β-Ga_2O_3単結晶を育成し,その表面を窒化処理することでGaNを形成し,窒化物系半導体膜成長用基板とする方法について検討した結果を紹介する.FZ法で育成したβ-Ga_2O_3単結晶を研磨加工し,その(100)面をNH_3ガス中で窒化処理(850℃,5h)することで,β-Ga_2O_3単結晶表面には多結晶の六方晶GaNが,数10nmの厚さ形成されることを確認した.高分解能TEMによる断面観察,電子回折から,β-Ga_2O_3単結晶表面上にはランダムに配向した単結晶のGaN粒子が複数集合し,そのサイズは数nm〜数10nm,膜厚は数10nmであること,また作製されたGaN粒子内部には転位や欠陥は観察されないことがわかった.本手法は新しいバルクGaN基板作製法として期待される.
抄録全体を表示