日本応用動物昆虫学会誌
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14 巻 , 4 号
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  • 風野 光, 黒須 泰久, 浅川 勝, 福永 一夫
    1970 年 14 巻 4 号 p. 173-181
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. ブチルおよびアミル置換フェニルカーバメート13種のヒメトビウンカ,ツマグロヨコバイ,アズキゾウムシに対する殺虫力をドライフィルム法により検定し,また,イエバエの頭部コリンエステラーゼ阻害力を測定した結果,2-セコンダリーブチルフェニル,N-メチルカーバメート(BPMC),3-ターシャリーブチルフェニルN-メチルカーバメート(TBPMC), 3-ターシャリーアミルフェニルN-メチルカーバメート(TAPMC)の3種の殺虫力が大であることがわかった。
    2. ヒメトビウンカ,ツマグロヨコバイに対する殺虫力をドライフィルム法および局所施用法により検定した結果,BPMC, TBPMC, TAPMCの殺虫力はいずれの方法においても対照のカーバメート系殺虫剤と同等かややすぐれていた。
    3. ヒメトビウンカに対するガスによる殺虫力試験の結果,NACはほとんどガスによる殺虫力が認められず,また,TBPMCのガスによる殺虫力が他の薬剤より劣ったが,その他のカーバメート化合物でガスによる殺虫力が認められた。
    4. BPMC, TBPMC, TAPMCについて温室内でウンカ・ヨコバイ類に対する散布試験を行なった結果,BPMCは残効が小であったが,TBPMC, TAPMCは対照薬剤よりもすぐれた残効を示した。また,ヒメトビウンカ,ツマグロヨコバイ,トビイロウンカ,セジロウンカの4種の中ではセジロウンカの薬剤感受性が最も小であった。
    5. 殺虫速度について,BPMC, TBPMC, TAPMC,ともヒメトビウンカに対しては対照薬剤と同程度のKT50値を示したが,ツマグロヨコバイについては対照薬剤よりも遅効性の傾向を示した。
    6. 低温における殺虫力の低下はツマグロヨコバイに対してはBPMC, TBPMC, TAPMCとも小であったが,ヒメトビウンカに対してはTBPMC, TAPMCはNACと同程度であった。
    7. 葉面散布によるポット試験ではTBPMC, TAPMCは残効が大であったが,BPMCは劣った。水面施用ではいずれも効力の現われるのがおそかった。TBPMC, TAPMCのヒメトビウンカに対する残効は対照薬剤と同程度であったが,ツマグロヨコバイに対する残効は対照薬剤より劣った。BPMCの残効はNACより大であったが,PHC, MIPCより劣った。
  • 岸野 賢一
    1970 年 14 巻 4 号 p. 182-190
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 1, 2回発生の境界付近における発生生態と発生型の成立機構を明らかにしようとして,秋田県の米代川流域および檜木内川流域から,越冬世代虫を採集して飼育し,生理・生態的性質と発生実態の調査を行なった。
    2) 1回発生地域産虫は2回発生地域産虫に比べて,越冬世代虫の後休眠期発育がおそく,休眠誘起臨界日長が長かった。その上,非休眠条件下での幼虫発育もおそかった。
    3) 1回発生地域産虫と2回発生地域産虫とは生態的に別系統に属するものと考えられる。両者の特徴点は発生回数のちがいではなく,上記した生理的性質のちがいである。
    4) 1回発生型の発現機作は越冬世代虫の後休眠期発育がおそく,その上休眠誘起の臨界日長が長いため,日長感受期にはすでに日長が休眠誘起日長以下に落ち込んでおり,休眠誘起されてそのまま幼虫態で越冬することによるものと考えられる。
    5) 1回発生地域と2回発生地域との中間地点では,いわゆる混発現象が認められ,一部は2回発生するが,一部は1回発生に終るものと推定される。
  • 大川 秀郎, 江藤 守総, 大島 康義
    1970 年 14 巻 4 号 p. 191-194
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) サリチオンをニワトリに繰り返し投与したが,総量80mg/kgにおいても脚の麻痺作用を示さなかった。
    2) マウスに経口投与されたサリチオンはすみやかに分解排泄されて24時間後には98%が分解もしくは排泄された。未分解物の一部はオキソ体に変化していた。
    3) イエバエに局所施用されたサリチオンの分解は比較的遅い。
  • 大竹 昭郎
    1970 年 14 巻 4 号 p. 195-203
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Concerning adults of the smaller brown planthopper in its second emergence, the relationship between catching at yellow pan water traps and spacial distribution, and their numerical fluctuation on the early-season transplanted rice plots was studied. The catching showed variability among water traps set on the same rice plot, while the heterogeniety of spacial distribution on a plot was generally low. Even when distributional heterogeniety was high enough for detection, the phenomenon was not reflected on the catching records at the water traps. A general peak in the catching curve tended to appear before the commencement of the intensive arrival of flying adults to the rice plots. From this, the yellow pan water trap can be said to be effective for forecasting the invasion of planthoppers into rice plots.
