輸入される外米を有効に利用するために, 日本米および輸入された外国産米の品質と食味特性について検討した.
1) 精白米粉のタンパク質含量は, 日本米が最も少なく, 5.7%であった.各精白米粉のアミログラム特性値では, 試料米中で最も各粘度が低くかつ温度変化に伴う粘度変化が少ないことが特徴的であった.DSC特性値は, 日本米を含む4品種はほぼ同値であり, タイ米のみが特徴的であった.
2) 米粒の形状は各品種によりほぼ大別された.炊飯特性における加熱吸水率はタイ米が最も大きく, ついでカルフォルニア米, 日本米, オーストラリア米, 中国米の順であった.
3) テクスチャー特性では, 日本米は粘りが強いが, 口腔内で固まりが残らず, 滑らかな口触りであった.また, カルフォルニア米は日本米よりやや硬いが, 他のテクスチャー特性は近似していた.
4) 官能評価では分析型および嗜好型において, 日本米とカルフォルニア米, タイ米とオーストラリア米の間の特性は近似していることが認められた.
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