日本応用動物昆虫学会誌
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26 巻 , 3 号
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  • 村井 保, 石井 卓爾
    1982 年 26 巻 3 号 p. 149-154
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ヒラズハナアザミウマの飼育法を検討した結果,以下のことが明らかとなった。
    1) ヒラズハナアザミウマは薄膜(シーロンフィルム)を通して液体飼料を吸汁でき,この薄膜を通して液中によく産卵することがわかった。
    2) ヒラズハナアザミウマは,蜂蜜液だけでは発育,産卵できなかったが,チャ,ナシ,イチゴ,チューリップ,マツなどの花粉と蜂蜜液の組み合わせでは,餌を交換しなくても幼虫が発育し,85∼90%の高率で羽化成虫を得ることができた。さらに,この方法により産卵も促進した。
    3) ハナアザミウマも花粉と蜂蜜液で飼育できることがわかり,訪花性アザミウマ類の簡易大量飼育の可能性が示唆された。
    4) 本法による発育調査の結果,ヒラズハナアザミウマ,ハナアザミウマとも,羽化までの発育は揃い,成虫の生存期間は長く,産卵数は極めて多いことがわかり,訪花性アザミウマ類にとって,本飼育法は,葉や果実を用いる飼育よりも本来の餌条件に適合していることがわかった。
  • 江森 京, 杉山 浩
    1982 年 26 巻 3 号 p. 155-159
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. キボシカミキリ成虫に対するジメトエートの経口毒性はLD50値0.88μg/gで,幼虫の220μg/gと比べて250倍も高い毒性を示した。
    2. ジメトエート粒剤を土壌施用した桑株にキボシカミキリ成虫を放飼したところ,成虫に対する殺虫効果の持続性は6g区(6kg/10a相当)で7日,12.5g区で20日,25gおよび50g区で40日であった。
    3. ジメトエート粒剤を桑株に6g, 12.5g, 25gおよび50gを土壌施用した10日後の桑葉中の残留量はそれぞれ2.0, 1.5, 6.0および7.8ppmであった。30日後では1.5, 1.9, 3.1および4.0ppmであった。
    4. ジメトエート粒剤を土壌施用した桑株の桑葉でカイコ幼虫を飼育したところ,施用後10日では蟻蚕は6g区を除いて中毒死した。2齢幼虫は25gおよび50g区で軽い中毒症状を示し,3齢以上の幼虫は50g区で軽い中毒症状を示した。5齢期間の連続給与区の営繭は正常であった。
  • 宮原 義雄, 斎藤 修
    1982 年 26 巻 3 号 p. 160-165
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アワノメイガの人工飼料による飼育法について,斉藤(1980)の方法をさらに改良した。人工飼料は斉藤の方法と同様で,飼育は前期をシャーレ,後期をプラスチック容器にかえた。人工飼料の表面は定着を容易にするため溝をつくり,蛹化はプラスチック容器内壁にはりつけたダンボール紙片で行わせた。26°C 16時間日長で飼育し,羽化数は飼育容器当たり116頭から75頭,性比0.89から1.04で,羽化成虫に異常や奇型はみられなかった。孵化から50%羽化日までに27∼28日を要した。蛹重は斉藤の方法とほとんど変らず,羽化率は66∼80%で,飼育期間の死亡は主としてシャーレ期間の死亡によるものであった。産卵は紙袋内で行わせたが,交尾率は62∼89%であった。飼育期間に,雌だけが羽化する容器が若干みられた。この飼育法における今後改良を要する2, 3の問題点について述べた。
  • 新垣 則雄, 高橋 史樹
    1982 年 26 巻 3 号 p. 166-171
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    コクゾウが通常の玄米,白米,およびパーボイル加工された玄米と白米に対して示す産卵選好性を比較し,その選好性を支配する因子について検討した。
    コクゾウの産卵選好順位はP玄米>玄米>P白米>白米の順となった。精米度合を変えて糠の存在量を変えると,玄米の種被が少し剥げた程度の時に産卵数は最高で,無処理の玄米がそれに次いだ。そして精米度が高まり,糠の存在量が減少するにつれて,産卵数が減少した。産卵は米粒の特定の部位に集中する傾向がみられた。
    玄米と白米を粉にして,産卵選好性をしらべたが,米粉中では産卵がみられなかった。米粉を固めて人工米を作り産卵数を比較すると,人工玄米では人工白米でよりも約1.7倍多く産卵された。米糠抽出物を添加した人工米では無添加の人工白米でよりもはるかに産卵数が多く,米糠にコクゾウの産卵を刺激促進する化学成分が存在すると考えられた。
  • 伊賀 幹夫
    1982 年 26 巻 3 号 p. 172-176
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    小笠原諸島父島において,誘殺剤によるミカンコミバエの抑圧防除の評価を行うための基礎的データを得る目的で,一定面積内に架設するトラップ数や放飼数を変化させて,効率的なトラップ密度を推定した。
    その結果,放飼虫の再捕率はトラップ密度がヘクタール当たり1-9個の範囲では直線的に増加した。しかし,ヘクタール当たり15個という高密度の場合とヘクタール当たり9個の場合の再捕率に差はなかった。そのため,ヘクタール当たり9個がトラップ密度の飽和点と考えられ,本種根絶のためのメチルユージノールベイト(テックス板,ひも)投下の密度もこれに匹敵するものが望ましいと考えられる。なお,この場合のトラップ間隔は33mである。
    捕獲率Rは,3月から8月まで20%前後で時期的な差は明確に認められなかった。また同期間中,顕著な密度の変動にもかかわらず,捕獲率間に差は認められなかった。
  • 岡田 利承, 工藤 巌
    1982 年 26 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) チャノキイロアザミウマの越冬ステージおよび越冬場所を静岡県牧の原台地のチャ園で調査した。
    2) 成虫は地上の葉層部,枝幹部,地表の落葉部,地下の土壌部のいずれからも冬期間を通して採集され,成虫で越冬することが明らかになった。
    3) 冬期間における成虫の活動が最も低下するのは,12月中頃から3月中頃までの約3ヵ月であった。
