日本応用動物昆虫学会誌
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4 巻 , 3 号
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  • 伊藤 嘉昭, 後藤 昭, 宮下 和喜
    1960 年 4 巻 3 号 p. 141-145
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 人為的に産卵させたモンシロチョウの未成熟個体群の空間的分布の変化を,全株調査によって調べた。
    2) 畑に網をかぶせたために,モンシロチョウは周辺に特に多く産卵し,個体数の空間的分布は著しく不均質なものとなった。しかし,畑の外周の株を除くならば,散布指数を指標とするかぎり空間的分布は野外の場合とそう著しく違わないものとなった。
    3) 散布指数は,発育の進行とともに減少した。すなわち,集中的な分布からより均質な分布へと変化した。この原因は,発育の初期に密度比例的な死亡が散布指数の見かけ上の減少をもたらしたこと,第3化期に卵塊状に産まれた多数の卵がつぶされたり落ちたりして死亡したこと,および老熟幼虫期に密度に依存した死亡と移動があったことによる。そのうち,第2化期には株間の移動が,第3化期には病気による死亡がおもな役割を果たしたと考えられる。
  • 水田 国康
    1960 年 4 巻 3 号 p. 146-152
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    チャドクガもマイマイガも卵は卵塊として産付されるがその幼虫の習性は異なり,チャドクガの幼虫は終齢に達するまで密接に集合し集団的に行動するが,一方マイマイガはこのような集合性は示さない。
    両種の室内での飼育によると,チャドクガでは集団の個体数が少ないほど死亡率が高く,幼虫期間も長くなり,脱皮回数も多くなった。また集合飼育の幼虫を各齢期に1頭に分離した場合にも,早い齢期に隔離したものほど死亡率が高く,幼虫期間も増加する傾向があった。ことに若齢(1∼3齢)期に隔離したものは発育を完了することができなかった。しかしさなぎ期間,終齢幼虫の頭幅,さなぎ体重,蔵卵数については,集団の大小あるいは隔離齢期による差は認められなかった。
    マイマイガでは,幼虫期間,さなぎ期間,幼虫の頭幅,さなぎ体重および蔵卵数などは1頭区において最大になり,容器あたりの個体数が増加するにしたがいこれらは減少する傾向が認められた。しかし幼虫期間は中間区で最小となった。
  • 森本 尚武
    1960 年 4 巻 3 号 p. 153-158
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    モンシロチョウの幼虫を25°Cの恒温,自然日長下で密度を種々変えて飼育し,幼虫密度が幼虫期,よう期の諸形質に友ぼす影響,ひいては成虫の生理的形質にどのような変化がみられるかを調べた。また,特に内部に起こる変化にも注目して実験を行なった。その結果,次のようなことが明らかになった。
    1) 幼虫期の発育速度は,中間区で速く,単独区でおそい。
    2) 精巣の容積は中間区で大きい。
    3) 内分泌器官の変化:アラタ体の大きさは密集区で大きく,単独区および中間区で小さい。いんこう下神経球は単独区で大きく,中間区および密集区で小さい。
    4) 幼虫の体重は中間区で重く,密集区で軽い。
    5) 幼虫期およびよう期の死亡率は密集区で高く,中間区で低い。
    6) さなぎの体重は中間区で重く,密集区で軽い。
    7) よう化率は中間区で高く,密集区で低い。
    8) 成虫の体重は中間区および単独区で重く,密集区で軽い。
    9) 雌成虫の寿命は中間区で長く,密集区で短い。
    10) 羽化率は中間区で高く,密集区で低い。
    11) さなぎの期間は各区とも顕著な差は認められない。
    なお,内分泌器官の変化とこれら各ステージの諸形質との間には何らかの関係があると考えられるが,今の段階でははっきりと結論はできない。
  • 内藤 篤
    1960 年 4 巻 3 号 p. 159-165
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    シロイチモジマダラメイガは広く世界の熱帯,亜熱帯,温帯地方に分布し,本邦では九州,四国および本州の中国,東海近畿,北陸,関東に分布し,一部は東北南部太平洋沿岸地帯にも及んでいる。しかし九州および西南暖地の平坦部を除いては発生が少ない。本種の分布北限帯は,仙台平野の南部太平洋岸に始まって海岸沿いを南下し,関東地方の北部山ろく地帯を通り,本州の中部山岳地帯をう回して北陸に達し,反転して富山平野の山沿いを東北に進み,越後平野の北部あたりから日本海に抜ける。
    本邦におけるシロイチモジマダラメイガの分布北限界の指標として,年平均気温11.5∼12.5°C等温帯および夏期平均気温(5∼10月)18.5∼19.5°C等温帯をあげることができる。しかし分布限界を大陸にまで延長して考えるならば,後者のほうがより適合性が高いようである。
