日本応用動物昆虫学会誌
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21 巻 , 1 号
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  • 内藤 篤
    1977 年 21 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    マメノミドリヒメヨコバイの多発条件下では,時にアルファルファやクローバに葉が紅葉したように変色する症状が発生する。この原因に関連して,ラジノクローバを供試植物とし,マメノミドリヒメヨコバイに葉柄部を24時間摂食させたのち,14CO2の同化を行なわせ,同化産物の移行状態を調べた結果,それらの中には葉に十分な14Cの取込みがありながら,根への移行が少ない個体があることがわかった。これは吸害によって同化産物の移行が妨げられた結果と考えられた。
    葉柄部の吸害により同化産物の移行が妨げられていると思われる上記の材料について,葉柄各部における14Cの分布を調べた結果,対照非摂食区のものとほぼ同様,葉の近くに多く,葉柄基部にいくに従い徐々に減少し,吸害部から急に減少するというような現象はみられなかった。しかし対照非摂食区のものに比較して,葉柄各部の14Cは少なかった。
    このヨコバイは篩部に好んで口針を挿入する習性があるが,吸害を受けた篩部の植物組織学的な観察では,機械的な組織の破壊や閉そくはほとんど見られなかったが,流動性の唾液が組織にかなり広く拡散しており,数日後には組織の細胞に異常が生ずることが認められた。これはこのヨコバイの唾液物質によって同化産物の移行を阻害するような,何らかの生理的な障害が篩部に起こったものと考えられた。
  • 佐藤 威
    1977 年 21 巻 1 号 p. 6-14
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    性的2型とともに,季節的2型をもつヒメシロモンドクガの生活史を明らかにするため,3地方における光温図表を作成し,雌成虫の翅型の分化とその生存上の意味について考察した。
    光周反応は長日型で,臨界日長は北方で長くなる傾向が認められた。臨界日長を境として,長日条件では長翅型雌が出現し,短日条件では短翅型雌が出現した。短翅型は休眠卵を産下した。光周感受期は幼虫後期であった。雄は常に長翅型であった。卵の休眠は母蛾によって決定され,休眠卵は大型で卵殼も厚く,非休眠卵とは形態的に区別された。幼虫の経過令数は雌雄で異なり,雌6令,雄5令であり,蛹体重は雌が重く,雄の約3倍に達した。
    非休眠世代の有効積算温量は624∼665日度,発育零点は10.1∼10.4°Cであった。
    光温図表から,2化地帯と3化地帯があることが示唆された。
  • 大串 龍一, 西野 敏勝, 蒲生 宣郷
    1977 年 21 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 1968年から1970年にかけて,マシン油乳剤の冬季散布がヤノネカイガラムシ越冬個体群のその後の増殖に与える影響を,野外実験によって検討した。
    2) 死亡介殼の混在率,つまり死虫率からみると,マシン油乳剤散布区では高濃度区でやや死亡介殼が多い傾向はあるが,無散布区に比べて目立った差はなかった。これが死亡介殼の早期脱落によるものかどうかは不明である。
    3) 散布後も残存した雌成虫(見かけの生存虫)をみると,産子する個体が無散布区にくらべて少ない。また,産子数も無散布区にくらべて少ない。したがって,マシン油乳剤は越冬雌成虫の死亡率を高めるばかりでなく,より強く次世代の増加をおさえることになる。
    4) 散布後の生存個体を解剖して卵巣をみると,4月上旬までは無散布区と変わりないが,中旬以降になると発育の進んだ卵の数が無散布区にくらべて少なくなる。
  • 小山 健二, 三橋 淳
    1977 年 21 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ヒメトビウンカの幼虫発育に不可欠なビタミンを明らかにした。ふ化直後から幼虫をビタミン各種を欠く飼料で飼育したところ,チアミン,ピリドキシンおよびパントテン酸を欠いた場合,幼虫は成虫までは発育できなかった。これら3種のビタミンは不可欠ビタミンと考えられた。可欠ビタミンでも,それらを一度に除去すると,成虫化は阻害された。コリンは可欠であるが,これがないと発育は非常に遅れた。飼料中のチアミン塩酸塩,ピリドキシン塩酸塩,パントテン酸カルシウムおよび塩化コリンの至適濃度はそれぞれ0.1, 0.05, 0.5および5∼10mg/100mlであった。
  • 斎藤 裕
    1977 年 21 巻 1 号 p. 27-34
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ハダニの吐糸した糸を観察する方法および吐糸量の測定法を考案し,それを用いて吐糸と歩行活動の関係を2種のハダニ,ナミハダニTetranychus urticae KOCHとミカンハダニPanonychus citri (MCGREGOR)について検討し,併せて,地面を向いた葉面におけるハダニの行動を記録した。
