日本応用動物昆虫学会誌
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4 巻, 4 号
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  • 森本 尚武
    1960 年 4 巻 4 号 p. 197-202
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    The effect of population density on some characters of larva, pupa and adult in the rice stem borer, Chilo suppressalis, has been examined. The experiment was carried out under laboratory condition.
    The results obtained are summarized as follows:
    From these results, it is concluded that the crowded life may be favourable for larvae prior to the dispersion period, while after the dispersion period the relation is reversed.
  • 上田 金時
    1960 年 4 巻 4 号 p. 203-205
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    家蚕幼虫の中腸の磨砕液を遠心分画した標品の差スペクトルから,チトクロームcおよびa3の存在が認められ,この結果中腸を材料としてチトクロームcの抽出を試みた。
    中腸を0.9∼1.0飽和の硫安溶液を用いて磨砕し,その抽出液に硫安を添加してチトクロームcを沈でんさせた。これをイオン交換樹脂(Amberlite XE-64)により精製し,波長240∼600mμにおける吸収スペクトルを調べたところ,家蚕成虫の胸部筋肉から得られたチトクロームcとほぼ同じであることがわかった。
  • 草野 忠治
    1960 年 4 巻 4 号 p. 206-211
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    脳,肝臓,肺臓,じん臓およびひ臓の各組織中に凝血促進様物質があり,これがワルファリン中毒により消失することが明らかになった。
  • 大島 格
    1960 年 4 巻 4 号 p. 212-225
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 1掃立て口の微粒子病のり病率は雌雄ともに発ガ日の遅れるにしたがって次第に低下する。
    2) したがって1掃立て口の病ガの分布は多くの場合二項分布もポアソン分布もしない。
    3) 同一発ガ期日の微粒子病ガは二項分布をする。
    4) それゆえ,1掃立て口は発ガ期日順にり病率の次第に少なくなる二項分布(またはポアソン分布)をする有限母集団の順列的に並んだ集合母集団である。
    5) 以上の理由により,冷蔵浸酸種や越年種の母ガの検定にはWALDの逐次抜き取り検査法やASTM品質管理法は適用できない。
    6) 検査試料の抽出法は比例抽出法によらなければならない。
    7) 即時浸酸種の母ガ検査は鏡検した試料が全ガ無病のときは以後に発ガした母ガの蚕種は全部無検査のままで合格させてよい。
  • 田中 亮
    1960 年 4 巻 4 号 p. 226-230
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    社会的圧力を異にするとみなされるいくつかの家ソ個体群において,副じん(腎)重量準位は圧力に平行して高かったが,圧力の高いものと低いものとの間に生殖力に差異はみられなかった。そして副じん肥大は生殖活動の活ぱつ化によっても起こることが明らかになった。そこで著者はいわゆるストレス状態は個体群が漸近線に近づいて初めて起こるもので,それが最高度となると崩壊が現われる,と考えたい。
  • 江原 昭三
    1960 年 4 巻 4 号 p. 234-241
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) Eotetranychus smithi PRITCHARD et BAKERスミスハダニ(新和名)
    福岡県においてブドウ(新寄主植物)に寄生し,日本新記録種である。赤色であることは日本産の本属の種類の中で特異である。
    2) Paratetranychus ilicis (MCGREGOR)チビコブハダニ(新和名)
