの主要構成要素である石炭ガス化炉や乾式ガス精製システム,ガスタービン燃焼器について,ベンチスケール石炭ガス化炉試験設備(石炭処理量50 t/日規模),小型ガス化炉(同3 t/日規模)および1/3スケールモデルガスタービン燃焼器などを用いた試験と数値解析を組合せることにより,その要素技術開発を完了した。得られた結果を基に全体システムを構築して効率解析を行い,CO2を全量回収する商用規模システムの送電端効率を,CO2を回収しない既存石炭火力と同等以上とするという目標を達成し,社会実装への道筋を示した。本成果は,ゼロエミッション火力発電の実現に向けた大きなブレークスルーとして期待される。さらに,本プロジェクトで開発した要素技術は,炭素系廃棄物を再資源化して有価物を併産する循環型システムへの応用が可能であるため,発電と化学工業を融合しカーボンニュートラル実現に貢献する技術の開発を目指す。

座談会
  • 坂西 欣也, 大國 浩太郎, 苷蔗 寂樹, 岸田 真一, 木方 真理子, 駒井 啓一, 中村 美紀子
    2022 年 101 巻 4 号 p. 379-393
    発行日: 2022/07/20
    公開日: 2022/07/29
    解説誌・一般情報誌 認証あり

    日本エネルギー学会は1922年(関東大震災の前年),石炭の燃焼効率を研究する燃料協会としてスタートしたとのことである。まさに石炭の黎明期を迎えた時期であり,我が国でも北海道や九州等で産出され,“黒いダイヤ”と呼ばれた石炭はエネルギー資源の大黒柱として期待を集めていた頃である。その100年後の現在,2022年では2050年カーボンニュートラル実現という時代の流れに晒され,地球温暖化の元凶となる二酸化炭素を最も排出する化石資源としてやり玉に挙げられている状況である。但し,これまでの100年以上の年月にわたって,日本だけでなく世界中の熱や電力源として,さらにはガス原料(COG:コークス炉ガス)や液体(コールタール等)原料としてあらゆる産業を支えてきたことは紛れもない事実であることは忘れてはならないであろう。 さて,今回はさらに100年後のライフスタイルをテーマにEECB部会幹事メンバーで議論した座談会を紹介する。恐らく100年後には化石資源を全く使うことなく,太陽や風や地熱や水力等の自然エネルギーでエネルギーを賄っているであろうと予想される。それでは,私たちの100年後の暮らしはどうなっているのかをEECB 部会幹事メンバーで自由に議論した。100年後のエネルギー供給側はカーボンニュートラルは当然のこと,ネガティブエミッション技術によって炭酸ガス等の温室効果ガスも回収・再利用され,生ごみや廃棄物もリサイクルによってゼロエミッション社会が実現されているのかと夢想するのであるが,実際にこれが実現されていないとすると100年後の優に100億を超えているであろう世界の人口を,地球は支えきれないのではないかと危惧される。 コロナ禍の真っ只中にいる現在では,幸か不幸か出張や移動しなくてもコミュニケーションできるオンライン会議やセミナーが国内外で開催されるのが日常となり,居ながらにして世界中の情報を見聞できることで,凄く便利ではあるが,ある意味つまらない気がする今日この頃だが,これが未来の一つの省エネ型ライフスタイルのヒントになっているとも考えられる。 本座談会では,日本エネルギー学会100周年を記念してEECB部会メンバーで100 年後のライフスタイルを自由に語り合った。老若男女が集まって,今風に言えばダイバーシティを超えて,100年後どうなっているだろうかと夢と期待を込めて話し合った。個人的には,タイムマシーンや映画:“Back to the Future”シリーズのように,空飛ぶ車や列車(アニメ“銀河鉄道999”のように)で移動したり,月や火星への宇宙旅行が実現し,地球からの移民問題が起こっていたり,ETとの遭遇があったりするのかなと夢想する。 最後に,昨今の国際情勢を鑑みて,John Lennonの“Imagine”の歌詞にあるように,「国境が無く,みんなが平和に暮らしている」100年後を心から願いたい。

特集記事:コロナ時代の空調を考える
講座:水素エネルギー利用技術
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