江戸時代に来日した欧米人の日記や旅行記を調べることにより, 彼らが日本の風景の中で, 地形の細やかさ, 植生の豊かさ, 山上までの耕作, 郊外の田園散策路, 長崎の入江, 富士山, 街道の並木を好ましいと記述していることがわかった。 記述の中には植物の多様さ, 高木の美, 新緑紅葉, 熱帯と寒帯の植物なども記していた。 彼らはまた, 日本人の花好き, 旅行好きであること, 田畑を庭園のように耕すことなどを記述していた。 これらの欧米人の風景記述は, 景観評価のデータとして今後分析を試みる価値があると思われる。
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