日本応用動物昆虫学会誌
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23 巻 , 3 号
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  • 岸野 賢一, 安藤 幸夫
    1979 年 23 巻 3 号 p. 129-133
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. 稲の葉身を用いる抗生作用検定法によって,耐虫性品種の抗生作用が稲の生育時期によって変動することを明らかにした。
    2. 稲のツマグロヨコバイ幼虫に対する抗生作用は生育初期において強く,その後弱くなった後,出穂期前後に再び強くなり,その後弱くなる傾向が一般的である。
    3. 変動の程度は品種によってかなり異なり,感受性品種と耐虫性極高品種では変動が小さく,耐虫性中∼高品種では大きく変動した。
    4. 大きく変動する品種において,抗生作用の最も強い時期は出穂前20日頃で,この時期を葉位でみるとだいたい止葉下2葉である。
    5. 抗生作用の生育時期による変動は,茎葉全体でも同傾向を示した。
    6. 抗生作用の生育段階による変動から,選好性や増殖能力も稲の生育段階によって変動が起こりうる可能性を指摘した。
  • 井村 治
    1979 年 23 巻 3 号 p. 134-140
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    自作のツルグレンファネルを用い,精麦所における貯穀害虫の調査に適用するための条件とその抽出効率を検討し,サンプル中の個体数の推定も試みた。
    真ちゅう製のふるいと,ガラス漏斗を組み合わせ,熱源として100wかさ付電球を用いた。モデル試料としてフィード100gと小麦粉100gの混合したものを用いた。
    できるだけ抽出時間を短縮し,抽出効率を上げるために,熱源を時間とともに試料に近づける方法を用いた。
    精麦所で多く発見される8種の昆虫(スジコナマダラメイガ幼虫,ヒラタコクヌストモドキとコクヌストモドキの幼虫と成虫,ココクゾウ,コクゾウ,コナナガシンクイ,ノコギリヒラタムシ,コメノコクヌストモドキの成虫)をこの装置で抽出したところ,スジコナマダラメイガ1, 2令幼虫とノコギリヒラタムシ成虫を除けば,高い抽出率が得られた。
    得られた抽出率を用いて精麦所で採集したサンプルの中の昆虫の個体数を推定した。
    抽出率に対するサンプル中の昆虫の密度の影響をコクヌストモドキ成虫を用いて調べた結果,密度が高くなるにつれて抽出率が高くなる傾向が示された。
    複数の種を試料に混合した場合と単一種の場合の抽出率を比較したところ,複数種混合区において,ヒラタコクヌストモドキの成虫と幼虫およびノコギリヒラタムシの成虫の抽出率が有意に高くなった。
    ツルグレンファネルを用いて貯穀害虫の密度推定を行う場合の制約について論じた。
  • 石黒 丈雄, 宮園 稔
    1979 年 23 巻 3 号 p. 141-150
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Bacillus thuringiensisの産生する毒素を利用した微生物殺虫剤は現在我が国において開発されつつあるが,その品質管理として力価検定法は人工飼料で飼育したカイコを用いた生物試験が規格化されている。
    本報告はBT剤の力価検定法の一手法としてmicrohand applicatorを用いてカイコ5令幼虫の口器から消化管の腹部第2環節まで注射針を挿入して薬物を投与する強制経口投与法を確立し,その精度と再現性を調べ,また,本投与法による力価の変動要因について検討した。
    強制経口投与法は標準試験法に比較してより高い再現性が認められ,また,カイコの飼育に供試する飼料(人工飼料および桑葉)間や体重の異なる5令幼虫の間には力価の差異は認められず,本投与法は力価検定法として利用できることを確認した。
    また,BTの力価に変動を与える要因の1つとして投与後の温度が重要であり,本実験に用いた濃度範囲内では高温(35°C)で高い毒性を示したのに対して低温(15°C)ではほとんど毒性が認められなかった。そしてこの現象はカイコの中腸組織の変化においても認められ,投与後の環境温度が中腸上皮細胞などへのBTの攻撃に差異を生ずることが明らかであった。
  • 渡部 仁, 前田 進
    1979 年 23 巻 3 号 p. 151-155
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    カイコ幼虫に濃核病ウイルス(DNV)を接種したのち,常温(28°C)で飼育した場合のウイルス増殖量をsingle radial immunodiffusion法で経時的に定量したところ,増殖曲線はS字曲線を示した。これに対し,ウイルス増殖中の感染蚕を適時高温飼育(37°C)に移すと,以後のウイルス増殖は極度に抑制され,やがてウイルス量が減少する傾向が認められた。
    3Hチミジンおよび3Hチロシンを用いたオートラジオグラフから,高温飼育下では感染蚕の中腸におけるウイルスDNAならびに蛋白合成が著しく抑制されることが示唆された。またウイルス蛋白の合成が高温飼育下で抑制されることは螢光抗体法による観察でも裏付けられた。これらの結果から,DNV増殖の高温阻止現象は,ウイルスDNAならびに蛋白合成に関与する酵素活性が高温(37°C)下で著しく抑制されることに基づくものと推察された。
  • 藤家 梓
    1979 年 23 巻 3 号 p. 156-161
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ナシチビガの第3, 4(越冬)世代を対象に慣行防除園で生命表に関する調査を行い次の結果を得た。
