日本応用動物昆虫学会誌
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12 巻 , 2 号
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  • 小林 尚, 桂 静江
    1968 年 12 巻 2 号 p. 53-63
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    浸透性有機リン剤の畑地における土壌施用には土壌の硝化作用を増進する効果があること,およびこのためにバレイショが増収することを圃場試験および培養実験によって明らかにし,増収の理由,この増収効果の普遍性,硝化増進の機作および特徴,ならびに硝化増進効果に影響する一部の要因などに考察を加えた。
    1) 厨川の火山灰土壌のバレイショ畑におけるNO3-N量はエチルチオメトンおよびIPSP粒剤の播種時6kg/10a条施用によって,施薬25日後ころから徐々に,35日後ころからかなり急激に無処理区よりも増加しはじめ,梅雨期の多量の降雨が始まるまでの約30∼50日間に多くなった。
    2) このNO3-Nの増加盛期はバレイショのN要求盛期に一致したため,バレイショは軽度の薬害によって初期生育がやや抑制されたけれども,萠芽約1か月後からNの吸収量が増加して生育がよくなり,いもの肥大量が増加して増収した。
    3) これはバレイショが生育期間が短かく,Nの要求度が強い硝酸性作物であるためであると考えられた。
    4) 土壌施薬によって土壌中のNO3-Nが増加し,作物のN吸収量が増して増収する現象は,上記両剤に性質が類似する多くの薬剤,ならびに東北農試や宮城農試と土壌環境が類似する所の,Nおよび上記薬剤に対する反応性が類似する,生育期間の短かい硝酸性作物に共通するものであると考えられた。
    5) 上記土壌施薬によって土壌中のNO3-Nが増加する原因の一つは,おそらく一種の弱い部分殺菌効果によって施薬25∼35日後頃から土壌中,とくに根系付近の硝酸化成菌と総称される微生物群の活動が盛んになり,肥料中のNの硝化が増進するだけでなく,土壌中に存在する有機物の中のNの無機化も増進するためであると考えられた。
    6) 上記土壌施薬による硝化増進,生育好転および増収効果はNO3-Nの給源となるNが適量範囲より過少または過多である場合には小さく,土壌が著しく乾燥した場合やシャーレなどの閉鎖環境下では初期に硝化の抑制が起ってその増進時期が遅れることがあるなど,上記効果には多くの要因が影響すると考えられた。
  • 吉田 正義, 安藤 俊二
    1968 年 12 巻 2 号 p. 64-69
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    永年性作物の栽培装置を創案してミカンを栽培し,新根が発生した後,上部の装置に分布する根群にそれぞれネカイガラの密度を変えて放飼し,40日目におけるミカンの旧根と新根の生体重を測定して,この虫による根群の被害解析を試みた。
    1) 各放飼区における旧根の生体重には大きな相異は認められなかったが,新根の生体重は放飼虫数が増加するにつれて,急激に減少した。すなわち,この虫は主としてミカンの新根を加害することが推察された。
    2) この栽培法では新根の発生量(N)は旧根の生体重(O)に比例するので,各放飼区におけるN/Oの値を求めて,放飼虫数とN/Oの値との関係をみたところ,第5図に示したように曲線的関係がみられた。
    3) 無放飼区のN/Oの値に対する各放飼区のそれの比率を,根部の被害として計算した。放飼虫数が50∼100頭では約12.0%, 200では26.0%, 500頭では47.2%の新根の被害がみられた。
    4) この虫の平均産卵数は120粒で,単性生殖を営み,年間の発生は3回という非常に強い繁殖能力から考察すれば,野外におけるこの虫の被害はきわめて甚大であることが推察される。
  • 刑部 勝
    1968 年 12 巻 2 号 p. 70-75
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    現在わが国の茶園にはケルセン剤感受性,CMP剤,ESP剤抵抗性のカンザワハダニが多い。本報はこのハダニに対する各種薬剤の効果を,市販の薬剤約35種類を用いて室内実験した結果を述べた。
    供試薬剤のなかでこのハダニにすぐれた効果を示した薬剤は,ケルセン剤,クロルベンジレート剤,CPAS・BCPE剤,CPCBS・アラマイト・BCPE剤およびBinapacryl剤の5種類であった。なお,EPN剤,CMP剤,ESP剤,PMP剤,バミドチオン剤,マラソン剤などの有機リン剤はこのハダニには余り効かなかった。
  • 渡部 仁, 小原 隆三
    1968 年 12 巻 2 号 p. 76-80
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    カイコの5令幼虫に14C-DDTを局所施用した場合の,皮膚の透過性に関する系統的差異,体内における14C-DDTの分布,代謝分解および排泄について調べた。またカイコの結果と比較するためにワモンゴキブリを用いて同様の調査を行なった。
    1) 14C-DDTを5令初期のカイコに局所施用した場合,25°C 48時間に約80%以上の量が皮膚を通して体内にはいった。この透過率は系統により若干の差異があるが,透過率の大小とDDT感受性との関連は明らかでなかった。
