日本乳癌検診学会誌
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15 巻, 2 号
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  • 大内 憲明
    2006 年 15 巻 2 号 p. 148-152
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 古妻 嘉一, 坂田 壽衛
    2006 年 15 巻 2 号 p. 153-154
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • JABTS国際委員会ネパール派遣団報告
    藤本 泰久, 高田 悦雄
    2006 年 15 巻 2 号 p. 155-159
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    日本乳腺甲状腺超音波診断会議 (JABT) よりその国際委員会を通じて, ネパール王国カトマンズ市のTribhuvan University Teaching Hospital (TUTH) に体表臓器超音波診断機器を贈呈したことを契機に超音波診断指導にカトマンズ市を訪問し, ネパール王国の乳癌診療の現状を知ることができたので報告する。また, この機会に知り合ったネパール人留学生アシェマさんにインタビューを行い, 一般のカトマンズ市民の乳癌に関する考えを聞くことができた。ネパール随一のTUTHにおいても乳癌はほとんど進行癌でしか発見されておらず, 温存療法はほとんど行われていない現状であった。また, 経済的理由で乳癌が発見されても患者が病院に来なくなることも問題であった。アシェマさんのインタビューにおいては, ネパールでは行政が行うような検診システムはまったく存在しないとのことであった。一般のネパール人の乳癌に対する知識がほとんど欠如しており, 今後乳癌で死亡する人を減らすためには啓発活動を行っていかなければならないとのことであった。
  • 楊 清, 丘 芳, 王 玉, 王 光〓
    2006 年 15 巻 2 号 p. 160-165
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    中国では乳がんの発病率が低く, 毎年約23/10万程度であるが, 女性が乳がんで死亡する率は1973年から1975年までは2.86/10万であったが, 1990年から1992年では2.59/10万となり, 9.44%に減少した。遼寧省は1996年に腫瘍防治事務室を設立し, これを中心にして, それぞれの市, 県の腫瘍病院, 腫瘍科をベースにして腫瘍予防治療のネットワークを作り上げていった。大連市と鞍山市の統計データによると, 乳がん発病のピークが二つある。一つは40歳から45歳までで, あと一つは60歳以後である。遼寧省では検診年齢を30歳から64歳までにしたわけであるが, 30~39歳は3年ごとに, 40~49歳は2~3年ごとに, 50歳以上は毎年一回検診することにしている。検診方法 : 各市で多方式の調査を行なってハイリスク群を再び検診し, 並びに長期観察をする。検診手段 : (1) 乳腺検査 (視診, 触診など); (2) 近赤外線検査; (3) 乳腺X線撮影。検査を二回行なって疑問がある場合はX線検査或いは活検をして診断を明確にする; (4) 自分で乳腺検査をする。これは調査期間外の乳がんを発見するためである。
  • 羅 怡菁
    2006 年 15 巻 2 号 p. 166-169
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    世界保健機関 (WHO) の統計によると, 2004年に世界各国を合わせて, 乳がんに罹った女性は120万人を超えたそうである。乳がんは女性の共同の健康問題だといえる。台湾人女性を例として, 乳がんの発生頻度は年々増加して, しかも年齢層は低下し続けている。周知のとおり, 乳がんは早期発見できれば, 治る効果をあげることができる。
    3年前から, 50~69歳の女性を主要対象として, わが国は乳がん検診計画を試行し始めた。2002年7月1日から2004年6月30日まで, 1年間の試行期間におけるマンモグラフィの受診者数は延べ80,775人, そのうち乳がんにかかったと診断された人数は168人。そして, 2004年7月1日から正式的にスタートして以来, 2005年6月30日まで, 1年間での受診者数は延べ52,000人, 乳がんにかかった検診結果と宣告されたのは156人。
