日本経営工学会論文誌
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原著論文(理論・技術)
  • 杉之内 将大, 別府 啓至, 水山 元
    2026 年76 巻4 号 p. 107-124
    発行日: 2026/01/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    クラウドマニュファクチャリング環境において, 参加企業の情報共有や意思決定の範囲と, 全体としての生産効率の間にはトレードオフの関係があると考えられる.しかし, 情報共有や意思決定の範囲が生産効率に与える影響に着目した先行研究は著者らの調べた限り存在しない.そこで本研究では, まず, クラウドマニュファクチャリング環境における典型的な情報共有形態を5つのクラスに類型化し, 各クラスでの生産計画メカニズムをスケジューリングオークションを拡張することによって定式化する.そして, それら5つのメカニズムの特徴を理論的に考察するとともに, それらの性能を計算機実験によって比較する.計算機実験の結果, 先述のトレードオフの関係があることが確認できた.また, 参加企業に対し, 生産計画を一部再スケジューリングする権限を与えると, 企業は虚偽の情報を提出することで自身の利得を向上させられる可能性が生じるものの, どのように嘘をつくと自身の利得を改善できるのかを企業が事前に推測することは難しいことがわかった.現実的には参加企業の虚偽申告は問題となりづらいと考えられる.

  • 神田 翔平, 長沢 敬祐, 森川 克己, 高橋 勝彦
    2026 年76 巻4 号 p. 125-137
    発行日: 2026/01/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    近年の顧客ニーズの多様化に合わせて, 状況に応じて見込み生産と受注生産を切替可能な動的MTS/MTOハイブリッドシステムが提案されている.このシステムは少ないマシンで高い稼働率を維持して製品を生産可能である反面, 頻繁なマシン切り替えの発生リスクもある.本研究では, 動的ハイブリッドシステムに対してハイブリッドマシンの切り替えを部分的に制限する切替方式を提案した.数値実験により, 提案方式によるマシン切替頻度の抑制効果, 及びMTS需要が多く到着する場合のコスト削減効果を明らかにした.また, 有効な運用ルールを高速に求めるヒューリスティックも提案し, 少ない探索回数で近似最適解を探索可能なことも示した.

  • 川邊 貴彬, 小村 亜唯子, 平井 裕久
    2026 年76 巻4 号 p. 138-145
    発行日: 2026/01/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究は, 会計分野においてこれまで十分な議論がなされてこなかった, トーンの各測定尺度が含意する意味やその差異を明らかにすることを目的とする.具体的には, 日本企業における決算説明会の謄本を対象に, いくつかの測定尺度によって測定されたトーンと業績の関係を明らかにするための重回帰分析を行い, その結果を比較, 検討する.結果として, トーンをポジティブ, ネガティブな単語の出現頻度の差で捉えるだけでなく, 各々の出現頻度をセンチメントとして捉えることで, 経営者の戦略的な開示行動の糸口をつかむことにつながる可能性が示唆された.

  • 山極 綾子, 後藤 正幸
    2026 年76 巻4 号 p. 146-163
    発行日: 2026/01/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    複数の代替案(評価対象)を対象とした主観評価値推定に対して一対比較の活用が有効であることが知られており, 少数を対象とした分析が行われてきた.ECサイトが発展する昨今では評価対象が数十を超えることも多いが, 必要な一対比較データ数は対象数の二乗に比例して増加するため, 人手によりすべての一対比較を行う従来手法の適用はコストの点で困難である.そこで本研究では評価対象の特徴量が主観評価値に影響を与えることに着目し, 補助情報を用いた一対比較機械学習モデルを用いて一対比較行列を補完することで評価対象数が多い場合にも適用可能な手法を提案する.実際に人工データならびに実データを用いて評価値推定モデルの有効性を示す.

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