日本救急医学会雑誌
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10 巻 , 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 村田 厚夫
    1999 年 10 巻 5 号 p. 265-278
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    救急医療では敗血症・多臓器不全で患者を失うことが少なくない。その病態の中心にはさまざまなメディエータによって惹起される複雑な炎症性反応(SIRS)と抗炎症性反応(CARS)とのバランスによることが分かりつつある。なかでも,サイトカインと呼ばれる一連の蛋白性物質が,そのSIRSとCARSのバランスを制御するのであるが,その作用は多岐に渡り,侵襲に対する生体反応をより複雑なものにしている。本稿では,救急領域で遭遇する疾患を対象に,血中サイトカインの変動からこのSIRSとCARSの病態を捉え,本来生体防御反応として起こらなければならない反応が何故生体を攻撃する反応,あるいは,免疫不全状態にしているかをまとめてみた。また,その知見をもとに将来有用であろうと考えられるサイトカインモデュレーションの可能性についてもG-CSFを中心に概説する。
  • 國保 昌紀
    1999 年 10 巻 5 号 p. 279-290
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    熱ショック蛋白(heat shock protein, Hsp)は,熱傷をはじめ感染,炎症,癌化,重金属など各種のストレスを受けた際に生体に誘導される一群の蛋白質である。われわれはヒトHsp70の遺伝子(hsp70)を大腸菌に組み込み,本蛋白質の発現,誘導とその精製を試みるとともに,これを抗原として熱傷症例(熱傷群)血清中の抗Hsp70抗体をWestern blot法ならびにEnzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)法で測定した。なお対照として多発外傷や出血性ショックなどのストレスにさらされた症例(ストレス群)と健常成人(健常者群)の各血清が用いられた。その結果,IgGクラスの抗Hsp70抗体は対照群である健常者群に比し,熱傷群,ストレス群で高値を示し,またこの抗体価は熱傷面積に対し負の相関を示す傾向が認められた。
  • 今西 正巳, 宮本 誠司, 榊 寿右, 福住 明夫, 岩崎 聖, 田伏 久之
    1999 年 10 巻 5 号 p. 291-297
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    突然に心肺停止状態(全脳虚血)に陥った症例の脳の蘇生直後の変化を頭部CTにて検討した。対象は一次性脳疾患を除く非外傷性院外心肺停止症例88例で,推定心停止時間から4群に分類した。A群(心停止時間15分未満);2例,B群(心停止時間15~30分未満);11例,C群(心停止時間30分以上);40例,D群(心拍再開せず);35例。心拍再開した症例は心拍再開後4時間以内に,再開しなかった症例は蘇生断念後1時間以内に頭部CTを施行した。転帰はA群全例意識清明となり,B群C群と心停止時間が延長することで機能的予後のみならず生命的予後も悪く,15分以上の心停止では死亡率は85%以上であった。頭部CTにて蘇生後の脳浮腫所見を大脳基底核・視床さらに大脳皮髄境界について検討した。基底核・視床あるいは皮髄境界が明瞭に認められる症例,やや不明瞭な症例そして不明瞭(著明な浮腫)症例の3種類が認められた。心停止15分未満のA群では境界不明瞭症例はみられなかった。心停止時間が延長するにつれて境界不明瞭例が多く認められ,とくに皮髄境界については心停止時間の長い群で不明瞭例が多く認められた。脳浮腫は低酸素状態の遷延によって出現増強するが,胸骨圧迫心臓マッサージによる胸腔内圧上昇が頭蓋内圧を上昇させることも報告され,これも脳浮腫を増強させるひとつの原因と考えられた。これは基底核・視床よりも皮髄境界で脳浮腫所見が強く認められたことからも示唆された。これら脳浮腫の所見は,心肺蘇生後4時間以内に頭部CT上出現していることが認められ,さらに血管閉塞を疑わせる所見も認められた。
  • 原田 薫雄, 藤岡 敬己, 浜崎 理, 栗栖 薫
    1999 年 10 巻 5 号 p. 298-301
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    A case of spontaneous cervical epidural hematoma in an elderly patient was reported. An 82-year-old male was referred to our department because of right hemiparesis. He was diagnosed as cerebral thrombosis and treated conservatively. He complained of neck pain and CT scanning on the second day showed a high dense area at the level of dorsal C2 and C4. MRI revealed iso-low intense area in T1WI and T2WI, and the lesion was diagnosed as spontaneous cervical epidural hematoma. On the third day after the onset, C2-C4 laminectomy and evacuation of the hematoma was performed. No vascular anomaly was recognized in the lesion on histopathological examination. Postoperatively, his hemiparesis alomost fully recovered within one week and he was discharged on the 14th day after the operation. In a review literature, elderly patients whose hematoma was evacuated within 36 hours of the lesion being detected in the thoracic region showed a good prognosis. Especially in elderly patients, prompt diagnosis and treatment are essential for good quality of life.
  • 服部 良信, 渡辺 浩次, 須田 隆, 入山 正, 根木 浩路, 武田 功, 杉村 修一郎
    1999 年 10 巻 5 号 p. 302-307
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    Emergency surgical repairs were performed successfully in two cases of blunt traumatic rupture of the thoracic aorta. Case 1 was a 32 year-oldman, and case 2 was a 50 year-old man. Two patients were injured in separate traffic accidents and suffered aortic ruptures just distal to the isthmus. The diagnoses were made only by enhanced helical CT. Aortic repairs were accomplished with the aid of left heart bypass. Intraoperative transesophageal echocardiogrphy, which was done in case 2, was very useful in delineating the site of rupture and coincident aortic dissection. Prosthetic graft interpositions were performed. There were no postoperative paraplegia in either case. Rapid diagnosis and urgent definitive surgical repair are crucial for the successful outcome of blunt traumatic rupture of the thoracic aorta.
  • 1999 年 10 巻 5 号 p. 314-316
    発行日: 1999/05/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 10 巻 5 号 p. 322
    発行日: 1999年
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
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