日本応用動物昆虫学会誌
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39 巻 , 3 号
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  • 河野 義明, 冨田 隆史
    1995 年 39 巻 3 号 p. 193-211
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 榊原 充隆
    1995 年 39 巻 3 号 p. 213-218
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    前胸背斑紋が連続し,幼虫休眠性をもたないキボシカミキリ東日本型の分布域である茨城県つくば市の蚕糸・昆虫農業技術研究所の圃場周辺で1990年と翌91年の2年間,成虫を捕獲調査した。前胸背斑紋が明らかに中断している個体が雄で50%前後,雌で30%台と多かったこと,両年とも6月中旬に幼虫休眠後羽化したと思われる大きな捕獲ピークを認めたこと等から,前胸背斑紋が中断し,かつ幼虫休眠性をもつ個体群,すなわち西日本型が,捕獲個体群中にかなり混入していると判断した。1992年10月に捕獲した雌成虫から得た次世代幼虫の飼育結果からもこのことが確認された。今回の調査結果は,SAKAKIBARA and KAWAKAMI (1992)の結果から導かれる,(1)両型の混棲地では性比は季節変化を示し,(2)斑紋型は休眠性の判断指標として不適当であるとの,2つの推論を支持するものであった。
  • 土屋 雅利, 古橋 嘉一, 増井 伸一
    1995 年 39 巻 3 号 p. 219-225
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    290∼800nmにおける反射率が84∼94%の散乱反射特性をもつ光反射シートの地表全面マルチによるチャノキイロアザミウマ防除効果を,本種の発生の多いウンシュウミカン園で調査した。樹冠占有面積率が54.4∼60.5%のウンシュウミカン園に,収穫期までの4∼7か月間にわたり光反射シートを地表全面にマルチしたところ,マルチされた全期間を通じ,本種のトラップ捕獲数及び寄生果率は秀品果実生産のための許容水準未満で推移し,収穫期には商品性に問題のない果実が得られた。一方,光反射シートをマルチしない対照区では,許容水準を越える果実寄生が長期間にわたって認められ,収穫期には著しい果実被害が認められた。この結果から,光反射シートマルチは本種の実用的な防除手段であるとともに,果実への加害が始まる6月から収穫期までのマルチによって本種に対する薬剤防除が不要になると考えられた。
  • 西村 知記, 井上 大成, 山崎 三郎, 宮田 弘明
    1995 年 39 巻 3 号 p. 227-233
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    高知県山間部のシキミ栽培地において,クスアナアキゾウムシの生活環を調査した。
    1) 越冬成虫は4月頃樹上に出現し,5月下旬頃から産卵を開始した。主な産卵時期は6∼7月頃で,産卵は10月頃まで続いた。
    2) 孵化した幼虫は2∼5齢に達して材内で越冬した。また幼虫の寄生部位には,齢の進行に伴って地上部からより地下の深い部位へと移っていく傾向があった。
    3) 幼虫は産卵された翌年の7∼8月に蛹化・羽化し,新成虫は7月後半から9月頃までに材外へ脱出した。成虫は10月頃まで樹上で活動した。
    4) 以上の結果から,本種は主として2年1化の生活環を送っていると考えられた。しかし,少数の蛹や材内成虫が冬に得られるなど,発生経過にはばらつきがあったため,さらに温暖な地域では,2年1化にそろうことなく,より多くの個体がかなり複雑な発生経過を送っている可能性が高いと思われた。
  • 斉藤 修, 北村 實彬
    1995 年 39 巻 3 号 p. 235-240
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. 1987年6∼7月に北海道に異常発生したアワヨトウ第1世代の,成虫羽化消長と水銀灯,枯草トラップ,糖蜜トラップで捕獲した雌成虫の性成熟程度を7月下旬から8月中旬まで札幌市で調査した。また,多発圃場とその周辺で成虫の生息状況を調査し,これらの結果からアワヨトウ成虫の羽化後の行動を考察した。
    2. 幼虫多発圃場から採集して実験室内に持ち込んだ蛹から7月下旬をピークに成虫が羽化した。各種トラップでは成虫羽化消長よりやや遅れて捕獲ピークがあった。捕獲雌成虫は8月上旬はほとんど未交尾で,卵巣は発育していない。8月中旬以降には雌の交尾率が高く,成熟卵を持つ個体が増加した。
    3. 多発圃場では,7月下旬に多数の成虫がみられ,捕虫網による捕獲が容易であったが,8月上旬には成虫がみられなくなった。捕獲された成虫はすべて未交尾で卵巣は発育していなかった。
    4. 7月下旬から8月上旬に圃場周辺林内の開花中のシナノキで,日中に多数の成虫の吸蜜行動が観察された。これらの成虫はシナノキの開花が終わるといなくなった。吸蜜していた雌成虫は未交尾で卵巣は発育していなかった。
  • 江崎 功二郎
    1995 年 39 巻 3 号 p. 241-244
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ウバタマコメツキの成虫の産卵,卵の発育,日周行動に関する調査を行い,高知県における本種の生活史について調査した。
    雄は4月下旬頃に脱出し,雌は5月中旬頃に卵巣の成熟した個体が脱出する。成虫は昼行性である。交尾を終えた雌はマツ枯損木へ移動し,5月下旬頃から樹皮下に卵塊状に産卵し始める。産下卵は約1ヵ月で孵化する。
  • 末永 博, 石田 和英, 田中 章
    1995 年 39 巻 3 号 p. 245-251
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    マメハモグリバエによる被害程度を,慣行防除条件下のスプレーギク84品種,および輪ギク2品種について調べた。さらに,スプレーギクについては開花日と被害程度との関係も調べた。
    1) スプレーギク84品種,および輪ギク2品種の全てが幼虫に食害された。
    2) スプレーギク84品種のうち5品種は食害痕が小さかった(幅が0.5mm以下)ため,ほとんど被害は目立たなかった(被害度‹微›)。他の16品種は,下位から上位葉まで全ての葉に,幅0.5mm以上の目立つ食害痕が多数見られ,その面積は葉面積の50%以上を占めた(被害度‹甚›)。残る63品種は,被害発生葉位と食害痕数とに従って被害度‹少›,‹中›,‹多›に分類された。輪ギク2品種は,被害度‹少›と‹多›であった。
