日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
Online ISSN : 2432-3594
Print ISSN : 2432-3586
98 巻, 4 号
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目次
随想
学会賞(技術部門)
  • 久保田 晴仁
    2019 年 98 巻 4 号 p. 366-372
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2019/07/31
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    大崎クールジェンプロジェクト(第1段階)として国内初の酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC)実証試験を実施し,出力166 MWの発電プラントの設計・建設・試運転ならびに実証運転,設備点検を行った。実証試験においては,プラント性能として送電端効率は40.8%(HHV),環境性能として排ガス性状は酸素(O2)濃度16%換算で,硫黄酸化物(SOx)8 ppm未満,窒素酸化物(NOx)5 ppm未満,ばいじん3 mg/m3N未満を達成し,高効率・低エミッショ ン(HELE)技術としての基本性能を確認した。その他,多炭種適用性,設備信頼性,プラント制御性・運用性,経済性の検証を行い,全ての項目において開発目標を達成し,酸素吹IGCCの商用化に向けた有用なデータと運用保守に係る多くの知見が得られた。

  • 小林 正忠
    2019 年 98 巻 4 号 p. 373-378
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2019/07/31
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    日本の基幹エネルギーであるLNG(液化天然ガス)は,産地により密度等の物性が異なり,これらを同一タンクに貯蔵するLNG 混合貯蔵には,タンク保有数の合理化などの大きな経済的メリットがある。一方で層状化・ロールオーバーの恐れがあり,混合成否を事前に予測するシミュレーションがそのリスクの管理に非常に有効である。当社は混合貯蔵の研究を30 年以上に渡って続けてきたが,巨大タンクで飽和液状態にあるLNGの混合には多くの要因が関与し,シミュレーションの実現は困難を極めた。しかし,最新の数値流体力学を用いることに加え,豊富な実機データによる検証,カメラによるタンク内の直接観察や大規模な模型実験等の独自技術を駆使することで,LNG混合貯蔵の高精度シミュレーション技術を世界で初めて確立した。

バイオマス部会座談会
  • 相川 高信, 長野 麻子, 中野 光, 古林 敬顕
    2019 年 98 巻 4 号 p. 379-401
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2019/07/31
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    弊誌2019年1月号の座談会を受け,バイオマスの利用に不可欠である流通システムに関して,関連する林野庁,実施企業,および研究者の方々にお集まりいただき,現行の流通システムの課題と今後のあるべき姿を議論いただくべく,今回の座談会を企画いたしました。事前に参加者の方々には,現行の流通システムに関しての状況と課題をご提供いただき,その資料をもとに,川上(集材から運搬),川中(材の加工,販売),川下(材の利用)の3部に分け,それぞれの課題を抽出する形式で座談会を実施いたしました。 事前資料の内容から,川上の問題を多くあげていただき,座談会でも川上に議論が集中しており,どの立場の方々も共通の課題として森林整備,道路網整備,利益配分の最適化をあげていらっしゃいました。また重要な課題として,公開され利用しやすい形でのデータ整備が挙げられ,今後のシステム構築に必須の課題であることが再認識される議論となりました。 一部オフレコの議論などもあり,ここでご紹介できないのが誠に残念ではありますが,川下から川中で活動されている現場の声も切実であり,そこからくる技術系の課題も多く提言されている座談会となりました。特に川下の研究者の方々には是非ご覧いただき,今後の研究開発にお役立ていただければ幸いです。

小特集記事:イー・イー・シー・ビー(EECB)ライブレポート2018 ~
連載:石炭の研究・技術開発にとりくんで ―わたしの自慢―
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