日本食生活学会誌
Online ISSN : 1881-2368
Print ISSN : 1346-9770
ISSN-L : 1346-9770
12 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 諸成分と微生物
    角野 猛
    2001 年 12 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 長沼 誠子
    2001 年 12 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 幸夫
    2001 年 12 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 大出 京子
    2001 年 12 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 平井 和子, 浅野 真智子, 川上 螢子, 細谷 圭助, 大野 佳美, 樋口 寿, 前田 昭子
    2001 年 12 巻 1 号 p. 28-35
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    近畿地域の青年男子182名 (平均年齢19.8歳) と女子811名 (平均年齢19.5歳) を対象に, 1996年10月から12月に健康への意識と生活観についてアンケート調査を行った.
    1) 家族と食事をしながら話をすることを楽しみにしていると答えた割合は, 男子40%と女子53%で, 「いいえ」は, 男女各々42%と28%で, 共食の団らんに対して男女とも否定的で, 特に男子で顕著であった (p<0.01). 現在の食習慣は健康に良いと答えた割合は男女各々36%, 40%と少なく, 「健康に良くない」は男子57%の方が女子 (46%) よりも多かった (p<0.01).
    2) 働くことについて, 「収入のため」が最も多く, 男子 (38%) と比べて女子 (50%) で多く, 「義務」は男女各々17%と16%であった (p<0.001). 伝統的な習慣は人々の絆や支えになっていると答えた割合は, 男女各々44%, 55%と少なく, 特に男子で「いいえ」が33%と女子 (19%) より多かった (p<0.001).
    3) 「現在最も望むこと」は男子では「裕福」37%, 「健康」32%の順であり, 女子では「健康」38%が最も多く「裕福」は29%で, 出世は男女各々8%, 3%と少なく, 男女ともに健康で裕福に過ごすことを願い, 出世への強い思考は少なかった (p<0.001).
  • 小川 久惠, 奥嶋 佐知子, 児玉 ひろみ
    2001 年 12 巻 1 号 p. 36-42
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    肥満予防や食事制限を余儀なくされている人たちでも利用できるように, 身体に蓄積されにくいジアシルグリセロールを主成分とするクッキングオイル (市販健康エコナクッキングオイル, DAG-O) を菓子に応用した時の調理性について検討した. 試料調製には上記の油と同一原料から調製したトリアシルグリセロールを主成分とする油 (TAG-O) を用い, シフォンケーキ, フィナンシェ, シュー, クッキー, ドーナツの5種の菓子を調製し, 官能評価を中心に物性面からはクリープメーターによるテクスチャー解析およびバッターの比重の測定, 焼成前後のシフォンケーキの高さの測定などを行って両油を比較検討し以下の知見を得た.
    1. 官能評価法による評価の結果, シフォンケーキを除く他の4種の菓子についてはDAG-O試料およびTAG-O試料間に有意差はみられなかった.
    2. シフォンケーキの官能評価の結果は, DAG-O試料はTAG-O試料にくらべきめ粗く均一でない, ふっくら感で劣るなどの理由から総合的な評価において有意に低く評価された.
    3. DAG-Oを用いたシフォンケーキに小麦粉重量の3%のB.P. を添加すると, 炭酸ガスが気泡を押し上げることから, 総合的な評価を有意に高めることができた.
    4. シフォンケーキ調製時のバッターの比重を測定したところ, DAG-OはTAG-Oに比べて約0.04大きく, またクリープメーターによるかたさの測定値においてもDAG-OはTAG-Oにくらべて高値を示し, いずれも官能評価の結果を裏付けていた.
  • 本澤 真弓, 亀谷 小枝
    2001 年 12 巻 1 号 p. 43-52
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    全国ネットの4種のテレビ局について, 1999年6月初旬の1週間の放映内容を基に, 食に関するCMを抽出して, チャンネル別, 曜日別, 時間帯別, 食品・飲料別に集計し, CM中の訴求商品の種類, CM露出回数および訴求内容の特性を解析した.
    (1) いずれのchにおいても食品および飲料のテレビCMの全テレビCMに占める割合は, 1週間では土日よりも平日の方が高く, また1日では18時以降の夜帯よりも朝6時~および正午~の朝帯と昼帯の方が常に高かった. このことは, 食CMの訴求対象と密接に関連するだけでなく, CM料金および視聴率との関わりから, 食品CMが多数回のCMの反復露出により認知率の向上をはかる傾向にあることが伺えた.
    (2) 食品CMを8種の食品群にグループ化した場合, 「菓子類」および「調味料類」のCMの種類が他の食品グループのCMよりも圧倒的に多く, またCM露出回数も顕著に高かった. 飲料CMを4種の飲料グループに分類した場合, 「清涼飲料類」および「コーヒー・紅茶飲料類」のCMの種類ならびにCM露出回数が最も高く, 次いで「茶系飲料類」の順であった.
    (3) 食品CM, 飲料CMともに, 種類およびCM露出回数の多い商品CMは, 特定のchでの集中した反復露出を行う傾向が認められた.
    (4) 食に関するCM中の訴求特性を8つのカテゴリーに分類した結果, 食品CMでは, 日常の基本食材となるような「肉・魚介.卵・豆類」, 「穀類.主食類」, 「調味料類」CMでは「食味」に次いで「品質・安全性」を訴求するものが多く, 「菓子類」, 「栄養補助食品類」のCMとは異なる訴求特性を示した. また, 商品の種類ならびにCM露出回数の多い「菓子類」, 「調味料類」CMは, 新発売などの「新規性」を訴求するCMの割合が他の食品グループの場合に比べて若干高く, 商品認知のための知名広告として, テレビの媒体機能を有効活用していることが推測された.