    マンモグラフィによる乳がん検診が順調に推進しているが, しかし, 現在我が国における乳がん検診はまだ不足のところがたくさんある。それは, 若い世代の乳がん事情にも, 注意しなければならないことである。我が国では, 乳がんは中高年女性だけではなく, 25~64歳ぐらいの女性にとっても, 恐ろしい病気である。乳がんの罹患年齢は年々に低下してきた。そのため, 我が国では, 50~69歳の女性の検診政策に続き, 2004年の年末から40~49歳の女性を対象にする検診方法の研究も開始した。40~49歳の女性を対象者にして, 無作為に抽出する方法で, 受診者を超音波組とマンモグラフィ組に分けて, 検診研究を進めている。将来, その研究結果に基づき, 若い世代の女性に有効, それにふさわしい検診方法を見つけ出すことができれば, 幸いである。
  • 片岡 正子
    2006 年 15 巻 2 号 p. 170-176
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    英国にて1988年より開始された3年毎のマンモグラフィによる乳癌検診は, 検診自体の精度管理に重点を置くと同時に受診率の増加を図り, 1994年以来受診率は75%前後の高い値を保っている。乳癌罹患率は増加しているものの, 乳癌による死亡率は1990年代から減少傾向にあり, 乳癌検診による貢献も少なくないと考えられている。最近では対象年齢を拡大し, また全例二方向撮影とし, 精度を向上させる等, たゆまぬ改善が重ねられている。人員不足が問題であるが, 医師以外でも十分な指導と経験を積めば乳癌診断に携わることのできる新たな制度が試みられている。こうした英国の乳癌検診への積極的な取り組みは日本での乳癌検診を考える上でも手がかりとなると思われる。
  • 島田 菜穂子
    2006 年 15 巻 2 号 p. 177-183
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    近年, 他の画像診断モダリティのデジタル化・ソフトコピー診断の拡大に伴い, マンモグラフィにもその要求は及んでいる。しかし, その特性把握と精度管理なくして安全性の保証はない。フィルムスクリーンシステムとデジタルシステムは撮影原理・画像表示・読影環境がまったく異るため, これら特性の理解と習熟が精度管理上不可欠となる。米国のMQSA (Mammography Quality Standard Acts) ではFull Field Digital Mammography (FFDM) 認可の条件として, 従来のスクリーンフィルムシステムでの認定を前提とし, さらに認定資格を有する読影医, 撮影技師, 医学物理士にFFDMに関する8時間の追加研修を求めている。
    今回, ノースウエスタン大学における当研修プログラムを受講し, 日本でのデジタルマンモグラフィのソフトコピー診断に対する研修方法を考察した。乳癌死亡率低下を得るための有効な乳癌検診の実現は, 医療の進歩や検診環境の改善は勿論のこと, 検診受診率の向上なくしてありえない。検診の精度保障の元に築かれる受診者の検診に対する信頼感の構築は検診受診率向上には不可欠である。FFDMのみならず, CRシステムの検証もあわせ, 日本独自の安定かつ安全なデジタル化対策が急がれる。
  • 米国テキサス大学M.D.Anderson Cancer Centerの例
    川瀬 和美, 井上 聡, Gary Whitman, 内田 賢, 野木 裕子, 田部井 功, 鳥海 弥寿雄, 森川 利昭
    2006 年 15 巻 2 号 p. 184-190
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    近年わが国でも乳房インプラント挿入者は増加しているが, これらの人に対する乳癌検診, 特にマンモグラフィ (MMG) による検診方法は知られていない。私は米国テキサス州のMDアンダーソン癌センター (MDACC) 放射線診断部での研修経験を踏まえ, インプラント挿入者へのMMG検診方法につき報告する。
    MDACCでのインプラント挿入者に対する乳癌スクリーニングMMGはいわゆるスクリーニングMMGからはずれ, 精査のマンモグラフィの部類に属する。アナログのフィルムMMGが使用され, 熟練した放射線技師により通常のMLO, CC viewとこれら二方向のdisplacement view (インプラントを後方に押しやって乳腺だけを撮影する方法) が撮影される。フィルムは直ちに技師により病歴の情報とともに放射線診断医に提示され, 撮影条件・位置の変更や追加のviewなど, 適宜ディスカッション・指示がなされる。これらのシステムにより, インプラント挿入者のMMG施行による破損はほぼ皆無である。インプラント挿入者に対するMMGの有用性はわが国でも検討・教育され, 普及されるべきと考えられる。
  • 植松 孝悦
    2006 年 15 巻 2 号 p. 191-196