  • 小林 尚
    1970 年 14 巻 4 号 p. 204-213
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    播種40日後のダイズ圃場にエチルチオメトン剤粒剤(5%)を10aあたり4kg相当に土壌施用またはトップドレッシングして,9週間後までの間,節足動物の自然個体群および実験個体群に及ぼす影響を調査して次の結果を得た。
    1. アブラムシ類防除効果は両施用法とも施薬9週間後まで顕著であった。
    2. アブラムシ類,アザミウマ類,ハダニ類などの吸汁性害虫およびダイズ害虫総数に対する防除効果は約3∼5週間にわたって,土壌施用よりトップドレッシングがすぐれた。
    3. ハナカメムシ,ナナホシテントウ,セスジアカムネグモその他の個々の捕食虫群や食虫性節足動物総数に対する直接的影響は,土壌施用では約3日∼1週間,トップドレッシングでは約1∼2週間持続したと考えられた。
    4. 主として茎葉部に生息する節足動物群に対する影響は,施薬4週間後ころまではトップドレッシングの方が大きく,それ以後は両施用法間に差がないか土壌施用の方がやや大きい傾向があり,地表部に生息する節足動物群に対する影響は全期間を通じて土壌施用の方が大きい傾向があった。
    5. 節足動物総数に対する影響は土壌施用よりトップドレッシングの方が約5週間にわたって著しかった。
    6. 土壌施用はトップドレシングより施薬後約4週間にわたって,食虫性動物率を低くし,ダイズ害虫率およびダイズ害虫対食虫動物比を高くした。
    7. これらのことから両施用法のダイズ害虫防除効果は生態学的観点から総合的に判断して,土壌施用よりトップドレッシングの方が施薬後約4週間にわたってすぐれたと考えられた。
    8. 土壌施用に比べてトップドレッシングの捕食虫やハダニ類に及ぼす影響が大きかったのは,後者のガス作用や経葉的浸透移行作用が他方より大きかったためであると推測された。
    9. ガス作用による直接的殺虫期間は両施用法および節足動物の種類によって異なるが,茎葉部生息虫に対しては土壌施用では概して約3日∼約1週間,トップドレッシングでは概して約1∼2週間あるいはそれ以上かと推測された。
  • 橋本 皓, 広谷 愛子
    1970 年 14 巻 4 号 p. 214-216
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 池本 始
    1970 年 14 巻 4 号 p. 216-218
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    名古屋市外産のクサシロヨトウLeucania loreyiを用いて幼虫の体色について若干の研究をおこなった。
    幼虫は汚土色をしめした。高密度飼育により頭部は鮮明な赤褐色をおび,胴部は幾分か黒化現象をしめした。この黒(暗)色色素はインドールメラニンとおもわれる。
    なお,幼虫の精巣は淡黄緑色をしめし,黄色をしめすアワヨトウと容易に区別できた。
    本文の大要はかつて日本応用動物昆虫学会東海支部の例会(昭和44年11月22日)の席上で“ウラギンヨトウLeucania pryeri幼虫の色素形成に関する研究”として発表された。本文をかりて種名をあらためてクサシロヨトウLeucania loreyiと訂正したい。
  • 田畑 勝洋, 斎藤 哲夫
    1970 年 14 巻 4 号 p. 218-222
    発行日: 1970/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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