    飲料CMの訴求特性については, 「清涼飲料類」および「茶系飲料類一CMでは, 「素材・成分」を訴求するものが「食味」訴求の割合より高く, 特定成分や素材の除去.軽減や, 添加・増量による飲料のデザインの傾向の強いことが伺われた.
  • 上部 光子, 西成 勝好
    2001 年 12 巻 1 号 p. 53-61
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    モカル添加パンを毎日の食事の主食としてよりおいしいパンにするためにモカル添加量の適量を知り, パンの品質や性状およびその栄養成分について検討した.
    1. パン生地は, モカル0%(無添加)では, 破断応力において最低を示し, 破断伸張歪は最大を示した. モカル添加量が増すにつれ徐々に破断応力は大きく, 破断伸張歪は小さくなった. したがって, モカル添加生地は, モカル添加量が増すにつれ, 混捏直後では, スムーズに水和されずグルテンの形成を遅らせ伸びの悪い生地になった. このため, 40%添加生地を適当とした.
    2. モカル添加生地のpHは, 0%(無添加) 生地より高値を示したが, イースト菌の生育の最適条件のpH5.2前後で悪影響を与えることはないことがわかった.
    3. 比容積は添加量が増すにつれ低値を示した. 調理操作上の生地の取り扱い易さを考慮すると, パンへのモカル添加量は40%が上限と考えられた.
    4. モカル添加パンは, モカル添加量が増すにつれ, 膨化率が低く, 内相の気泡膜が厚くなる傾向があり, パンとして40%添加量が適当と考えられた.
    5. 焼き上がり2時間経過後のパンは, 24時間経過後のパンより, 柔らかく回復力が良かった. 24時間経過後のパンでは, モカル添加量が多い80%添加パンの水分率が高かった.
    6. 上表面では, モカル添加量が増加するにつれ, 僅かに焼き色が濃くなる傾向を示し, 内相では, 黄味が増加し, 大豆色を帯びた.
    7. 官能検査の結果は, モカル添加量が多いパンでは, もどりの悪いことから, ねちゃつくと評価された. モカル添加60%以上は好まれなかったが, モカル添加40%が良好であった.
    8. モカル添加パンの栄養成分は, 無添加パンおよび市販食パンと比較すると, たんぱく質, 脂質, 食物繊維, リン, カリウムなどの栄養素の含有量が多くなった.
  • 下橋 淳子, 寺田 和子
    2001 年 12 巻 1 号 p. 62-67
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    ミルクアレルギーに対する減感作食品としての発酵乳製品の有効利用について検討するため, 発酵温度と時間を変えたヨーグルト, 乳酸濃度を変えた乳酸酸乳および市販の発酵乳製品についてαs1-カゼインとβ-ラクトグロブリンを測定し, 次のような結果を得た.
    1. ヨーグルトの発酵温度を30.0, 37.5および45.0℃に設定した場合, 37.5℃発酵がアレルゲン性たんぱく質の低減化に最も効果的であった.
    2. 発酵温度の違いに関わらずβ-ラクトグロブリンは, 長時間発酵を続けることにより消失したが, αs1-カゼインは, 発酵温度と時間によって分解の程度は異なり, 発酵温度37.5℃では約20%, 30.0℃および45.0℃では約50%まで減少させることができた.
    3. 発酵乳のアレルゲン性たんぱく質含量の減少には, 乳酸による酸分解以上に乳酸菌自体のたんぱく質分解作用が影響していることが示唆された.
    4. 市販の発酵乳製品は, 一般に牛乳よりアレルゲン性たんぱく質は減少していたが, 製品により減少の程度は様々であった.
    5. 乳製品乳酸菌飲料や乳酸菌飲料には, β-ラクトグロブリンはほとんど検出されず, αs1-カゼインは残存している製品もあったが, はっ酵乳に比べるとアレルゲン性たんぱく質含量は少ない傾向にあった.
  • 干し椎茸, 出し昆布, 煮干し, かつお節
    田中 知恵, 飯盛 和代
    2001 年 12 巻 1 号 p. 68-73
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    この論文は出し汁に使用した後の食品中の無機成分について検討した.これらの食品は乾燥し500℃で灰化した.測定した化学成分はカルシウム, マグネシウム, ナトリウム, カリウム, 亜鉛, マンガンである.用いた食品は干し椎茸, 出し昆布, 煮干し, かつお節である.これらの食品中の無機成分の残存率は処理条件により異なっていた.それぞれの食品中の無機成分の残存率の範囲は次に示す通りである.
    1. 干し椎茸Ca: 60.1~77.5%, Mg: 76.7~86.9%, Na: 42.9~67.4%, K: 39.8~63.3%, Zn: 47.0~77.5%, Mn: 60.2~73.9%
    2.出し昆布Ca: 91.2~96.2%, Mg: 55.1~59.4%, Na: 28.0~34.0%, K: 16.0~30.2%, Zn: 35.1~77.7%, Mn: 26.3~50.9%
    3.煮干しCa: 80.5~84.4%, Mg: 92.4~96.7%, Na: 35.9~51.0%, K: 16.3~27.3%, Zn: 46.9~48.1%, Mn: 85.4~90.2%
    4. かっお節Ca: 45.4~63.2%, Mg: 29.2~32.9%, Na: 26.3~31.1%, K: 13.3~15.6%, Zn: 50.0~54.4%, Mn: 34.8~43.5%
    出し汁をとった後の食品の中の無機成分は多量であったことがわかった.そこで, 出し汁をとった後の食品の利用は我々の食生活にとって極めて重要である.
feedback
Top