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    BI-RADSはマンモグラム読影用語とその解釈, その結果報告の標準化とデータ集積と解析により検診精度の向上を目的としている。米国で生まれたオリジナルBI-RADSはcategory0~6の7段階評価で, 各々のcategoryに対応してその後の対処・処置が明確化している。つまり, category1, 2は異常なし, 良性病変の判定で, category3はほぼ良性病変と思われるが悪性病変を完全に否定できないので6ヶ月後の画像による経過観察が推奨され, category4, 5はほぼ悪性または悪性病変が疑われるので針生検などの組織診断が必要とされている。一方, 日本版BI-RADSはカテゴリー分類に対応する対処・処置の記載が不十分であり, カテゴリー3を「要精査」と考える点で根本的にオリジナルBI-RADSと異なる。さらに日本版BI-RADSとオリジナルBI-RADSの決定的に異なる点は日本版BI-RADSにはカテゴリー0がないことである。カテゴリー0は, 検診マンモグラムのみでは判定できないので, 拡大スポット撮影やエコーなどの検査を追加する必要があり, 最終カテゴリーは追加した画像結果を基に判定される。日本ではこのカテゴリー0が設定されていないため, カテゴリー3にオリジナルBI-RADSカテゴリー0に相当する病変が含まれることになり, 日本版BI-RADSのカテゴリー3には, ほぼ良性と思われる病変からカテゴリー4に近い, いわゆる精査を要する病変までが混在する結果となり, 検診機関や精査機関に混乱を招いている。さらにカテゴリー0がない結果, 読影精度の管理と読影能力の指標となる “recall rate : RR” と “positive predictive value : PPV” などの算出に多大なる影響を及ぼす。日本のマンモグラフィ検診もスタートしたばかりなので, 国際的な討論の場に立てる正確なデータを示せるように, オリジナルBI-RADSに基づいたカテゴリー分類に改変されることが望ましいと思われる。
  • 古妻 嘉一, 坂田 壽衛
    2006 年 15 巻 2 号 p. 197
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 石田 常博
    2006 年 15 巻 2 号 p. 205-206
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 2002年, 2004年, 2005年の比較
    福田 護, 沢井 清司, 高木 富美子, 島田 菜穂子, 野末 悦子, 霞 富士雄, 岡崎 邦泰, 大村 峯夫, 大内 憲明
    2006 年 15 巻 2 号 p. 207-208
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 大阪市における検討から
    古妻 嘉一, 小山 博記
    2006 年 15 巻 2 号 p. 209-210
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 丹羽 多恵, 森田 孝子, 服部 清彦, 遠藤 登喜子
    2006 年 15 巻 2 号 p. 211-212
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 全県挙げてのマンモグラフィ乳がん検診への取組み
    竹田 寛, 小林 茂樹, 伊佐地 秀司, 小川 朋子, 白石 泰三, 西村 廣一, 多田 豊治, 田中 公, 吉田 美昌, 平野 忠則, 石 ...
    2006 年 15 巻 2 号 p. 213-214
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 濱名 俊泰, 前田 基一, 島多 勝夫, 澤崎 邦廣, 清水 哲朗, 荒川 文敬, 地元 尚人, 竹田 恵美, 原 慶子, 前田 昭治
    2006 年 15 巻 2 号 p. 215-216
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 大江 信哉, 沢井 清司, 蔭山 典男, 冨士原 正人, 鳥井 剛司
    2006 年 15 巻 2 号 p. 217-218
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 笹 三徳, 森本 忠興, 広瀬 千恵子, 手塚 美貴, 高橋 雅子, 住友 いく子, 西村 理砂, 日下 真理子
    2006 年 15 巻 2 号 p. 219-220
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 相良 安昭, 雷 哲明, 久木田 妙子, 相良 吉昭, 土持 進作, 高浜 哲也, 松山 義人, 米永 史代, 大井 恭代, 安藤 充嶽, ...
