日本救急医学会雑誌
Online ISSN : 1883-3772
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17 巻 , 9 号
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  • 丸藤 哲, 亀上 隆, 澤村 淳, 早川 峰司, 星野 弘勝, 大城 あき子, 久保田 信彦
    2006 年 17 巻 9 号 p. 629-644
    発行日: 2006/09/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    外傷後にみられる血液凝固線溶系の変化とその制御方法に関する新知見を概説した。外傷後の凝固線溶系の変化は,止血・創傷治癒のための生理的凝固線溶反応と多臓器不全(multiple organ dysfunction syndrome; MODS)を惹起して症例を死に導く病的凝固線溶反応である播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation; DIC)に分類される。最近外傷後DICの病型に新しい概念が導入され(controlled overt DIC and uncontrolled overt DIC),その凝固線溶系反応の経時的推移も線溶亢進期と線溶抑制期に分類して論じられるようになった。外傷後凝固線溶系反応は低体温,重症代謝性アシドーシス,希釈等の影響を受けて重篤化し出血傾向が出現するために,これらの修飾因子発現予防が症例の予後改善のために必要である。もう一つの重要な予後規定因子であるDICでは炎症性サイトカインが高値となり全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome; SIRS)が持続するが,このDICと遷延性SIRSが相乗的に作用して虚血性微小循環障害と炎症性微小循環障害からMODSを引き起こす。外傷後凝固線溶系の制御は,MODS発症予防と大量出血の止血を目的として行われる。前者は凝固炎症反応連関の考え方に基づいたDIC/遷延性SIRSの予防と治療が主体となり,後者においては最近の外傷後凝固線溶系反応の病態生理解明の新知見に基づいた大規模ランダム化比較試験の実施や遺伝子組み換え活性化第VII因子製剤の臨床応用等が話題となっている。
  • 上村 修二, 丹野 克俊, 平山 傑
    2006 年 17 巻 9 号 p. 645-650
    発行日: 2006/09/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    症例は62歳の男性。自宅で推定5日間倒れていたところを発見され他院を経て救急搬送となった。高血糖性昏睡,感染症のためICU入院治療施行していたが,第3病日,吸引刺激後,突然呼吸停止を起こし気管挿管,人工呼吸管理施行した。その後刺激による四肢の筋強直と自律神経活動異常の増悪がみられ,第7病日に全身型破傷風と診断し破傷風に対する治療を開始した。その後,集中治療管理で破傷風は改善し,第82病日にリハビリテーション目的に転院となった。入院当初より破傷風を示す臨床症症状があったにもかかわらず,他の合併症のため診断に苦慮した。本症例を通じて臨床症状より早期に破傷風と診断し重症化への予側と早期からの治療の必要性が考えられた。
  • 肥田 誠治, 遠藤 裕, 大橋 さとみ, 本多 忠幸, 木下 秀則
    2006 年 17 巻 9 号 p. 651-655
    発行日: 2006/09/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    気道熱傷を伴う全身熱傷では気道管理の判断に困難を伴う場合がある。今回われわれは,非侵襲的な気道評価法として,頸部エコー法により喉頭蓋の前後経を測定し,そのモニターとしての有用性について検討したので報告する。症例:顔面熱傷を伴う全身熱傷の診断でICU入室となった3症例を対象とし,経日的に喉頭蓋前後径の推移を頸部エコー法により評価した。ICU入室後気管挿管となった2症例(23歳男性,37歳男性)では,入室後の喉頭蓋最大経がそれぞれ0.35cm, 0.25cmと高い値であり,両症例とも,入室後6日目までには0.2cm以下に低下した。また,症例2 (23歳女性)は,気管挿管を必要としなかったが,経過中喉頭蓋前後径は低値で推移した(0.08-0.14cm)。結語:顔面熱傷合併症例において,気道管理の判断に際し,非侵襲的な咽頭,喉頭部の頸部エコー法による評価は有用ではないかと考えられた。
  • 2006 年 17 巻 9 号 p. 656-703
    発行日: 2006/09/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
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