日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
Print ISSN : 0021-4914
ISSN-L : 0021-4914
3 巻 , 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 笹本 馨
    1959 年 3 巻 3 号 p. 153-156_1
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    水稲ケイ酸とニカメイチュウとの関係を知るためシリカゲルを用いたが,鉱さい施用の場合と次の点で一致した結果を得た。
    1) シリカゲル施用水稲で幼虫を飼育すると大あごの磨耗が多い。
    2) 接種した幼虫はシリカゲル区水稲よりも対照区に多く集まり,加害量,食入虫数,ふん量も多く,ケイ酸施用量が多いものほど少ないことが認められた。
    シリカゲル施用は鉱さい施用と同様に稲体を強剛にしまた幼虫の誘引物質生成に関係があるように思われる。
  • 一瀬 太良, 渋谷 成美
    1959 年 3 巻 3 号 p. 157-163
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    蔬菜害虫タマナギンウワバの各態を25°Cおよび30°Cの恒温と種々の室温下で飼育して,卵,幼虫およびさなぎの発育と成虫の寿命に及ぼす温度の影響を調べ,あわせて東京都府中付近における発生経過を考察した。飼育法は20頭前後の集合飼育と単独飼育とを併用した。
    1) ゴボウ葉供試,集合飼育の場合,本種の有効積算温度はそれぞれ卵期66.7日度,全幼虫期223.6日度,よう期101.8日度であって,理論発育零点は卵8.0°C,幼虫8.0∼9.6°C,さなぎ12.2°Cである。各態,各令の発育期間と温度との関係を第1, 2表に示した。
    2) ゴボウ葉供試区は発育が良好であって雌雄の発育速度には差が認められなかった(第4表)。またこの区では集合,単独両飼育条件の間において令の発育速度に若干の相違がみられたが,全幼虫期,あるいは幼虫とさなぎの全生育期を通じると両飼育条件間に有意差を認めることができなかった(第5表)。
    3) 本幼虫の令数は普通5令であるが,しばしば6令型幼虫を生ずる。高温において6令型幼虫の増加する傾向がみられたが,温度がこの現象を支配する有力な因子であるとは考えられない。
    4) 飼育による成虫の寿命は22°C付近で17日前後,28°C付近で9日前後であり,雌雄間に差を認めえなかった。
    5) 本種は通常各態とも決して休眠することがなく,積算温度の法則より,東京府中地方では年間最大5回発生しうるように推定される。
  • 巌 俊一
    1959 年 3 巻 3 号 p. 164-171
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) アワヨトウ幼虫の相による食物耐性の差を調べるため,5令まで1シャーレあたり1, 10あるいは20頭の各密度で飼育した幼虫を,終令期にすべて密度1に分離して,好適な食草(トウモロコシあるいはイヌムギ)のほか,ササ,シロナ,イノコヅチおよびアラカシなど不適と思われる食草によって飼育した。
    2) 一般に不適当な食草では,終令期の日数が長くなり,さなぎ体重は減少し,死亡率も増加する。ササやシロナではこのような悪影響は比較的少なく,前者では密度間の差もはっきりしないが,後者では低密度型(淡色)幼虫のほうが高密度型(黒色)より終令期間の延長,さなぎ体重の減少,およびそれらの個体変異の増大が著しい。更に不適度の高いイノコヅチで飼育した場合には,上記の点のほか死亡率の増加も低密度型に顕著に現われる。アラカシを与えた場合はすべて数日中に死亡し,密度型間の差はみられなかった。
    3) 好適な食草における両密度型の重量成長のパターンをみると,高密度型は低密度型より5令から6令へかけての体重増加比が小さいが,よう化の際の体重減少歩合も少なく,結局5令眠体重に対するさなぎ体重の比は両者でほとんど違わない。不適な食草では6令最高体重は減少するが,その程度は高密度型のほうが少なく,一方よう化時の重量損失率の差は変わらないので,さなぎになるまでの成長率は高密度型のほうが大きくなる。不適な食草における幼虫期の延長は低密度型のほうがはなはだしいから,これらの重量比を時間軸に対してとれば,両密度型の成長パターンの違いは一層はっきりする。
    4) 幼虫1頭の1日あたり平均排ふん数は食草が不適になるにつれ減少するが,この減少度は低密度型のほうが少ない。この事実と体重増加率の低下度が逆に低密度型においてはなはだしいことを考え合わせると,不適食草における同化の効率は高密度型のほうが高いのではないかと思われる。
  • 津川 力, 山田 雅輝
    1959 年 3 巻 3 号 p. 172-176
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    クワコナカイガラムシの越冬卵に基づいて二,三の観点から,ふ化初発日の予察を吟味した結果次のことがわかった。
    1) 室内実験によると,越冬卵の発育限界温度は9°C内外であり,ふ化までの有効積算温度は220日度である。
    2) 野外の最高温度より有効積算温度を求め,これとふ化初発日との相関係数を計算した結果では,3月1日より5月20日までのものが最も高い値を示した。
