日本食生活学会誌
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15 巻, 1 号
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  • アツミカブを中心として
    五十嵐 喜治
    2004 年 15 巻 1 号 p. 4-11
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 東川 剋美, 古崎 和代, 菊地 和美, 前田 雅子, 平井 和子
    2004 年 15 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    女子大学生の居住形態からみた健康と食生活に関連した意識を検討するために, 北海道札幌市周辺の女子学生435人についてアンケート調査を行った。
    1) 健康を保つのに適した食生活を “している”, “大体している” と答えた合計は自宅生と寮生各々46%と多く, 下宿生は28%であった。健康な食生活を “していない” は自宅生20%, 寮生25%に対して, 下宿生は44%と多く, 3居住間に有意な差が認められ, 健康に適した食生活の意識は自宅生と寮生で高かった (3居住間p<0.001, 自宅と下宿間p<0.001, 寮と下宿間p<0.001)。
    2) 家での食事について, 居住形態別に比較すると, “少し楽しい”, “楽しい”“非常に楽しい” を合わせた合計は, 自宅生97%, 寮生85%で, 両者共に食事を楽しんでおり, 逆に “楽しんでいない” は, 寮生15%より下宿生24%の方に多く, 食事を楽しんでいない学生は下宿生に多いことが認められた (3居住間p<0.001, 自宅と寮間p<0.05, 自宅と下宿間p<0.001)。
    3) 食品摂取頻度は自宅生が相対的に高く, 次は寮生が続き, 下宿生は最低であった。自宅生に比べて, 寮生に摂取頻度が低かった食品は魚介類ど海藻類であり, 有意差が認められた (各々p<0.001とp<0.05)。
    4) 学生の欠食状況は“よく欠食する”と“時々欠食する”を合わせた合計は, 自宅生32%, 寮生43%の順で, 下宿生は54%と多く, “欠食しない” は, 自宅生68%, 寮生57%の順で, 下宿生は46%と少なく, 下宿生で欠食頻度が最も高い傾向がみられた (3居住間p<0.001, 自宅と下宿間p<0.001)。
  • とくにシス-9, トランス-11オクタデカジエン酸について
    長田 早苗, 殿塚 婦美子, 荒木 英爾
    2004 年 15 巻 1 号 p. 22-28
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    調理の代表的加熱方法である「焼く・蒸す」について, 加熱温度, 加熱時間の異なる条件を設定し, 牛肉中の共役ジエン構造を持つ不飽和脂肪酸c-9, t-11CLA含有量に対するそれらの効果を研究した。また, クックチルシステムにおける牛肉中のc-9, t-11CLAと, その他主要な脂肪酸の変化についても分析し, 以下に示す成績を得た。
    (1)「蒸し加熱」と「焼き加熱 (中心温度75℃ 到達後1分間加熱)」を行なったときのCLA含有量を「未加熱」と比較した結果, 「焼き加熱」に有意な増加が認められ (p<0.05), 「未加熱」に対する増加率は28.0%であった。
    (2) 焼き加熱では, c-9, t-11CLA含有量は温度が高いものほど多くなる傾向が認められたが, 過度の加熱では適切な評価が出来なかった。
    (3) クックチルシステムにおける牛肉のC-9, t-11CLA含有量について, チルド保存3日間, チルド保存5日間, 5日後再加熱に変化は認められなかった。
  • 鈴野 弘子, 石田 裕, 印南 敏, 前川 昭男, 田所 忠弘
    2004 年 15 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    サツマイモ葉の有効利用の可能性を検討する目的で, これら緑葉乾燥粉末をパンに添加し, その製パン性と品質について実験を行った。
    (1) ファリノグラムでは, 緑葉乾燥粉末を添加するとミキシングによる安定性が低下することが認められたが, パン生地の膨張力はやや良好であった。したがって, 緑葉乾燥粉末添加パンを調製する際は, ミキシングを無添加パンより短くする必要がある。その他の製パン性には問題はなかった。
    (2) サツマイモ葉凍結乾燥粉末をパンに添加しても, その比容積, 水分含有量, デンプンの糊化度およびパンの硬さに対して影響を及ぼさなかった。しかし, 色調はモロヘイヤ葉乾燥粉末添加パンに比べ, やや明るさが低かった。また, 分析型官能検査においてもサツマイモ葉凍結乾燥粉末添加パンは, モロヘイヤ葉乾燥粉末添加パンと近似した評価を得た。嗜好型官能検査では, 色のさえ以外, 両者のパンとも無添加パンと有意な差は認められなかった。これらの緑葉乾燥粉末を添加したパンの組織構造では, 食物繊維と思われる膜状のものがグルテンを覆っている様子が観察された。
    (3) サツマイモ葉凍結乾燥粉末は食用として利用でき, 新規の素材としてその利用性に期待が持たれた。また, サツマイモ葉凍結乾燥粉末を2%添加したパン1009中には, 食物繊維2.89, カロテン49μ9, カルシウム87mg, ポリフェノール11mgが含有され, サツマイモ葉凍結乾燥粉末の添加によってパンの機能性を向上させる可能性が示唆された。パンは, 毎日食べることもできるため, 機能性成分を毎日容易に摂取できる点でも注目され, 健康の維持・増進に役立つと考えられた。
  • 和泉 眞喜子, 高屋 むつ子
    2004 年 15 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    ゆで調理における塩の添加・利用に関するアンケート調査を, 2001年9月下旬~10月上旬に, S短期大学生, その親園児の親に対して行った。その結果, 以下のことが明らかになった。
