日本看護評価学会誌
Online ISSN : 2186-4497
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2 巻, 1 号
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原著
  • 瀬川 玲子, 大西 麻未, 武内 龍伸, 永田 文子
    2012 年 2 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/09/17
    ジャーナル 認証あり
    目的:インシデントの当事者となった看護職が周囲から受けた対応の実態と,それらの対応の有無による当事者の認識を明らかにすることである。
    方法:看護職を対象に質問紙調査を行い,過去に経験した最も重大な1例のインシデントについて,周囲の人からの対応の有無と,それを良かった/不快だった/何とも思わなかったかで尋ね,対応と認識の関連について分析した。
    結果:同僚・先輩・師長からの「傾聴」「助言」等の支援的対応を多くの人が受け,好意的に認識していた。ないと不快と認識される対応は「普段通りに接する」「師長が気持ちを察知する」であった。非支援的対応は,不快さと関連があった。
    結論:インシデントの当事者となった看護師が好意的に認識する対応と,不快と認識する対応が明らかになった。当事者への支援については,医療安全管理者や看護師長のみではなくスタッフレベルの看護師にも教育を行う必要性があることが示唆された。
  • 永野 みどり, 緒方 泰子, 徳永 恵子
    2012 年 2 巻 1 号 p. 9-18
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/09/17
    ジャーナル 認証あり
     皮膚排泄ケア認定看護師(Wound Ostomy Continence Nurse; WOCN)とその担当の看護管理者を対象に質問紙調査し,189病院分の回答について,褥瘡の発生率との関連から褥瘡対策体制の評価指標を検討した.
     その結果,構造要件のうち褥瘡発生率に関連したのは,「褥瘡担当医師は褥瘡に関する十分な知識がある」「褥瘡対策担当看護管理者は大学を卒業している」「WOCNがスタッフへの集合教育の講義に慣れている」「スタッフ看護師にBIPAP(バイレベル式人工呼吸器)やチューブなどに伴う圧迫創の予防への認識がある」であり,褥瘡対策を担う人材評価の項目となると考えられた.また,「院長等からWOCNへの設備や手当などの提供」が褥瘡対策体制の環境整備の評価項目となることが示唆された.
     過程要件としては,経営部門,担当看護管理者,WOCN,OT/PT,リンクナース,スタッフナースの役割や機能の評価項目が関連した.Assessing Care of Vulnerable Elders Project Quality Index(ACOVEQI)のうち5項目が発生率に関連したが,何れもWOCNが所属する病院での実施率は高かった.WOCNが所属している病院に限定すると,多くのACOVEQIはすでに達成済みであり施設による差が少なく,ケアの最低基準を保証する指標にはなり得るが,目標や質評価指標としては妥当でないことが示唆された.
     成果要件としては,WOCNの仕事のやりがい感が関連し,評価項目になり得ると考えられた.
第2回日本看護評価学会学術集会
シンポジウムI
評価尺度の作成と利用
シンポジウムII
今こそ,看護体制の評価を
講演I
講演II
feedback
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