    3) リンゴの3主要品種の祝,紅玉および国光の開花始めおよび満開期とふ化初発日との間にもかなり高い相関が認められた。
    4) 4月下旬の最高気温の平均とふ化初発日との間にγ=-0.647を得,これより予察式Y=51.951-2.001Xを求めた。
    5) なおクワコナカイガラムシの薬剤による防除適期はふ化初発日より10∼14日後で,粘着剤の塗布期は初発日の数日前が適当と考えられた。
  • 内田 俊郎
    1959 年 3 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    本邦各地で得られているニカメイガの誘殺ガ数の長年変動を統計的に分析した。個体数の多かった世代の次には減少し,低密度の世代の次には増加する傾向が認められたが,それは偶然性によっても期待される。しかし,大発生の起こる世代には全く偶然変動によらない特殊な機構が働いていることが推察された。同様なことはドイツのシャクガの個体数変動の記録にも認められた。以上の結果から,大発生以外の世代における個体数変動は気候的な要素が決定論的な作用を及ぼすことによるとは考えられず,むしろ種々な環境要素が複雑に働いて生じた偶然変動によるとしか解釈されない。その結果としてNICHOLSONの説くような平衡状態を形造っているように思われる。
  • 西島 浩
    1959 年 3 巻 3 号 p. 183-189
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    本報告は1955, 1956および1958年において,マメシンクイガによる大豆の不稔粒がほ場において生じているかどうかを検討した結果を述べたものである。大豆の被害粒としては普通の虫食い粒およびくず粒のほかに,珠柄部に傷害を受けた不稔粒が認められた。このような不稔粒は,特に長葉系統の品種に多く,被害粒の総数の約10∼15%を占めることがわかった。このような不稔粒の発生数は,莢数,莢室数および潜入こん数とは必ずしも比例しない。また,かかる不稔粒が多く生じた莢室は,生理的不稔粒が多く生じた莢室と一致しない。したがって,このような不稔粒が本種の加害によって生ずるという見解は,再び確認された。
    上述のごとき不稔粒の発生は,幼虫が莢室に潜入する前後において,珠柄部に傷害を与えた場合に限られる。莢の伸長期から種子の肥大初期において,珠柄部に人為的な刺傷を与えた場合,多くの種子は不稔粒となる。これらの事実から,その成因について若干の考察を試み,結局このような不稔粒は,マメシンクイガの幼虫による珠柄部の機械的な障害に基づく栄養障害によって生ずるものと推論した。
  • 吉田 正義, 吉井 雅宏
    1959 年 3 巻 3 号 p. 190-194
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) ハリガネムシ(マルクビクシコメツキ幼虫)は飢餓に対する抵抗性がきわめて強いことや,絶食期間におけるそのエネルギー源について疑問を持ったので,自然環境のもとに生息している個体と飼育した個体の体内における細菌を分離して,種類とその消長ならびにその細菌学的性質を調査した。
    2) ハリガネムシの体内から真正細菌亜目に属する4属8種の細菌が分離されたが,S1, S4およびS6の細菌は環境のいかんを問わず,いずれの個体にも必ず存在した。他の細菌は分離数も少なく,ハリガネムシの非摂食期に少なく摂食期に多少多くなる傾向から,食物などとともに体内にはいるものと思われる。S4細菌はS1およびS6細菌に比較してきわめて多数分離された。
    3) ハリガネムシを無菌飼育装置で室温のもとに飼育したが,10日目ころより他の細菌は消失して,S1, S4およびS6細菌のみとなった。飼育期間は夏期であったが,S4細菌は飼育後1ヵ月目より急激に増加したが,S1およびS6細菌は大きな変化は見られなかった。
    4) 体内における細菌の分布は,体液中では分離できず,脂肪組織からS4およびS6細菌が分離された。S4細菌の数はS6細菌に比較して著しく多かった。
    5) S4細菌の発育低温限界は10°Cと15°Cの間であった。この温度は春期ハリガネムシが耕土の下層から上層に移行する3月下旬∼4月上旬の平均地温の11∼13.5°Cとおおむね一致した。S4細菌の発育適温は30°Cと40°Cの間と思考される。
    6) STAR培地の変法による培地に塗布したS4細菌はBTBを黄色に変え,明らかに綿実油を脂肪酸とグリセリンに分解することが認められたので,S4細菌はハリガネムシの脂肪を分解する細菌と思われる。
    7) 農薬で殺したハリガネムシの体内におけるS4細菌の分離数は,正常な個体のそれに比較して著しく多かった。
  • 西村 国男
    1959 年 3 巻 3 号 p. 195-199
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Previously the author reported with others on the relation of the sexual behaviour and the role of ganglia in Antheraea moths (YAMASAKI et al., 1953, 1954, 1955, 1956, 1957; NISHIMURA et al., 1958, 1959).
