サーキットテクノロジ
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5 巻, 6 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 冨田 昌宏, 芳野 泰成, 蒋 洪海, 田宮 豊, 丸山 了
    1990 年 5 巻 6 号 p. 329-336
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    近年, プリント配線板は, 製造技術の向上により表面実装化, 高密度実装化の一途をたどっており, 実装設計は, より複雑化している。迷路法, 線分探索法等の逐次的配線手法は, すでに配線した経路が後に配線されるネットを妨害し, 配線率を低下させている。この問題に対して引きはがし再配線等の手法が提案されているが, 未配線ネットへの考慮が不十分であった。本論文では, 未配線ネットを含めた他のすべてのネットを考慮して, 配線を行う自動配線手法を提案する。本手法は, 熟練設計者に近い結果を得るために, バス配線を伴った階層的な配線を行う。実験の結果, 本手法の有効性を確認した。
  • 高野 希, 柴田 勝司, 新井 正美
    1990 年 5 巻 6 号 p. 337-344
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    プリント配線板に発生する電食は, 絶縁信頼性を著しく低下させる。特に, スルーホール間や内層ライン/スルーホール間等の主にガラス繊維/樹脂の界面に発生するConductive Anodic FiIaments (以下, CAFと略す) は, 基板自体の絶縁信頼性に直接影響する現象である。CAFに関してはこれまで様々な要因について検討されているが, 樹脂材料とCAFの関係については明確な知見が得られていなかった。そこで, CAFの発生に及ぼす樹脂の影響を明確にすることを目的に, 新規な評価法を用いて耐CAF性に優れた樹脂材料を検討した。その結果CAFの発生は, 樹脂/めっき銅界面から溶け出す銅の量と溶け出した銅イオンをガラス繊維/樹脂界面で樹脂が捕捉する能力に影響されると推定した。これをもとに耐CAF性に優れた樹脂材料を検討した結果, 樹脂/めっき界面の銅の酸化を抑制しやすく銅の溶出量を低減できる樹脂系や, 溶け出した銅イオンを捕捉しやすい樹脂系ほど耐CAF性に優れていることがわかった。FR-4材に用いられているエポキシ系に関しては, ジシアンジアミド硬化系に比べてフェノール硬化系では銅の溶出量が少ない系や銅イオンを捕捉しやすい系があり, 良好な耐CAF性を示すことがわかった。また, 樹脂/めっき界面から溶け出す銅を低減できる樹脂配合を用いることにより, 耐CAF性はさらに向上した。
  • 湯川 俊樹, 大塚 邦顕, 内藤 薫, 川岸 重光
    1990 年 5 巻 6 号 p. 345-350
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    プリント配線板において, スルーホールの小径化傾向が進展し, めっきの信頼性の向上が要求されている。新しく開発した振動脱泡装置を無電解銅めっきの前処理工程の中の脱脂/コンディショナ工程とキャタリスト工程に適用して, 無電解銅めっきの析出性への影響について追求した。その結果, 脱脂/コンディショナ工程に振動を与えることにより, 揺動と比較して無電解銅めっきのスルーホール抵抗値分布がより低い領域にシフトし, 析出性が向上した。このときの最適振動加速度は1Gであった。また, キャタリスト工程に振動を与えた場合も, 脱脂/コンディショナ工程の場合と同様にスルーホール抵抗値分布が低い領域にシフトし, 析出性が向上した。このときの最適振動加速度は10Gであった。振動脱泡を脱脂/コンディショナ工程, キャタリスト工程, 無電解銅めっき工程の3工程に適用することにより, さらに, 無電解銅めっきの析出性が向上し, スルーホールめっきの信頼性を高めることが可能となった。
  • 奥川 良隆, 山森 義之, 鈴木 春雄, 中尾 俊夫
    1990 年 5 巻 6 号 p. 351-355
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    近年の電子機器の小型軽量化に伴う高密度実装に対応し得る, 接着剤層のない2層構造のフレキシブルプリント配線板 (FPC) を開発した。このFPCは, 特殊な分子構造をもつポリイミドワニスを銅箔上に直接塗布し, 乾燥硬化させたものである。このようにして得られた2層FPCは, 接着剤層がないため, 耐熱性が優れ, 長時間の熱処理でも引きはがし強度が変化しなかった。また, 各種の処理における電気特性の劣化も少なく, さらに誘電率や誘電正接の周波数および温度の依存性も少なかった。このような性能をもつ2層FPCは, 3層品の代替のみならず, 微細線回路や高周波回路に使用が可能であり, また, ガラス転移温度の低い接着剤層がないため, ワイヤボンディングも容易である。さらに, 高耐熱性のカバーコートとの組み合わせも可能となり, 幅広い用途への対応が期待される。
  • 奥谷 健
    1990 年 5 巻 6 号 p. 358-365
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    表面実装に使用するためのプリント配線板の表面処理は, はんだ濡れ性, はんだ接合信頼性, 実装の作業性を考慮すると, 銅箔素地配線板に防錆処理およびプリフラックス塗布による保護方法から今後重要となることが予想される。本研究において, 防錆剤の種類, 脱脂処理後のソフトエッチング処理の効果, プリフラックスの耐熱性について検討した結果, ほぼソルダレベラと同等程度の保護効果をもつ処理工程および処理剤の開発が可能となった。その工程は, 脱脂→イオン交換水による洗浄→ソフトエッチング→イオン交換水による洗浄→防錆処理→イオン交換水による水洗→温風乾燥→プリフラックス塗布の順である。ソフトエッチングはエッチング深さを0.5~3.0μmの範囲に管理すること, 防錆処理剤ははんだ付け温度以下, 望ましくははんだ融点以下の融点をもつ錯体を形成するもの, プリフラックスは銅と反応することなく, 熱的に安定な合成樹脂が望ましいことが判明した。さらに安定した有機保護コートを開発するためには, より熱的に安定で, しかも酸素透過性の小さな樹脂を探すことが今後重要となると共に, より熱的に安定な防錆剤の開発が必要となろう。
  • 太田 稔
    1990 年 5 巻 6 号 p. 366-373
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
  • 松沢 好次
    1990 年 5 巻 6 号 p. 374-380
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
  • 島田 良巳
    1990 年 5 巻 6 号 p. 382-383
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
  • 1990 年 5 巻 6 号 p. 385
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
  • 1990 年 5 巻 6 号 p. 386
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
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