    3) 単位面積当たりの中(幅0.5∼1mm)と大(幅1mm以上)の食害痕の数は,被害度が大きくなるにつれて有意に増加した(p<0.01)。
    4) 成虫によって吸汁された葉の割合,幼虫に食害された葉の割合,そして単位面積当たりの吸汁痕数は,被害度間に有意差がなかった。
    5) 開花日は感受性の品種ほど早かったが(p<0.01),バラツキが大きく,感受性の有効な指標にはならなかった。
  • 土屋 雅利, 外側 正之, 古橋 嘉一, 増井 伸一
    1995 年 39 巻 3 号 p. 253-259
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ミカンキイロアザミウマのウンシュウミカンへの寄生特性と被害の特徴を施設及び露地ほ場の調査と接種試験によって検討した結果,次のことが明らかになった。本種は花及び果実に寄生し,花では開花盛期から開花終期にかけて寄生率が高まり,終期の花からは多くの幼虫ふ化が認められた。産卵は花弁及び雄ずいより雌ずい,子房及びがくに多かった。ふ化幼虫の幼果に対する摂食はがくの内面からがく付近の果面に行われ,この傷から梅雨期に炭そ病菌等が感染して腐敗が発生した。被害は開花終期の花に由来する幼果に限って発生し,被害果は生理落果しないが7月下旬までに自然落下した。これは通常管理で摘果される果実に当るため経営には影響しないと考えられた。成虫は幼果には寄生せず,接種した成虫は生存できなかった。果実への成虫の寄生と摂食が行われたのは,果皮の油胞が黄色になった時期から収穫期までであった。果皮への産卵は着色した部位を選好して行われていた。果実の被害は,白いカスリ状の斑点となり,果皮色と同色の糞を伴っており,この斑点は果皮表層にできた微細な空洞の集合であった。新梢には,その硬化程度に関わらず寄生や被害は認められなかった。
  • 北村 憲二, 近藤 博次
    1995 年 39 巻 3 号 p. 261-263
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 20, 24, 28及び30°Cの4段階の飼育温度におけるハネナガマキバサシガメNabis (Nabis) stenoferus HSIAOの卵及び幼虫の発育日数,生存率及び捕食数を調べた。20, 24及び28°Cにおける卵及び幼虫の発育日数は温度が高くなるほど短縮されたが,30°Cでは高温による遅延が見られた。卵の発育零点は13.2°C,幼虫のそれは13.4°C,卵から成虫までの有効積算温度は323.6日度であった。各温度間における生存率は24°Cで高かったが,捕食数には有意差は見られなかった。
    2) 1日当たり0.5, 1, 3及び8餌密度区におけるハネナガマキバサシガメ幼虫の死亡率と捕食数を調べた。低い餌密度区ほど幼虫の死亡率が高かった。0.5餌密度区では幼虫は羽化しなかった。本種幼虫の捕食量は餌密度依存的であった。餌密度が低い場合,1頭の捕食時間が長くなり,より丹念に栄養物を摂取すると考えられた。
  • 後藤 三千代
    1995 年 39 巻 3 号 p. 264-266
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Haemolymph and whole-body trehalose contents in overwintering larvae of Enosima leucotaeniella were measured by gasliquid chromatography. The volume of haemolymph (Vμl) was determined by the following relationship: V=(T2/T1)×1, 000, where, T1 is the haemolymph trehalose concentration (mg/ml) and T2 is the whole-body trehalose content (mg). This estimate was comparable in accuracy with the 14C-inulin-dilution method. During October to March 1993 and 1994, the trehalose concentration in haemolymph was controlled by ambient temperature. However, the volume of haemolymph barely changed (55% to 65%) during October to February, but decreased markedly in March. Physiological changes such as decreased body glycogen and increased glucose content were also noticed in March. Therefore, the decreased haemolymph volume may be one phenomenon in a series of physiological changes of overwintering larvae in the late post-diapausing stage.
  • 堤 隆文, 山中 正博
    1995 年 39 巻 3 号 p. 267-269
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Transmission of an entomogenous fungus, Beauveria brongniartii, by mating behavior was examined by allowing inoculated Psacothea hilaris adults to mate with non-inoculated ones. There was a significant difference in transmission ability between inoculated males and females. Inoculated adults could transmit the fungus to non-inoculated ones for five successive days, mating once each day after inoculation. The transmission percentage was 100% for adults 2h after inoculation but decreased to 40%-60% 5 days after inoculation.
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