    マメシンイガは極東地域の寒帯,亜寒帯および温帯に分布する。本邦では北海道,本州,四国の全域および九州の一部に分布し,北海道および本州の東北,北陸,関東東山,山陰地方では発生が多いが,それ以南の暖地の平坦部や九州では少ない。また種子島以南の諸島では本種の存在が確認されておらず,おそらく九州本島が南限のように思われる。
    以上のような両種の発生分布の状態から,明らかにマメシンクイガを北方系,シロイチモジマダラメイガを南方系の害虫とみることができる。両種は東北の南部から九州に至る広範囲にわたって混在し,関東,東海近畿,山陽および四国地方では両種の勢力はほぼ等しい。しかし総体的にみた場合は,本邦においてはマメシンクイガのほうが優勢である。
  • 上野 晴久
    1960 年 4 巻 3 号 p. 166-172
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1958年よりカキを加害するキクイムシ類について,その種類相,生態ならびに加害様相の調査,防除試験などを行なった結果は次のとおりである。
    1) 加害種はハンノキキクイムシXyloborus germanusを優占種とするザイノキクイムシ類がほとんどで,今までに判明したものは2科4属8種に及んでいる。
    2) ハンノキキクイムシは成虫態で越冬し,4月下旬カキに飛来,加害せん孔する。1頭の雌が1孔を材質部深くせん孔し,数個の産卵室をつくり,1雌あたり2∼3卵塊,20∼50卵程度産卵する。幼虫頭幅の測定結果よりみると齢期は4齢と思われ,6月下旬には新成虫が孔内に認められる。新成虫は7月上旬には孔外に脱出し始めるが,2化期以後はほとんどカキを加害しない。
    3) 被害樹は10年生以下の幼木あるいは著しく樹勢の弱まった木に多い。通常主幹および主枝を加害するが,加害部位は木の状態により変動する。
    4) 薬剤による被害防除試験の結果は,ガンマーライトおよびサッチューコートが最もよく,エンドリン乳剤およびリンデン乳剤がこれについだ。
  • 辻 英明
    1960 年 4 巻 3 号 p. 173-181
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ノシメコクガPlodia interpunctella HÜBNERを30°Cで累代飼育しているうちに,幼虫の生息密度に対する感受性が著しく弱くなり,密度依存的な休眠率が3年間に23.7%から0.6%になった(いずれも30gのぬかに400個の卵を投入し30°Cで飼育)。しかし20°Cで飼うと休眠した(OS)。
    一方20°Cで比較的早く羽化する成虫を繰り返し飼育した結果,20°Cの恒温では休眠しない新しいストックが手にはいった。このストックもやはり密度に対する感受性が弱く,OSと同じ実験方法で0.4%しか休眠にはいらなかった(NS)。
    NSと同じ方法で反対の方向に選択飼育して,20°Cで累代飼育しても休眠するストックを手に入れた。このストックは密度に対する感受性が強く,OS, NSと同じ実験方法で52.4%の密度依存的休眠率を示した(DS)。
    どのストックも30°Cの温度と低い幼虫密度の条件下で飼うと休眠にはいらない。一方発育の初期を30°Cで飼って後期を20°Cに移すと,NSを含めて全部のストックが休眠する。
    OSは温度反応ではDSと似ているが,密度反応では大きく異なっている。またOSは密度反応ではNSと似ているが,温度反応では大差がある。
    ここで得られた結果で重要と思われるのは,休眠の特性についての種内変異が,密度依存的でない温度の働きに対する反応にみられるばかりでなく,密度の働きに対する反応にもはっきり認められ,しかもそれが温度反応の変化とはある程度独立的に生じていることである。
  • 福島 正三, 梶田 泰司
    1960 年 4 巻 3 号 p. 182
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 松沢 寛
    1960 年 4 巻 3 号 p. 183-184
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 室賀 政邦
    1960 年 4 巻 3 号 p. 184-186
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 四方 正義
    1960 年 4 巻 3 号 p. 187-189
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 大竹 昭郎
    1960 年 4 巻 3 号 p. 189-191
    発行日: 1960/09/30
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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