    愛知県のチャ,福岡県のツツジに寄生していた標本を研究した。本州からは初めての記録であり,一方チャは新寄主植物である。特徴は背毛が小さいこぶからはえていることで,和名はこの点に基づく。
    3) Tetranychus desertorum BANKSアシノワハダニ(新和名)
    東京王子産の標本を研究した。日本では従来,岡山県からのみ知られていた。雌(脱皮直後を除く)はいくぶん紫がかった赤色である。和名は雌の第1脚のふ(〓)節の基部近くに6本の毛がほぼ同一線上に生じ脚の輪のように見える点に基づき命名した。
    4) Tetranychus phaselus EHARA, n. sp.(新種)サガミハダニ(新和名)
    日本曹達株式会社生物研究所(神奈川県大磯町)で飼育していた標本を模式標本としてここに新種を記載した。原産地は神奈川県二宮町で原寄主植物,飼育中の寄主植物ともインゲンである。赤色種で,雌第1脚のじょく(褥)盤は背部に小突起を持つ。雄の交尾器はかま(鎌)状に長く延びている。和名は相模の意味である。
    5) Tetranychus kanzawai KISHIDAカンザワハダニ
    四国と九州を新産地として記録した。多くの寄主植物のなかでチャは重要である。すなわち日本の主要チャ産地(埼玉,静岡,愛知,三重,奈良,京都,高知,福岡,佐賀,宮崎,鹿児島の諸府県)で本種がチャに寄生することを知りえた。また佐賀県ではミカン(新寄主植物)を害する。他に若干の新寄主植物を記録した。
  • X. トウモロコシアブラムシAphis maidisの有し型出現に対する食草の熟度および汁液濃度の影響
    野田 一郎
    1960 年 4 巻 4 号 p. 242-248
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    いろいろな程度に成熟したオオムギおよびタカキビの葉をしおれさせ,これをトウモロコシアブラムシAphis maidisの幼虫に与えて有し(翅)型出現に対する食草の熟度や汁液の濃度の影響を調べた。また母虫を同様にしおれた葉で飼育し,次世代における有し型出現にどのような影響を及ぼすかを調べ,次のような結果を得た。
    1) トウモロコシアブラムシの幼虫は収穫直前の黄化したオオムギの葉ではほとんど生育しない。
    2) 食草が若い場合には汁液濃度とは関係なく有し型はほとんど出現しない。しかしその熟度が高いほど有し型の出現数も多くなる。
    3) 食草熟度の有し型出現に対する影響は寄主植物の種類により異なるようである。
    4) しかし汁液濃度は寄主植物の種類を問わず,有し型出現には関係ないもののようである。
    5) 幼虫がしおれた葉の上に過剰に生息する場合には,尋常葉上における同じ場合より多数の有し型を生ずる。
    6) 母虫をしおれた葉で飼育しても次世代の有し型出現には影響が見られない。また母虫,幼虫を続けてしおれた葉で飼育しても同様である。
    7) トウモロコシアブラムシは食草の質的変化に対しては有し型出現の点においてキビクビレアブラムシRhopalosiphum prunifoliaeより敏感であるように思われる。
  • I. ふ化と卵のう蔵卵数の関係
    石橋 信義, 気賀沢 和男, 国井 喜章
    1960 年 4 巻 4 号 p. 249-255
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    シストセンチュウのふ化あるいはシストからの幼虫遊出については,温度・水分などの物理的因子ばかりでなく,シスト内における生物的・化学的因子が大きく作用しているとされている。筆者らは,ネコブセンチュウ幼虫のふ化と卵のうからの遊出について二,三の知見を得たので報告する。
    1) 卵のうの蔵卵数が少なくなるにしたがい,幼虫のふ化遊出率は高まる傾向がある。
    2) 蔵卵数の大なる卵のうグループは,ふ化遊出率ならびに遊出数の変異係数は大になる傾向がある。
    3) 蔵卵数が240∼300のものは,26°C, 1週間のincubationで約50%のふ化率を示す。
    4) 卵のうからの幼虫遊出が終えん状態にはいったころ,卵のう内ふ化幼虫数は蔵卵数300∼400のものが最大値を示す。
    5) 実験的に卵のうを完全,1/2,遊離卵とした場合のふ化遊出率および遊出数はともに,完全卵のう<1/2卵のう<遊離卵となり,両者の変異係数はともにこの逆である。
  • 福島 正三, 梶田 泰司
    1960 年 4 巻 4 号 p. 256-258
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 嘉昭
    1960 年 4 巻 4 号 p. 258-259
    発行日: 1960/12/31
    公開日: 2009/02/12
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