マンモグラフィ (MMG) 読影講習会でのアンケート調査より, MMG検診の精度管理を検討し報告してきた。調査は, 平成12年3月 (大阪1) から開始し, 平成15年3月末 (秋田2) までに, 49講習会にて実施した。講師に対するアンケート調査は, 平成13年2月から始め, 29講習会にて行った。今回は, 平成14年1月から平成15年3月末までの, 26講習会での調査を基に, 講習会を企画する際の注意点について解析した。講習会ランク分け, 精度管理クリアの基準, 講習会精度クリアの判定も従来通り, 試験評価A+B取得率にて行った。26講習会のランク内訳は, α講習会11, β講習会15で, γは0であった。精度クリア率は, α講習会64% (7/11), β講習会67% (10/15) で, 合計では65%であった。
前回の報告では, 平成13年9月から平成14年3月末までの, 11講習会での精度クリア率は82%であったのに比し, 著明に悪化していた。講習会受講前の読影勉強などを十分に行った場合は, 講習会により読影力の向上が見られること, 受講医師の施設の技師が, マンモグラフィ技術講習会を受講している場合には, 受講医師の用語とカテゴリー理解への戸惑いが解消されやすく, 戸惑いがあっても試験評価良いとの結果であった。アンケートのコメントには, 直接読影試験に反映しない講義は不要との回答が多く見られるようになっている。企画者には, 講習会は試験の認定資格を得るためではなく, 検診の精度管理上必要で, 講習会前の準備読影会や, 講習会後の勉強会も設定し, 有効な乳がん検診につながる講習会を企画してくれることを希望する。
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