日本応用動物昆虫学会誌
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1 巻 , 4 号
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  • 鈴木 照麿, 上杉 康彦
    1957 年 1 巻 4 号 p. 219-225
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    有気噴射における薬液の付着状況と合理的散布を行うに必要な薬液の物理的性質を知るために,噴霧装置,付着面,散布薬液をモデル化して実験を行った。その結果風速が3m/sec以上の場合に風圧によって付着した薬液がうすく拡げられること,したがって付着量は液の物理的性質が中程度の場合に多く,よくなるほどかえって減少すること,ただし,液が間隙まで入りやすくなり,面に均等に拡がり,過剰な液は押し出されるので散布量の節約ができることを知った。このさい薬剤の付着量は薬剤の濃度と付着量の積によって決まるから,散布量を減らし濃厚液をまくことによって付着薬剤量を調節できる。面としてはパラフイン面の付着量が少ない。噴霧密度は高いほうが付着量が多い。したがって同じ条件で散布する場合は噴霧密度の高いほうが液の損失は少ない。有気噴射の特長を生かし,風圧を利用した散布をするには,付着量を多くする必要のあるときには表面張力34∼35dyne/cm,拡展指数6.5∼8.0,木綿糸沈降速度4分以上,少量散布を行う場合には表面張力34∼35dyne/cm,拡展指数8.0以上,木綿糸沈降速度2分以内という一応の基準が得られた。
  • 福島 正三
    1957 年 1 巻 4 号 p. 226-237
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    During these years the frequency of application of insecticides in apple orchards has increased in order to maintain a satisfactory control. This has been considered to be perhaps due to the appearance of resistant strain of insects to insecticides and, in certain cases, to an adverse effect of insecticides on natural enemy populations. This leads to a more intensive use of insecticides; as the result apple growers generally are applying a complex schedule of sprays. To develop additional information on the direct and indirect effects in the different number of spray applications upon the structures of arthropod communities, an experiment was conducted in an adult apple orchard. This kind of study was began by the author in 1956 and is now being continued. The present article is the first report on these experiments.
    Basically, the plan of the experiments carried out in the present paper is simple. The orchard used consists of about 180 trees of 15 rows including a small number of young trees. But mostly it consists of 30 year old trees of the Jonathan and Ralls varieties. Insects and mites were kept under the schedule of 11 sprayings on half of the trees and 9 spray applications on the remaining half. In this case two check trees were selected in the center part of the west side in the orchard. Each spray plot was given a treatment of mineral oil emulsion as the ground spray, and then lime-sulphur alone, lime-sulphur plus DDT, lime-sulphur plus lead arsenate, lime-sulphur plus lead arsenate plus EPN and Bordeaux mixture during the period from early April to mid-August. Counts, both on insects and mites, were taken at intervals of 7 days from each 4 trees of the spray plots and 2 trees of the check plot. Insects collected by hand sampling and sweeping of 100 times within 1 square meter areas at the height of 1.5 meters above the ground in each survey tree, but in making counts of mites, 200 mature full sized leaves were picked at random and the number of various stages of mites was recorded.
    Compositions of arthropod communities in each plot during the course of the present experiment are shown in Table 1. Of the 10, 659 individuals obtained throughout the entire season, 46.8 per cent was observed in plot of the 11 spray schedule, while remaining number was found in the two plots of 9 spray applications and the unsprayed at the rates of 28.3 and 24.9 per cent respectively. So far as the present data are concerned, it would seem that as the number of spray applications increase the greater is the population density.
