令和 4 年度から実施された学習指導要領の改訂,公民科と家庭科で新たに加わった内容や保険学習について,2021 年 5 月に岐阜県の高等学校公民科・家庭科教員向けに「金融経済教育に関するアンケー ト調査」を実施した(堀江・大藪 2021)。本論文では,新学習指導要領開始1年後の変化を明らかにする ために,2023 年 3 月に同様のアンケートを岐阜県の高等学校公民科・家庭科教員向けに実施した。こ の結果,新学習指導要領の内容の増加について,家庭科教員はほぼ認知していることが分かった。金融 経済教育については公民科・家庭科ともにほぼすべての教員が認知する結果となった。教える重要性や 必要性をほとんどの教員は前回調査よりも強く認識しているものの,時間が不足していることについて の意見が見られた。また,学ばせたい事は公民科と家庭科で異なるが,両科とも「消費者の権利と責任」, 「消費者問題と消費者の主権・保護及び関連機関」,「社会保障制度・年金保険・福祉社会」に関する内 容が共通であり,公民科では「お金の重要性や計画的な管理」が,家庭科では「リスクマネジメント(保険商品)」について身に付けさせたいとする割合が増加し実際に授業での扱いが増加した。他教科との 協働的な学習については前回調査より実施の希望は減少しており,金融経済教育を公民科でも家庭科でも進めていくためには,新学習指導要領の教科横断的な授業の充実を図る必要がある。
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