    1) 調理の学習経験では, 学生は学校や親から学んだと言う回答が多く, 園児親および学生親は学校以外に親, そしてマスメディアで学んだ割合が高かった。親から学んだとする割合は全体で60%前後, 園児親, 学生親がマスメディアで学んだ割合は約53%であった。
    2) 青菜の喫食状況は学生親は100%だったが, 若い世代では92~97%だった。その調理方法は「ゆでる」が多かった。
    3) 青菜のゆで量と水量については, たっぷりの水量を使用している人が多かったが, 学生はゆで量の約10倍量の水を, 学生親はそれ以上の水を使用する傾向がみられた。
    4) ほうれんそうのゆで調理における塩の使用はいずれの場合もほとんどがひとつまみ程度で, その濃度は0.1%以下であった。
    5) 塩添加の目的は「色を良くする」が多く, 次いで「あく抜き」であった。しかし, 現状の塩の使用量では「あく抜き」の効果が得られているとは考えられない。
    6) 塩添加の知識の取得源は, 親, 学校という回答が多かった。
    7) いずれの世代も, ゆでる物, ゆでる量, そしてそれにふさわしい水量, 塩の使用の有無などを良く考えずにゆで調理を行っており, それが親から子へ受け継がれていることが推察された。
  • 村上 譲
    2004 年 15 巻 1 号 p. 41-44
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 今野 俊昭
    2004 年 15 巻 1 号 p. 45-49
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
  • 豊山 恵子, 安藤 まち, 田所 忠弘, 一寸木 宗一
    2004 年 15 巻 1 号 p. 50-53
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    We report that we have studied the effectiveness of a medicinal herb related to health and longevity and a poisonous mushroom found in an ancient document.
    The following is a short summary of the findings of our research.
    1. It is noted that Ashitaba taken all year round is an effective medicine for small pox as well as longevity.2. It is reported that there is a natural poison found in mushroom which causes food poisoning.
  • 青皮葉とローゼル葉について
    細見 和子, 鷲尾 祐季, 森下 敏子, 稲垣 寛
    2004 年 15 巻 1 号 p. 54-60
    発行日: 2004/06/30
    公開日: 2011/01/31
    ジャーナル フリー
    This study was conducted to compare two different types of chinpi leaves and Roselle.
    The significant characteristic of the Chinpi leaf was its bitter taste and that of Roselle was its sour taste. To reduce the bitterness of the Chinpi leaves, a pretreatment with steaming and drying was necessary. This pretreatment was not needed for the Roselle leaves.
    Based on an analysis of the sourness, it was found that both the Chinpi leaves and Roselle leaves included malic greater than in Chinpi.
    Also, from analyzing the bitterness, a remarkably higher amount of catechin compounds was detected in the Chinpi leaves than in the Roselle leaves.
    By adding Roselle, the amount of calcium was found to be 6 times greater than when adding Chinpi leaves. However, on significant difference was found in the amount of iron and fibers contained in the Chinpi leaves and Roselle leaves.
    The sensory taste of bread with added Chinpi and Roselle leaves showed that adding more Roselle would be more practicable than Chinpi. Based on these results, it was considered that in lieu of Chinpi, Roselle was more appropriate for use as a food additive.
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