    The present study reports upon the muscular system in appendages of the genital organ and upon the distribution of nerve fibres from the 9th ganglion in the male moth, which will contribute to the fundamental knowledge on the above-mentioned studies.
    1. The muscular system consists of the muscles of tubercle, supra-anal plate, chitinous tubercle, uncate chitin, the 10th tergum, and penis at which three kinds of muscles (exo-, meso- and endo-muscle) distribute.
    2. The nerve fibres from the 9th ganglion are composed of 9 pairs.
    3. The distributions of the above-mentioned fibres are shown in Table 1.
    4. It is observed by removing the ganglion of the pupa that the nerve (6) and (7) are originated in the 11th ganglion, the nerve (4), (5) and (9) (sympathetic nerve) in the 12th one, the nerve (1), (2), (3) and (8) (sympathetic nerve) in the 13th one.
    Table 1
  • 岸本 良一
    1959 年 3 巻 3 号 p. 200-207
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    幼虫のいろいろな令期に,長日から短日,あるいは短日から長日に変えて,休眠誘起および発育促進の様子を調べた。長日は16時間照明,短日は8時間照明で,全発育期間中20°Cで飼育した。
    1) 全個体が休眠にはいるためには,1令から短日処理を継続することが必要で,1令だけ長日にしただけでも60∼70%の個体は非休眠となる(第1, 2図)。
    2) 全令短日条件では4令と5令が休眠状態を最も明らかに示すが,長日におくと発育の促進が見られる。しかし,長日に移したその令から直ちに非休眠個体と同じ程度の発育速度にはならず,その前の令から長日条件においた場合にその速度に達する。この傾向は4令と5令とではっきりした区別はなく,3令幼虫も低い程度ながら同じ傾向を示す。1∼2令では休眠にはいるものと非休眠のものとで発育に差が見られない(第1図)。
    3) この飼育で得られた成虫の頭幅,前ばね長,後脚たい節長,けい節長を測った。全令長日条件下で夏型,全令短日条件下で春型が得られるが,その他の条件下では中間型が容易に得られる。体の大きさと発育日数との間には双曲線的関係が見られた(第4図)。
    4) (前ばね長/後脚たい節長)も,前ばね長だけの場合と同様,発育日数との間に双曲線的関係が見られた。すなわち,長日条件下で得られた個体は,一般的体型に対してはねがよく発達しているといえる(第6図)。
    5) 休眠の誘起と成虫の型の決定との間には共通したホルモン機構があるのではないかと想像され,アラタ体の作用が注目される。
  • 松沢 寛, 岡本 秀俊, 豊村 啓輔
    1959 年 3 巻 3 号 p. 208-209
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 野村 健一, 奥井 誠一, 内山 充, 入江 昌親
    1959 年 3 巻 3 号 p. 210-211
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 内田 俊郎
    1959 年 3 巻 3 号 p. 212-213
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 岡本 秀俊
    1959 年 3 巻 3 号 p. 213-215
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 高橋 保雄
    1959 年 3 巻 3 号 p. 216-217
    発行日: 1959/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top