日本応用動物昆虫学会誌
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22 巻 , 2 号
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  • 山崎 正敏, 広瀬 義躬, 高木 正見
    1978 年 22 巻 2 号 p. 51-55
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    セグロアシナガバチの餌の捕獲場所へのくり返し飛来を,餌としてアゲハ5令幼虫を設置したミカンの小ほ場で調べた。
    餌の探索のためほ場外から飛来する蜂を個体識別し,その行動を最高連続4日間観察した。餌を捕獲した蜂は,餌の一部を肉団子にし,場外の巣に持ち帰った。これらの蜂はほ場で餌を発見しなかった蜂より頻繁にほ場に再飛来した。再飛来した蜂は,以前餌を捕獲したミカンの木へ戻ることが多かった。このほ場で前日餌を捕獲した蜂の大部分は次の日も再飛来し,その一部は4日連続飛来した。このように蜂がくり返しほ場に再飛来した結果,捕獲された餌の数は日を追って増加した.
  • 仲盛 広明, 添盛 浩, 垣花 廣幸
    1978 年 22 巻 2 号 p. 56-59
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    沖繩県久米島におけるウリミバエの不妊虫放飼根絶事業の一環として,種々の温度における蛹の発育日数の調査と羽化日の調整法についての実験を行ない,以下のような結果を得た。
    (1) 各温度(t°)における蛹の相対的発育速度(V)からV=0.58t-5.32の直線回帰式を得た。発育零点は9.16°Cであった。幼虫の跳び出しから羽化までの有効積算温度は平均172.7日度であった。
    (2) 各温度における相対的発育速度を使って発育段階の異なる5つの個体群を同時に羽化させることができた。また発育速度から羽化日の予測ができるようになり,要求される日に羽化日を持って行くことが可能となった。
  • 杉本 渥
    1978 年 22 巻 2 号 p. 60-67
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    久米島での不妊虫放飼実験のためのウリミバエ大量飼育法を設定するため,大量採卵法を検討した。
    飼育個体群のとう汰を避けることに留意したが,野生の成虫は産卵開始が緩漫で,採卵能率上,とう汰して産卵前期間を短縮させることはやむを得なかった。しかし,従来は人工採卵器に適応させるためのとう汰も必要としたと考えられるが,筆者の採卵器はカボチャ果汁で濡らしたちり紙で内張りし,産卵孔を潤すことによって野生の成虫からもよく採卵できた。なお,この採卵器は内張り材料をポリエチレン網に変えることによって,使用方法を簡易化することができた。
    成虫の飼料は蔗糖とたん白質加水分解物を分別給与するよりも,混合して与えるのが良いことを認めた。飼料のたん白分および飼育箱の収容虫数を多くすることは,成虫の排泄物による箱内の汚れを増して長期間の飼育採卵を困難にするが,短期間に多量に採卵する上には得策と考えられた。
    試作大型飼育箱による採卵実験によって大量採卵の可能性を確認するとともに,小型飼育箱との比較から,飼育箱の成虫収容能力は箱の容積よりも内壁面積に比例すると推測した。この結果に基き,週450万個を採卵する方法を計画し,そのための成虫飼育箱を設計した。
    今後の課題として能率面での改良のほか,個体群とう汰軽減の見地から成虫の液状飼料の使用方法を再検討すること,飼育個体群への野生虫の遺伝形質の補給手段,大量採卵用とは別に遺伝形質・習性保持のための飼育システムを設けることなどが重要と考えた。
  • 伊藤 高明, 廣瀬 忠爾
    1978 年 22 巻 2 号 p. 68-73
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    澱粉,グルコース,スクロースなどの炭水化物がヒラタキクイムシの選択産卵に強い影響を与えることが明らかとなった。雌成虫はそれら炭水化物で処理されたベニヤ板に選択的に産卵し,特にグルコースと澱粉を同時に処理した板が最も産卵に適していることが認められた。また,澱粉とグルコースの間には,選択産卵におよぼす影響に差が認められなかったことから,グルコース等の可溶性糖類は澱粉と同じく選択産卵に関与する重要な物質であることが明らかとなった。
    一方,‘tasting mark’数と産卵数との間に正の相関関係(n=35,r2=0.76)が認められた。また卵のほとんどはベニヤ板の導管開孔部より産下されたが,一部の卵はマーク形成により開孔された部位より産下されることが観察された。それゆえ,雌成虫が本マークを形成する理由の1つとして,産卵管挿入部の形成が考えられた。
  • 河野 義明, 井上 光司, 坂井 道彦
    1978 年 22 巻 2 号 p. 74-80
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    育苗箱でカルタップ粒剤を処理したイネを移植し,イネ体中のカルタップ濃度をガスクロマトグラフィーで定量してその推移を明らかにした。同時に,このイネのツマグロヨコバイ,ヒメトビウンカに対する殺虫力の変化も調べた。その結果,カルタップは育苗箱ではもちろんのこと,移植後にも大量にイネに吸収されることが明らかになった。また,上記2種昆虫の死亡率から推定された吸汁部位での濃度は化学定量値と一致せず,移植後3日以降には両者は平行して推移するが,化学定量値が常に高かった。