    1) ハダニはポリエチレン膜面ではほとんど歩行を続け,その歩行速度はナミハダニで1.82m/hr,ミカンハダニで1.43m/hrであった。また,葉の裏面では停止時間(主として摂食時間)がかなり長くなり,歩行速度はレッドクローバの裏面でナミハダニは0.89m/hr,ミカンハダニはミカン新葉の裏面で1.5m/hrであった。これらの観察を通じて,両種のハダニが静止した面から歩行中にたびたび落下し,糸で懸垂する現象が観察された。
    2) ハダニの吐糸と歩行活動は両種ともに高い相関を示し,特に葉面では1対1に近い対応関係となり,両種のハダニの雌成虫は歩行時にほぼ常に吐糸することが示された。
    3) 糸の量的な扱い方,糸による歩行活動量の間接的評価の可能性等について考察を行なった。
  • 関島 安隆, 秋葉 芳男, 小野 恵子, 鮎沢 啓夫, 藤吉 宣男
    1977 年 21 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    微生物生態学的見地からBacillus thuringiensisの農業生態系における動態を明らかにする目的で,性状のちがう2種類のB.t. AF101およびB.t. var. thuringiensisを土性の異なる2地区の桑園土壤(A試験区;沖積層・壤土∼砂壤土,B試験区;洪積層火山灰土・埴壤土∼埴土)へ散布してその消長を調査した。AF101とvar. thuringiensisの消長は異なり,散布されたA, B両試験区のすべての地区において,AF101は散布1か月後に105/gレベルから104/gレベルへの急激な減少がみられたが,var. thuringiensisでは散布後3か月∼4か月間はほぼ散布直後の菌数を維持し,その後漸減した。両菌種ともB.t.検出限界濃度である103/g近くで12か月∼16か月残存していた。
    在来Bacillus属細菌の数は,年間を通じ5月∼9月は105/g∼106/g, 11月∼2月は104/g∼105/gのレベルで推移した。
    Bacillus属細菌中に占めるB.t.の割合(R値)は散布直後20∼40%を示したが,B.t.の減少に伴って変動し,10%前後で比較的長期間(12か月∼16か月)続いた。
  • 秋葉 芳男, 関島 安隆, 鮎沢 啓夫, 藤吉 宣男
    1977 年 21 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    土壤中におけるBacillus thuringiensis菌数の消長と在来微生物との競合関係の有無を明らかにするために,土性および土質の異なる3桑園から採取した土壤(A:沖積層壤土,B:洪積層火山灰土埴壤土,C:沖積層砂土)とA試験区内の9地点から採取した土壤について,滅菌処理した条件下におけるB.t.菌数の消長をしらべた。
    無処理土壤へ混入された2種類のB.t. (AF101とvar. kurstaki)は,供試したいずれの土壤においても時間の経過とともに減少した。これに対し,滅菌処理したA試験区土壤では実験開始後5日目にAF101で100倍,var. kurstakiで10倍ほどの増加が認められた。その後,菌数はAF101で80日間,var. kurstakiで60日間ほぼ一定に保たれていた。こうした増加はBおよびC試験区土壤ではみられず,混入時の値を保持していた。しかし試験区によっては対照区と同様に次第に減少した。A試験区内の9地点から採取した土壤を滅菌処理したあと,AF101を混入してこの土壤でのB.t.の消長をしらべた。9地点から採取した土壤のうち3地点の土壤において,AF101は10∼100倍程度増加した。残る6地点からの土壤では増加はみられなかった。増加がみられた3地点の土壤におけるB.t.は,いずれも発芽,増殖,芽胞形成,安定化という共通のパターンを示し,芽胞化したB.t.は実験期間内では再発芽せず,2次的増殖も認められなかった。
    これらの実験事実は,土壤へ導入されたB.t.は土壤中に存在する在来微生物との競合によってその消長が左右されることを示している。
  • 蒲生 卓磨, 広部 達道
    1977 年 21 巻 1 号 p. 47-49
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 中園 和年
    1977 年 21 巻 1 号 p. 49-50
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 富樫 一次
    1977 年 21 巻 1 号 p. 50-52
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    6種の昆虫がクリ毬果のとげを食害することを認めたが,栽培上問題となるものは,ムクゲコノハ1種のように思われる。
    毬果のとげが食害された品種は筑波のみであった。
  • 鷲尾 宏, 西野 親生
    1977 年 21 巻 1 号 p. 52-54
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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