    第3世代の生存曲線は卵,潜葉幼虫の死亡率は低く,脱出幼虫になって急激に高くなり,蛹では再び低くなるという型であった。第4世代は脱出幼虫まではほぼ第3世代と同様の経過をたどったが,蛹の死亡率は第3世代より高かった。殺虫剤以外の死亡要因としては潜葉幼虫期に寄生性天敵による死亡がわずかに確認されたほか,仮まゆ期の脱出幼虫がクサカゲロウの幼虫やジョウカイモドキの成虫に捕食されているのが観察された。蛹では捕食,病気,寄生が認められ,特に越冬蛹は鳥類を主体とした捕食者に多数攻撃された。幼虫の主な死亡要因と考えられるMEP剤のナシ葉への付着量は季節とともに変化した。越冬蛹の死亡は冬期間中起こっており,特に12月から1月にかけて死亡率が高まった。また,越冬蛹の主な死亡要因である捕食による死亡率は園毎の蛹の個体群密度に依存的な傾向を示した。本種の多発生の原因を使用農薬の変遷との関係から考察した。
  • 新井 哲夫, 馬渕 正人
    1979 年 23 巻 3 号 p. 162-169
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アメリカシロヒトリの成虫の行動時刻の決定に関与する光条件の影響について調べた。
    24.5±1°C,自然日長条件下において,羽化は日没前後にみられた。その後の成虫の運動は,羽化後1-2時間半および日の出前30分-2時間にみられた。翌日の運動開始は,日没後30分頃であった。雌成虫のコーリングポーズは,薄明期中に始まり日の出後30分までに終了した。雌雄を対にすると,日の出前30分頃に交尾を開始した。
    自然の光条件下で羽化した成虫に人工照明を与え,その後自然条件(暗)に移した場合,暗条件への移行後30分ほどで運動が解発される。羽化後1時間以内に暗条件に移すと,羽化の1時間半から2時間後に運動が始まった。
    日の出2時間半前まで明条件においた後自然の光条件に移すと,薄明期でのコーリングポーズはみられないが,6時間半前の移しかえではみられた。
    日没後に羽化した雌をただちに1lux以下の人工薄明におくと,コーリングポーズは日没から12時間目頃にみられた。羽化後いったん明条件においた後に人工薄明に移すと,コーリングポーズはその約12時間後にみられた。
  • 江森 京
    1979 年 23 巻 3 号 p. 170-172
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    津久井,綾部および大洲で採集したキボシカミキリ成虫の卵から孵化した幼虫を用いて発育におよぼす光周条件の影響を調べた。
    その結果,13L・11D以下ではどの系統の幼虫も200日以上を経て蛹化し,さらに羽化した。このことから短日条件では年1世代であることが分った。長日条件では幼虫の発育が促進され,100∼150日以内にどの地方系統のものも蛹化した。したがって本種幼虫の発育に対する臨界日長は13Lと14Lとの間にある。
    幼虫の飼育環境を短日条件から長日条件に切り換えると,どの地方系統の幼虫も長日接触後1ヵ月以内に蛹化し羽化した。
  • 小山 健二, 三橋 淳
    1979 年 23 巻 3 号 p. 173-177
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ヒメトビウンカの幼虫発育に不可欠な微量金属を明らかにした。ふ化直後から幼虫を微量金属各1種類を除去した人工飼料で飼育したところ,鉄,銅および亜鉛を欠いた場合,幼虫は成虫まで発育することができない。したがってこれら3種類の金属は不可欠であると考えられた。飼料中のFeCl3・6H2O, CuCl2・2H2OおよびZnCl2の至適濃度はそれぞれ1.1∼71.3, 0.017∼2.14および0.2∼12.7mg/100mlの範囲にあると考えられた。
  • 和田 節
    1979 年 23 巻 3 号 p. 178-182
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    飼育温度と餌として与えた稲の葉質が,コブノメイガ幼虫の令数に及ぼす影響を調べた。
    1. 17.5∼30.0°Cで飼育した本種幼虫の発育は大部分が5令型であった。発育零点に近い15.0°Cでは,比較的高い率(38%)で6令型幼虫が出現した。
    2. 草丈20∼50cm程度の比較的若いポット植えの稲葉で飼育すると,大部分の幼虫が5令型であった。一方,慣行栽培の水田から採取した,穂ばらみ期から出穂期及び登熟前期の稲葉では,それぞれ39%, 83%の率で6令型幼虫が出現した。このことから,コブノメイガの令数に影響する要因として寄主植物の葉質が重要であると思われた。
    3. 頭幅の平均増加率は5・6令型でそれぞれ1.45, 1.36であった。頭幅の頻度分布は,各令が独立したピークを示したが,両型を合せるとピークに重なりが生じた。
    4. 5令型幼虫の発育期間は,餌の葉質により異なり,生育ステージの進んだ稲葉では各令期間が少しずつ延長し,全幼虫期間では25.0°Cで約3日間長かった。6令型幼虫は,若い稲葉を与えた5令型幼虫より約5日間幼虫期間が長かった。
  • 遠藤 泰久, 宇尾 淳子
    1979 年 23 巻 3 号 p. 183-185
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 山下 俊和, 兼久 勝夫
    1979 年 23 巻 3 号 p. 186-188
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 高明, 廣瀬 忠爾
    1979 年 23 巻 3 号 p. 188-191
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 伊庭 正樹
    1979 年 23 巻 3 号 p. 191-193
    発行日: 1979/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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