    2006 年 15 巻 2 号 p. 221-226
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    乳房超音波併用検診はMMGで指摘できない早期乳癌を発見する可能性を秘めている反面, 良性疾患の患者を多数, 要精査として挙げる可能性もある。乳房超音波診断の有用性と問題点を明らかにするため, 2000年4月1日から2005年4月30日まで, 当院にてMMG, エコーをともに施行し, 細胞診もしくは組織診で診断可能であった, 4,383症例を対象に検討を行った。MMGにて指摘されず超音波にて所見が得られた症例を抽出し, 年齢や臨床診断等に関して解析を行った。
    悪性1,072症例のうち, 悪性でMMGにて指摘されず超音波で所見を得られたのは129例, 年齢別では40代 (57例;p<0.0001) が, 組織型別ではDCIS (47例;p<0.0001) が有意に多かった。一方, 良性症例3,311症例のうちMMGにて指摘されず超音波で所見を得られたのは1,356例であった。そのなかでは線維腺腫が367例と最も多かった。
    超音波検査は早期乳癌の発見につながり, とくに罹患率が高く高濃度乳房の傾向が高い40歳代まではその恩恵が大きい。US検査の検診導入には, 要精査率を減らすためのカテゴリー分類の普及や診断能の向上が不可欠である。
  • 2台のフィルム・デジタイザについての比較
    山本 友行, 今村 惠子, 藤崎 達也, 大内 幸敏, 加藤 善弘, 福田 護, 中島 康雄, 寺田 央, 堀田 勝平, 岡崎 正敏, 大内 ...
    2006 年 15 巻 2 号 p. 227-233
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    マンモグラフィ検診に関わる施設画像評価で認定された施設は2005年10月末で521施設であり, マンモグラフィ検診を実施している2,500施設 (推定) の20%程度である。したがって, 今後施設画像評価を受ける施設としては, 未認定の約2,000と認定を更新する施設が存在する。
    S/F系でのファントム画像については数量的な画質評価 (フィルムをデジタイザにて読みとり, テスト物質の写真コントラストを画像処理ソフトを用いて計測する方法) も行っている。現在は画像の読みとりにデジタイザ1台で対応しているが, 安定した評価システムを構築するためには, 複数のデジタイザを使用できる体制が不可欠である。今回, 2台のデジタイザを使用して読みとった画像について, 数量的な画質評価を行い, 比較検討した。
    デジタイザはVXR-12plusとModel 2905, 開口径を85μm (公称), 画像フォーマットはTIFFとした。解析にはIPLabを使用した。3個のRMI 156型ファントムを撮影して得られた34画像について石灰化, 腫瘤を評価した。画質評価は計測された写真コントラストを到達度 (基準画像に対する相対値) に変換することにより行った。その変換によりデジタイザ間の差異は著しく軽減された。両デジタイザ間の相関係数は石灰化平均到達度で0.970, 腫瘤平均到達度で0.915であった。また, 現行の基準で合否判定をすると石灰化で33/34, 腫瘤で31/33画像, 総合では34/34が一致し, 2台のデジタイザについて90%以上の一致率で評価できることが示された。
    到達度による画質評価を行うことにより, 現在使用しているデジタイザと異なる機種を使用しても, 一定の条件や較正, 手順のもとに現在と同等の評価を継続できる可能性が示唆された。
  • 田中 浩一, 秦 庸壮
    2006 年 15 巻 2 号 p. 234-235
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は58歳, 女性。人間ドックで乳房の異常を指摘された。乳癌が疑われ, 局麻下生検を行った。腫瘍径は1.2cmで同一腫瘍内に非浸潤性のアポクリン癌と小葉癌の所見が隣接して認められた。アポクリン癌が硬化性腺症の腺腔内に包み込まれる形となり, 一部が小葉癌の所見を示した可能性が推測された。
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