ホーバークラフトは自身で作り出すエャークッションに乗り, なおかつ, 運航採算の面からも輸送価値の高い“商品”が積荷の対称となり, 広い載荷空間も提供せねばならないことから, 主機関として軽量小形で大出力のガスタービンが注目され, 特に, すでにすぐれた実績を有する航空機用ガスターピン・エンジンがなにがしかの舶用化のための改良が加えられて, 数人乗りの小形艇以外のほとんどの実用ホーバークラフトにとう載されている.現在までの, 世界でのG・Tとう載ホーバークラフトの代表的なものを表1に示す.表からも明らかなように, SRN6形がGNOMEをとう載して15万時間, SRN4及BH7形がPROTEUSをとう載して, 5万時間の実績をあげており, わが国においてはPP5形がIM100をとう載して2万時間, PP15形がTF25をとう載して200時間 (試験運転) の運航実績をあげている.表2にこれら代表的エンジンの仕様を示すが, いずれも圧力比6以上の単純サイクル・フリータービン式となっている.以下, 三井造船にて経験せる周辺ジェット形ホーバークラフトにおけるG・Tエンジン使用の実際を技術的観点から紹介する.
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