    As will be seen in Tables 2-4, based upon the seasonal changes of all the species composing the faunae, the seasonal succession of arthropod communities can be divided into following several groups:
    Myzus malisuctus→Metatetranychus ulmi·Myzus malisuctus→Lithocolletis ringoniella·Metatetranychus ulmi on the plot treated by the 11 spray schedule; Metatetranychus ulmi·Myzus malisuctus·Eriosoma lanigera→Metatetranychus ulmi→Lithocolletis ringoniella·Metatetranychus ulmi (Lithocolletis ringoniella·Chlorita flavescence from late September) on the plot of 9 spray applications; Cacoecia xylosteana·Phenacoccus aceris→Myzus malisuctus·Metatetranychus ulmi→Metatetranychus ulmi·Lithocolletis ringoniella→Lithocolletis ringoniella·Metatetranychus ulmi (Lithocolletis ringoniella from late September) on the unsprayed plot. From the results illustrated here, it is clearly perceived that although there was no noticeable difference between the former two spray plots in the structures of community accompanying a high population through the entire season, the organization in the case of the later one, was rather complex having a poor number. Furthermore, as has been already shown in Tables
  • 三枝 敏郎
    1957 年 1 巻 4 号 p. 238-243
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 根瘤線虫卵について,その卵形成に関する一,二の観察結果と卵に関する発生の状態を,M. hapla CHITWOODについて図示する。
    2) 根瘤線虫寄生度のきわめて高い植物において,根瘤線虫最盛期の産卵数は1成虫当り600∼700をかぞえた。
    3) 卵の大きさについては,M. haplaM. incognita acritaM. javanica (?)の両種と比較して小さく,根瘤線虫種の同定にあたっても,このことはM. haplaの特徴といえる。
    4) 卵形についても,長さに対する幅の比率(L-W ratio)は他の2種と比較してM. haplaはやや小さく,また,根瘤線虫のなかでM. haplaは鉤虫(Ancylostoma spp., Necator spp)に最も似ている。
  • 小林 尚
    1957 年 1 巻 4 号 p. 244-253
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    水分発散後水に不溶性の被膜を形成するpoly vinyl alcoholとpoly vinyl acetateを利用して柑橘のゴマダラカミキリの産卵を防止する方法について研究した。
    1) DDTおよびBHCの原末を同量のpoly vinyl alcoholで固めた被膜は6か月後までよく残存したが,本種の産卵を防止する効力は塗布12日以後不完全となり,このような方法で防除の完全を期することは困難であると考えられた。
    2) 消石灰をその2.5%量のpoly vinyl acetateで固めたwhite washは,脱落率大でその効力は塗布21日以後不完全となった。
    3) 消石灰をその5%量のpoly vinyl alcoholで固めたwhite washは前者よりは脱落率小さく効果が大きかったが,なお塗布31日以後不完全となった。
    4) 消石灰をその5%量のpoly vinyl alcoholおよび2.5%量のpoly vinyl acetateで固めた新白塗剤の脱落率は極めて小さく,産卵防止効果は全産卵期間を通じてほぼ完全であった。
    5) これら新白塗剤に殺虫剤を加える必要は認められなかった。
    6) 産卵を完全に防止するための新白塗剤の塗布6か月後における脱落率は7.8%以下,その硬度は732.1g圧以上と計算された。この期待値は良質の消石灰にそれぞれ5%量のpoly vinyl alcoholとpoly vinyl acetateを配することによって達せられた。
    7) 新白塗剤の塗布時期は,産卵が始まる前の6月上中旬が適当で,この時すでに産卵されている卵は削り取らなければならない。
    8) 本種は成木を好んで産卵するが幼木にも若干産卵するから,幼木といえども防除を怠ることができないので,この場合における防除法をも考察した。