    さらに,カルタップ水溶液にイネを浸根する実験から,イネ体内のカルタップ量は導管から吸収されるものだけでは説明できない場合があり,他の部分から吸収・移行する経路を考えなければならないこと,カルタップが葉身のしかも上記昆虫の吸汁部位以外の部分に蓄積すること,および,殺虫力の発現には導管内のカルタップばかりでなく,篩管内のカルタップが関与していることが明らかになった。
    篩管内カルタップが殺虫力に関与すると考えると,ツマグロヨコバイ,ヒメトビウンカそれぞれの死亡率から推定された吸汁部位での濃度の相違が説明される。
  • 田中 健治, 汐津 美文, 鈴木 寛, 伊藤 嘉昭
    1978 年 22 巻 2 号 p. 81-86
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    沖繩本島のウリミバエ個体数推定の一環として,那覇市付近の夏期のウリミバエ生息数をマーキング法をもちいて推定した。
    その結果,ウリミバエにとって比較的好適なすみ場所と思われる森林と宅地のまじった地域では,1ヘクタールあたり200∼300匹,不適と思われる墓地ではそのほぼ半分の個体が生息していたと推定された。なお,生存率は両者ともあまり差がなく,1日あたり約0.8であった。
    以上の推定値はモニタートラップ間およびステーション間の比較から,ある程度信頼のおけるものであると考えられた。また他地域との比較においても,ほぼ妥当な値であることがわかった。
  • 本間 健平, 川崎 建次郎, 玉木 佳男
    1978 年 22 巻 2 号 p. 87-91
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Active components of the sex pheromone of the peach fruit moth, Carposina niponensis WALSINGHAM, have been isolated and identified as (Z)-7-eicosen-11-one and (Z) or (E)-7-nonadecen-11-one. Therefore, sex-pheromone activities of 7-alken-11-ones of carbon numbers 17∼23 were evaluated with an electroantennogram (EAG), field trapping, and laboratory tests of sexual stimulation. On the EAG, the male antenna of peach fruit moth was more sensitive to each (Z)-isomer than to the corresponding (E)-isomer. Among the 12 homologues, (Z)-7-eicosen-11-one wasconfirmed to be most active, followed by (Z)-7-nonadecen-11-one. On field trapping, the activity as attractant for males was confirmed only for (Z)-isomers of 17∼20 carbon homologues. Of these, (Z)-7-eicosen-11-one (A) and (Z)-7-nonadecen-11-one (B) were conspicuously attractive. Furthermore, the activity was synergistically enhanced by mixing the two compounds at the ratio of 20:1 for A to B. This synergistic action of the two compounds was also confirmed in sexual stimulation under the laboratory conditions. These results confirm that (Z)-7-eicosen-11-one and (Z)-7-nonadecen-11-one are the major and the minor components, respectively, of the female sex pheromone of the peach fruit moth.
  • 栗原 政明, 田付 貞洋, 内海 恭一, 深見 順一
    1978 年 22 巻 2 号 p. 92-97
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ニカメイガの性フェロモンの室内誘引試験法を空調温室内においたフライトチェンバーと箱型の粘着トラップを用いて確立した。オス成虫のフェロモン源への定位に必要な気流は,温室に供給される温湿度一定の空気を導入して得た。トラップは入口を狭めてフェロモンの誘引によらないオスの飛び込みを防いだ。2個のトラップの一方に処女メスを入れオスを放飼すると,オスは処女メストラップのみに捕獲された。放飼オスを20∼100頭の範囲で増やすとトラップ捕獲は若干上昇した。処女メスは1∼20頭の範囲では,増やしてもオスの捕獲率にはほとんど差がなかった。トラップの高さも床上25cmと75cmの間ではオスの捕獲率には影響せず,各々の高さに2個ずつ,計4個のトラップをおくことも可能であった。
    上記の装置により,合成性フェロモンの誘引性をテストした。性フェロモンを各々0.1, 1,および10mg吸着させたゴムセプタムのうち,1mgのゴムセプタムにのみ誘引性がみられ,合成性フェロモントラップにオスが捕獲されるためには,化合物の狭い範囲の蒸発速度が必要であると思われた。
  • 前田 進, 渡部 仁
