第101回定時総会,表彰式,受賞者講話,特別講演 開催のお知らせ ほか
本特集では実用化をめざす核融合エネルギーの開発を解説する。本稿以後における詳細解説の理解に役立つように,本稿では,最初に核融合炉の基本を解説し,その後,これまでの開発の歴史と現状について概説する。なお,名称変更の政府発表(2023年6月8日,高市早苗大臣,当時)に沿い,「核融合」は原則として「フュージョン」と表記する。
フュージョン(核融合)エネルギーは,次世代のクリーンエネルギーとして,環境・エネルギー問題の解決策としての期待に加え,政府主導の取組の科学的・技術的進展もあり,諸外国における民間投資が増加している。2023年4月に我が国として初めて国家戦略を策定し,従来のITER計画/BA活動等に加え,産業協議会(J-Fusion)の設立や「安全確保の基本的な考え方」の策定など,産業化に向けた取組を推進している。本解説では,国家戦略を踏まえた最近の取組や国内外の動向など,政策の方向性を紹介したい。
様々な困難を乗り越えて,現在,ITER計画は着実に進展している。他方,近年においては,世界各国でフュージョンエネルギーの産業化に向けた取組も加速している。本解説では,ITER計画について概説するとともに,現在のフュージョンエネルギー開発におけるITER計画の意義を記す。
国際協力のもと,フランスでは核融合実験炉ITERの建設が進められており,日本は主要機器であるトロイダル磁場コイルおよびダイバータの調達を担当している。両機器はその巨大さや構造の複雑さに反して,極めて厳しい製作精度が要求される。そのため,製作過程では数々の技術的困難に直面したが,これらを克服して実機の製造に成功した。本記事では,これらの機器の構造と機能,さらにそれを実現するための技術開発について解説する。
ITER,さらには原型炉の主要なプラズマ加熱装置であるNBI,ジャイロトロンは,双方ともに日本における長年の開発により多くのブレークスルーを生み出してきた。その結果,JT-60SA用実機及びITER実機の製作,現地据付け段階にまで進展している。本稿では,ITERへの展望を中心に,NBI開発及びジャイロトロン開発の最前線を紹介する。
本稿は,核融合(フュージョン)研究を事業化するスタートアップ企業のビジネスモデルを分析し,グローバル市場における成長構造と日本の戦略的課題を明らかにすることを目的とする。フュージョン分野は,従来の国家主導型研究から民間企業が主導する市場競争へと移行しつつあり,特に米国・英国・日本では多様なスタートアップが主導的役割を担っている。本稿では,主要企業のビジネスモデルを比較し,産官学連携によるエコシステム形成への寄与を検討することで,日本が採るべき産業政策とオープンイノベーションの方向性を提示する。
日本において「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が策定され,「2030年代の発電実証」を目指すことが明確化された。原型炉概念も「2030年代の発電実証」を達成し,ITERの次のフュージョン炉として概念設計を進めている。本章では,「2030年代の発電実証」を目指した原型炉開発の状況を報告するとともに,核融合原型炉の安全確保に向けた取組みと共に安全規制策定への動向について報告する。
1999年~2004年まで在任した重質油部会長時代の活動について紹介する。
重質油部会と石炭科学部会の統合に当たり,今までの重質油研究の変遷と重質油部会長時代の活動の概要を紹介する。
ハイドロカーボノミクスは,オミクス科学の手法とアプローチを,様々な炭化水素に展開する新規パラダイムであり,石油・石炭・バイオマスやプラスチック等の超多成分複雑系を,効果的・効率的に変換・活用するための基盤となることが期待されている。その発展と活用を期して,日本エネルギー学会は2016年にハイドロカーボノミクス分科会を設立した。その活動を紹介する。
近年の石油資源の重質化が進む中,重質油を対象とした関連プロジェクト研究を紹介し,重質油部会での活動を振り返る。新たにスタートする「石炭科学・重質油部会」の活動目的,方針について紹介する。
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