    9) 木の肥大に伴って被膜に亀裂が生じたり,傷つけて剥ぎ落したりした場合には,同剤で補修すればよい。
    10) 塗布範囲は産卵されても大害とならない枝の細い部分にまで及ぶのが望ましいが,一応低仕立ての木では地上1mぐらいまで,高仕立ての木では太い主幹または主枝の分岐部より20cm位上部まで,または万一産卵されても容易に発見できる位置までとし,塗布部の境目に産卵されていないかを時々見廻るようにする。
    11) 塗布量は木の仕立方や大きさによって一定しないが,1∼2mmの厚さに塗布する。
  • 北岡 茂男, 矢島 朝彦
    1957 年 1 巻 4 号 p. 254-258
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) ウシの体に寄生しているウシオマダニの雌成ダニに対し,滴下法で殺虫剤の効力を比較する方法を試みた。
    2) 急速発育期のダニ個体群の半数を発育阻害により脱落せしめるための作用量は,1匹あたりγ-BHC, 2.05μg, allethrin 68.5μg, pp'-DDT, 385μgであった。α-BHCは1mgでもまったく発育に影響を与えなかった。
    3) 寄生ダニの発育阻害量,および摘除個体に対する48時間致死量からみたγ-BHCに対する抵抗性は飽血に伴ない急激に増加し,飽血時には未吸血個体の約106倍にもなる。この変化に対し,表皮の厚さの成長や,変化は関係があるど思われない。
  • 高橋 史樹
    1957 年 1 巻 4 号 p. 259-264
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    寄生蜂Nemeritis canescensは寄主コナマダラメイガのどの令期に寄生するかを30°C,70%R.H.の実験条件下でしらべた。寄生蜂は寄主の幼虫のどの令にも寄生しうるが,寄生蜂の発育所要日数は,寄主の若令幼虫に寄生した場合は長く,成熟した幼虫に寄生した場合は短い(約18日)。したがって常に寄主の羽化時期より5∼7日おくれて寄生蜂は羽化する。
    寄生適期は寄生蜂の発育所要日数と次世代羽化数とから考えた時はコナマダラメイガの産卵後19∼22日目の幼虫期となる。
    コナマダラメイガとNemeritisをいっしょに定期的に食物を追加して飼育すると,寄生蜂の成虫個体数変動は寄主成虫のそれに完全に依存しているが,これは寄生蜂の羽化が寄主の発育に支配されているからと考えられる。この寄生蜂の産卵期と寄主の被寄生適期との同時性は不完全であり,寄生蜂の増殖能力は十分に発揮されていないであろう。
    ノシメコクガはコナマダラメイガとほぼ同様な生活史をもっているが,これにNemeritisが寄生した時にはコナマダラメイガに寄生した場合と異なった個体数変動の経過を示す。この理由として,ノシメコクガ個体群には発育のおくれる個体が現われて成虫の羽化が整一に起らないことと成虫の生存期間が比較的長いことによると考えられる。
  • 高橋 保雄
    1957 年 1 巻 4 号 p. 265-267
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 家蚕幼虫角皮はアルカリ処理により不正六角状の表面模様が観察されるようになる。
    2) 内角皮の厚さは硬皮部と接合腹部で著しく相違しているが,これを構成する薄層の数はほぼ一定しているようである。
    3) 内角皮の薄層構造はアルカリ処理により不明白になる。
    4) アルカリ処理後80%アルコールに移した幼虫角皮の表角皮や外角皮は無処理の幼虫角皮におけるものとほぼ同様に好酸性を示すが,処理後十分に水洗した角皮のそれらは好塩基性を示すようである。
    5) アルカリ処理による角皮(処理後水洗した角皮)の染色性の変化は硬皮部よりも接合腹部で比較的容易である。
  • 田中 正
    1957 年 1 巻 4 号 p. 268-271
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) キビクビレアブラムシRhopalosiphon padi LINNÉを6.0, 12.0, 15.0, (17.5), 20.0, 25.0, 27.5, 30.0, 32.5, 35.0°Cの各定温器内でオオムギの幼植物を寄主植物として無翅胎生雌の日産幼虫数および幼虫発育期間を個体別に実験した。
    2) 無翅胎生雌の日産幼虫数は25∼30°Cが最も多く5∼7匹で,幼虫発育期間は25.0∼27.5°Cが最も短く90時間(3.7日)であった。しかし25∼30°Cでは生命が短く,繁殖最適温度は20°C前後と考えられる。
    3) 高温限界温度は32.5°Cで,35.0°Cでは成虫にはなれない。最低発育限界温度は6.1°Cで飼育結果とほぼ一致している。また有効積算温度は27.1日度(650時間度)である。
    4) 20°C以上の飼育の場合体色は淡赤褐色で小形となり,17.5°C以下では青緑色で大形のものになる傾向が見られた。
  • 田村 市太郎, 鈴木 忠夫
    1957 年 1 巻 4 号 p. 272-274
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 岡本 大二郎, 安部 凱裕
    1957 年 1 巻 4 号 p. 274-275
    発行日: 1957/12/01
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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