    1978 年 22 巻 2 号 p. 98-101
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    濃核病ウイルスをカイコ幼虫に経口接種し,経時的に各組織のおしつぶし標本ならびに個体全体の凍結切片標本を作成し,螢光抗体法により感染組織および感染過程について研究した。結果は次の通りである。
    1. 濃核病ウイルスの特異螢光は中腸皮膜の円筒細胞の核内にのみ認められ,その他の細胞,組織,器官には認められなかった。この結果から,濃核病ウイルスは円筒細胞の核内で増殖することが明らかになった。
    2. 感染したカイコの中腸のおしつぶし標本では,感染後2, 3日目に螢光細胞が検出されたので,濃核病の早期診断に螢光抗体法が利用できる。
    3. ウイルス感染初期の中腸皮膜では,特異螢光を示す細胞が中腸全域に散在することから,中腸の特定の部位から感染が進展するとは考えられなかった。
    4. 感染中期あるいは末期では,中腸皮膜のほとんどすべての円筒細胞に特異螢光が認められたが,中腸前部の噴門弁近くに位置する円筒細胞には特異螢光が認められなかった。
  • 横井 進二, 辻 英明
    1978 年 22 巻 2 号 p. 102-107
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    タマナヤガ終令幼虫(ネキリムシ)の潜土位置は,土壤の含水量が増すほど深い位置にまで潜土する傾向がみられた。また,土壤密度が高くなるとほとんど潜土できなくなった。土壤の種類ではバーミキュライト>砂壤土>砂の順に深く潜土した。土壤温度が15°C∼25°Cの間では潜土位置に大差がなかったが,5°Cでは浅くなる傾向があった。しかし,最も深い場合でもおおむね数cm以内にあり,特に頭部を上方に向ける性質により,頭部は3cm以内にあるケースが大部分で,殺虫剤の土壤施用が必ずしも土中深く行なわれなくてもよい事を示した。多数頭を同時に放飼した場合では幼虫の排他的な性質があらわれ,3頭放飼区では実験容器外に逃亡する個体が多くみられた。また,潜土位置も若干深い所まで達した。薬剤を処理すると死亡する個体はほとんど地表面にあらわれて死亡し,土壤中で死亡する個体は少なかった。Isoxathion施用の場合の地表出現率の大きいのは,殺虫効果の大きいことと関係している。蛹化時の潜土行動は生育期とは明らかに異なり,すべて5cmよりも深い位置で蛹化した。しかし,この場合でも土壤が乾燥していると潜土できない個体があらわれ,地表部で蛹化するものもみられた。潜土の時間経過にはかなりの日周性が認められるが個体差が大きいようである。
  • 大矢 慎吾
    1978 年 22 巻 2 号 p. 108-114
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ツマグロヨコバイの越冬生態を解明する一環として,越冬幼虫の出現機構を明らかにしようとした。初期越冬幼虫のふ化時期の気温を考慮して,25°Cにおける休眠誘起に及ぼす日長の影響,臨界日長,光周感受期,休眠の維持に必要な日長条件について調査した。
    1. ツマグロヨコバイは休眠個体と非休眠個体にはっきり分離せず,休眠は幼虫期間の延長として現われる。
    2. 第1世代幼虫をふ化直後から短日条件(12L以下)にしても発育遅延は認められず,幼虫期のみの短日条件では休眠が誘起されなかった。
    3. 長日条件(14L)の成虫が産み付けた卵を2日以内に短日条件(12L)にすると発育が遅延し,卵期の短日条件によって休眠が誘起された。
    4. ふ化前3日間の短日条件(8L)によって休眠が誘起された。光周期に敏感な卵の発育段階は眼点形成期である。
    5. 幼虫期を長日条件にすると容易に休眠が覚醒し,休眠の維持には卵期から継続した短日条件が必要である。
    6. 休眠誘起の臨界日長は12.5∼13.0Lであり,休眠維持の臨界日長は12.5Lであった。
    7. 20°Cではふ化当初から短日条件(8L)にすると卵期に誘起された休眠の半分程度の深度の休眠が認められ,1令幼虫も光周期を感受するものと思われる。
    8. 越冬幼虫の出現初期には,日長条件が主要因として休眠が誘起され,それ以後は気温の低下と日長の短縮によって休眠の誘起および維持がなされ,越冬幼虫になる。
  • 仲盛 広明, 垣花 廣幸, 添盛 浩
    1978 年 22 巻 2 号 p. 115-117
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 前田 洋一, 守谷 茂雄
    1978 年 22 巻 2 号 p. 117-119
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 斉藤 一三, 高橋 正和, 中村 譲, 栗原 毅
    1978 年 22 巻 2 号 p. 119-121
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 福山 研二
    1978 年 22 巻 2 号 p. 122-123
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 新井 裕
    1978 年 22 巻 2 号 p. 124-126
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 中山 勇, 小島 一郎
    1978 年 22 巻 2 号 p. 126-128
    発行日: 1978/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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