    4) 葉層部の幼虫は11∼12月までに枝幹部や落葉部に移動して蛹化し,大部分は11∼12月の間に,遅くとも1月末までには羽化すると考えられた。しかしながら,冬の寒さが厳しくなく,若い葉が残っているような条件下では,成虫以外のステージでも越冬できると考えられた。
    5) 越冬密度は落葉部が最も高く,本調査地点では1∼2月に全体の64.4%と推定され,次いで枝幹部の16.2%,土壌部の12.5%,葉層部の6.9%の順であったが,これらはチャ園の管理状態や立地条件などによって変化すると考えられた。
    6) 雌/雄比は,1∼2月の地上部から採集した成虫が約3.4であり,同期間に地表・地下部から採集した試料を加温して得た成虫が約2.5であった。
    7) 越冬した成虫は3月中に枝幹部,地表部,地下部の順に飛び立ち,樹冠内の上部に移動して,3月下旬から4月上旬には葉層部に集まると考えられた。
    8) 越冬後の成虫は新葉で吸汁,産卵し,大部分は4月末頃までに,一部は5月中頃までに死亡すると考えられ,越冬成虫の生存期間は4∼5ヵ月と考えられた。
  • 福原 敏彦
    1982 年 26 巻 3 号 p. 183-187
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アメリカシロヒトリ核多角体病ウイルスで人為的に汚染された土壌と自然状態でウイルスに汚染された野外土壌から多角体の回収を試み,次のような結果を得た。
    1. 人為汚染土壌から多角体を精製するには,ピロリン酸ナトリウム水溶液中で振盪してから,デキストラン-ポリエチレングリコールから成る水性2層分配系に加え,その上層を採取すればよい。
    2. 多角体回収率は2層系の組成が濃度境界曲線に近いほど高く,土壌のウイルス汚染度を低くしてもあまり低くならなかったが,2層系に混合する土壌量が多くなるにつれて低くなった。
    3. 自然汚染土壌からピロリン酸ナトリウム処理と水性2層分配と連続遠心分離により多角体を精製した。この多角体はアミドシュバルツ染色では黒緑色を呈し,間接螢光抗体法による観察では黄緑色のFITC螢光を発した。
  • 小田 道宏, 杉浦 哲也
    1982 年 26 巻 3 号 p. 188-193
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    カキノヘタムシガの羽化は主に日没前後にみられ,雌のコーリング行動および交尾行動は日の出前の薄明時に観察され,多発園では多くの雄成虫が処女雌トラップに誘引された。
    交尾回数は雌雄ともに通常1回と考えられた。雌のコーリング行動は羽化当夜から認められ,この行動を示す個体の率は第1回成虫は1日後に約70%まで高まったが,第2回成虫では2日後まで約35%と低率にとどまった。
    雌のコーリング行動は14°C以下では観察されず,風速2.0m/sec.ではトラップへの誘引は認められなかった。
    雄の標識個体は20m離れた処女雌トラップにもかなり誘引され,再捕率は平均28.0%であった。
  • 渋谷 達明, 井濃 内順
    1982 年 26 巻 3 号 p. 194-195
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    The Japanese dung beetle, Copris pecuarius, has a large number of olfactory sensilla in the periphery of the 7th and 8th segments of the antennae. The length of each sensillum ranges from 12 to 23μm and the diameter from 2.5 to 3μm at the base. The number of sensilla on the 7th segment varies from 1, 600 to 1, 900. Small olfactory pores are distributed on the surface of the sensilla. Olfactory cells in a sensillum reacted well to odor of cow dung and 2-butanone. Unitary impulses were 1 to 10mV in height and 2 to 2.5msec in duration.
  • 添盛 浩, 久場 洋之, 辻 功
    1982 年 26 巻 3 号 p. 196-198
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Mass-rearing procedure of the melon fly requires sifting of puae from the sawdust in which they pupated. The sifting of 1-to-2-day-old pupae reduced the eclosion rate and that of 3-to-4-day-old pupae was harmful to the flight ability of the adult which emerged, when the pupal duration lasted is 9 days at a rearing temperature of 25°C. The flight ability of the adult was not retarded after the 3rd day of eclosion in sifting lasting 1.5 and 10min, respectively. On the basis of these result, it was concluded that the pupae should not be sifted before the 5th day after pupation.
  • 小田 道宏
    1982 年 26 巻 3 号 p. 198-200
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 近藤 章, 高藤 晃雄
    1982 年 26 巻 3 号 p. 200-202
    発行日: 1982/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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