    2) カイコの体内に透過した14C-DDTおよびその分解物は主に中腸と囲食膜に分布しており,吐液によって多量の薬量が体外に排除されることが認められた。しかし組織重当たりの薬量では,前腸,マルピギー管および生殖巣に多かった。ワモンゴキブリでは,体内に入った14C-DDTは主に食道・〓のう,砂のう・胃盲のうおよびマルピギー管に分布した。
    3) 14C-DDTで処理したカイコの体組織および糞からDDEを含む少くとも三つの代謝産物が薄層クロマトグラフィによって検出された。同様に処理されたワモンゴキブリの体組織および糞からは,DDEの他に少なくとも三つの未同定の代謝産物が認められた。
  • 平尾 重太郎
    1968 年 12 巻 2 号 p. 81-85
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1967年,シロオビウンカがイネくろすじ萎縮病を媒介することを実験的に明らかにした。
    1) り病イネからのウイルスの獲得は吸汁時間が長いほど,またイネへの媒介も吸汁時間が長いほど,媒介虫率は高くなった。
    2) 虫体内におけるウイルスの潜伏期間は平均約13日であった。幼虫期に獲得吸汁すると,成虫末期まで媒介したが,媒介は断続的な場合が多かった。
    3) 次世代への経卵伝染は認められなかった。
    4) 媒介虫率は獲得吸汁時の虫態,雌雄などによる差はみられず,最高値は20°C, 3日間の獲得吸汁で50.4%であった。
  • 後閑 暢夫
    1968 年 12 巻 2 号 p. 86-94
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アカビロウドコガネの複眼の幼虫から成虫に到るまでの発育過程を観察した。
    1) 複眼は幼虫の単眼の前方の真皮細胞が分化して形成される。
    2) 幼虫の単眼は蛹化が近づくに従い内方に移動する。
    3) 角膜ははじめうすい膜状であるが,蛹化後9∼10日で急速に厚くなる。これには晶子体細胞も関与すると考えられる。
    4) 晶子体は蛹化とほとんど同時に4個の晶子体細胞より分泌せられ,蛹化後約4日で互に融合して1個になり,さらに伸長するが完成するのは羽化後である。
    5) 網膜感覚細胞は8個で,そのうち1個は基底膜近くに位置する。
    6) 虹彩色素細胞は2個で多量の色素粒を含有し,核ははじめ晶子体細胞の上部に位置するが,発育に従い晶子体の内側方に移動する。
    7) 網膜色素細胞は6個で,核ははじめ基底膜の近くに位置するが,発育にともない外方に移動し羽化後に至って網膜感覚細胞より上部に移動する。
    8) 成虫の網膜色素,虹彩色素およびそれぞれの核は,明適応では内方に,暗適応では外方に移動する。
  • 北野 日出男
    1968 年 12 巻 2 号 p. 95-97
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 布施 寛, 佐藤 政太郎
    1968 年 12 巻 2 号 p. 97-99
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    山形県庄内地方において,9月にウンカシヘンチュウの寄生率に関する調査を行なった。
    1) 本種のトビイロウンカおよびセジロウンカに対する寄生率は,両ウンカの常発地である出羽丘陵地帯では最も高かった。しかし例年ほとんど発生しない平野部では寄生が全然みられなかった。
    2) 本種の寄生率はセジロウンカよりもトビイロウンカに高く,長翅型よりも短翅型に高く,また概して成虫よりも幼虫に高かった。これは生息部位や移動性の違いによるものと思われた。
    3) 本種の寄生は,幼虫の中令以降に認められることから,その寄生は中令期か若令後期の頃ではないかと考えられた。
    4) 本種のウンカ1頭あたりの寄生数は,1頭寄生が圧倒的に多く,2頭寄生,3頭寄生と減少した。
  • 大野 正男
    1968 年 12 巻 2 号 p. 99-100
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 野口 浩, 玉木 佳男, 杉本 渥
    1968 年 12 巻 2 号 p. 100-102
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 隆平
    1968 年 12 巻 2 号 p. 103-107
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 丸山 工作
    1968 年 12 巻 2 号 p. 108-110
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 岸本 良一
    1968 年 12 巻 2 号 p. 111-113
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 山下 善平
    1968 年 12 巻 2 号 p. 114-116
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 1968 年 12 巻 2 号 p. 117
    発行日: 1968/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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